愛媛“蛇ゆかり”聖地ガイド|巳(み)年に巡る神社仏閣5選と1泊2日モデルコース【完全保存版】

愛媛 蛇 巳年 未分類
  1. 巳年と“蛇の信仰”がよく分かる基礎ガイド
    1. なぜ巳年は「再生」と「財運」の象徴と言われるのか
    2. 弁財天×宇賀神×白蛇の関係をやさしく解説
    3. 60日に一度の吉日「己巳の日」と参拝のタイミング
    4. 授与品の選び方と参拝マナー(蛇モチーフ編)
    5. 愛媛で耳にする「みーさん」って何?ローカル用語の豆知識
  2. 愛媛・“蛇ゆかり”の社寺ベスト5(見どころ/ご利益/アクセス)
    1. 今治市・大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)──海の大社と宇賀神ゆかりの伝承
    2. 松山市・岩崎神社(道後公園)──白蛇伝承と“みーさん”の信仰
    3. 松山市・石手寺(第51番札所)──湧ヶ淵の大蛇伝説と宝物館の「蛇骨」
    4. 西条市・綱敷天満神社と境内の宇賀神社──学問と財福を一度に祈る
    5. 松山市・興居島(ごごしま)の弁財天神社──海風の中で“才”を磨く誓いを
  3. しまなみ&道後をつなぐ1泊2日モデルコース
    1. Day1:今治→大三島(大山祇神社)→西条
    2. Day2:松山(岩崎神社→石手寺)→興居島の弁財天
    3. フェリー・JR・バスを上手に乗り継ぐ移動テク
    4. 御朱印・授与の“並び回避”と時間配分のコツ
    5. 移動距離/所要時間/拝観目安をひと目で:シンプル表
      1. 興居島フェリー(高浜港発着)の所要目安
  4. 願いごと別・おすすめ参拝プラン
    1. 金運・芸事上達を叶えたい人に(弁財天・宇賀神)
    2. 航海安全・勝負運を高めたい人に(海の古社の信仰)
    3. 学業成就・合格祈願なら(天満信仰+参拝作法)
    4. 家内安全・良縁成就を穏やかに祈る(道後エリア活用)
    5. 祈りの言葉テンプレ&「二拝二拍手一拝」を失敗しない手順
  5. 巳年をもっと楽しむ実践TIPS
    1. 己巳の日・巳の刻の活かし方(スケジューリング術)
    2. 御朱印帳と授与品の“長持ち”保管法
    3. 写真OK/NGの基本とSNS投稿マナー
    4. 初詣・連休シーズンの混雑回避ハック
    5. 自然の蛇に出会ったときの安全ガイド
  6. 旅の持ち物チェックリスト(保存版)
  7. 季節別の楽しみ方と服装のめやす
    1. 春(3〜5月)
    2. 夏(6〜8月)
    3. 秋(9〜11月)
    4. 冬(12〜2月)
  8. 追加の小辞典(用語の最終確認)
  9. 参考にすると便利な“現地での確認ポイント”チェックリスト
  10. アクセス&基本データ早見表(概要)
  11. まとめ

巳年と“蛇の信仰”がよく分かる基礎ガイド

巳(み)年に合わせて“蛇ゆかり”の地を巡るなら、物語と実用が両立する愛媛がちょうどいい。大三島の大山祇神社、道後の岩崎神社、石手寺の伝承、西条の綱敷天満神社と宇賀神社、興居島の弁財天まで。作法や混雑回避、移動のコツ、持ち物と季節の服装、そして安全ガイドまで一冊分をここに凝縮した。財布と旅メモを手に、瀬戸内の風に吹かれながら、脱皮の一歩を踏み出そう。

なぜ巳年は「再生」と「財運」の象徴と言われるのか

巳(み)は十二支の六番目で、古くから日本の稲作文化と深く結びついて語られてきました。田の畔や水辺に現れる蛇の姿は、水の循環と大地の息吹を連想させ、豊穣のシンボルとして親しまれてきた歴史があります。蛇は脱皮を繰り返す生き物です。古い殻を脱ぎ捨てて軽くなる姿は「再生」「更新」「厄抜け」のイメージをわかりやすく示し、停滞からの転換や習慣の立て直しを後押しします。また、台所や蔵を守るという生活感覚とも響き合い、「蓄えが減らない」「家運が安定する」といった願いを素朴に託す対象にもなってきました。巳年は、こうした象意を日々の行動に落とし込みやすい節目の年です。家計・学び・健康の三分野で“余計を脱ぐ”行いを一つずつ決め、朝に一分の深呼吸と今日の一歩を書き出し、夜に三つの達成を書き留める。小さな所作の反復が「脱皮=更新」の体感につながります。神前での祈りも「結果」だけでなく「行動の誓い」を短く添えると、巳年らしい前進力が日常に宿ります。

弁財天×宇賀神×白蛇の関係をやさしく解説

弁財天(弁才天)は音楽・芸能・学び・言葉・財の巡りを司る女神として信仰されてきました。稲霊と結びつく宇賀神(うがじん)は、食や蔵、すなわち「暮らしの基盤」を守る存在と理解されます。中世以降、両者はしばしば習合し、宇賀弁財天として祀られるケースもあります。白蛇はその象徴・お使いとして表され、授与品や社頭の意匠にも頻出します。「白蛇=金運」は有名ですが、本質はもっと広い範囲を照らします。つまり「暮らしが安定する」「技が磨かれる」「ご縁が巡る」という三つの実感を促す合図と捉えると、旅や参拝の目的がぶれません。海・山・島・田が近接する愛媛では、この物語が自然観と相性よく溶け合い、今も静かな信仰として息づいています。

60日に一度の吉日「己巳の日」と参拝のタイミング

十干十二支は60日で一巡し、その中の「己巳(つちのと・み)」は弁財天と縁が深い日として知られます。財布の新調、芸事の稽古始め、学びの計画など「始めること」と相性がよく、参拝は開門直後の静かな時間帯が理想です。遠方からなら前泊し、朝いちばんに一社目を参ると、澄んだ空気の中で落ち着いて祈れます。混雑が苦手なら前後日にずらしても問題ありません。重要なのは、前日までに「何を始めるか」「何を手放すか」を紙で明文化し、当日は感謝→誓い→願いの順に短く伝えること。財布を替えるなら古い財布に感謝を伝えて白布で包み、新しい財布は新札を入れて整え、己巳の朝に使い始める。こうした所作の丁寧さが気持ちの切り替えを確かにします。

授与品の選び方と参拝マナー(蛇モチーフ編)

授与品は多く集めるより“今の自分に必要な一つ”を選ぶのが活かしやすいコツです。白蛇守・宇賀神札・弁財天守など、意味を理解して迎えれば、毎朝の支度で自然と手が伸びる心の支点になります。神社では鳥居前で一礼→手水→参道は端を歩く→賽銭→二拝二拍手一拝、寺院では合掌一礼を丁寧に。御朱印は参拝の証なので必ず参拝が先。撮影は掲示のルールを最優先し、禁止表示があればカメラを下ろします。蛇モチーフは金運だけでなく「厄抜け」「再起」の象徴でもあります。保管は清潔・乾燥・直射日光を避け、月一度やさしく埃を払うだけでも心の位置が整います。

愛媛で耳にする「みーさん」って何?ローカル用語の豆知識

松山周辺では蛇を親しみを込めて「みーさん(巳さん)」と呼ぶことがあります。怖れの対象ではなく、自然や地域を守る存在、あるいは「神さまのお使い」として敬うニュアンスが含まれます。道後公園の岩崎神社など白蛇の話が残る小社では、今も静かに手を合わせる空気が守られています。参拝では「驚かせない・採らない・捨てない」の三原則を忘れずに。言葉や作法の背景を知って歩くと、風景の解像度が上がり、旅の記憶が深く残ります。


愛媛・“蛇ゆかり”の社寺ベスト5(見どころ/ご利益/アクセス)

今治市・大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)──海の大社と宇賀神ゆかりの伝承

瀬戸内の要衝・大三島に鎮座する古社で、伊予国一宮として広く知られています。境内には静かな神池があり、池中の小島とあわせて宇賀神にまつわる伝承が語られることがあります(諸説あり)。海上安全・勝運・家内安全の信仰が篤く、宝物館には名だたる武具甲冑が並びます。参拝は総門をくぐって深呼吸を三回、拝殿では感謝と誓いを短い言葉で。しまなみ海道の風景と相性がよく、近くの展望スポットから多々羅大橋の曲線美を眺める時間もおすすめです。御朱印や宝物館の受付時間は季節や行事で変わるため、午前参拝が安心。木陰も多く、夏でも歩きやすい境内です。

ポイント

  • ご利益:海上安全・勝運・家内安全

  • 見どころ:神池の静けさ、重厚な社殿、宝物館の武具

  • 参拝のコツ:祭事中は静粛を守り、撮影は掲示ルールに従う

松山市・岩崎神社(道後公園)──白蛇伝承と“みーさん”の信仰

道後公園(湯築城跡)の一角に鎮座する素朴な小社。古くから白蛇の伝承が語られ、地域では「岩崎さん」「みーさん」と親しまれてきました。温泉街から徒歩圏で、朝夕の散策と合わせて参拝できます。卵を供える風習の話を見聞きすることがありますが、供物や作法は現地掲示に従うのが基本。声量を落として一礼し、後から来る人の導線をふさがない立ち位置を意識すると、小さな社でも心地よく参拝できます。周辺は四季の草木が豊かで、鳥の声が響く静けさも魅力です。

ポイント

  • ご利益:家内安全・良縁・安産祈願

  • 見どころ:素朴な社、史跡公園の緑

  • 参拝のコツ:朝夕の静かな時間帯が最適。撮影は可否の掲示を必ず確認

松山市・石手寺(第51番札所)──湧ヶ淵の大蛇伝説と宝物館の「蛇骨」

四国八十八ヶ所霊場の第51番札所。上流の「湧ヶ淵」には大蛇の伝説が残り、寺の僧が石剣で鎮めたという物語が伝えられます。宝物館には“大蛇の骨(蛇骨)”と伝わる遺物が伝来しており、地域に息づく自然観・信仰史を感じさせます(展示は時期により入れ替わることがあります)。境内は文化財や洞窟、石段など見どころが多く、道後からのアクセスも良好。伽藍を拝し、静けさに耳を澄ませ、旅ノートに感じたことを数行書き留めるだけでも、伝承の余韻が心に残ります。

ポイント

  • ご利益:厄除け・家内安全・学業成就

  • 見どころ:伽藍・宝物館・渓谷の伝承

  • 参拝のコツ:文化財の撮影可否は掲示を厳守。通行の妨げにならない立ち位置で

西条市・綱敷天満神社と境内の宇賀神社──学問と財福を一度に祈る

学問の神・菅原道真公を祀る綱敷天満神社と、同じ境内の宇賀神社をあわせて参ることができます。拝殿を共用し、それぞれ正面に鳥居を構える並座の景観は、この地の信仰の重なりを今に伝えます。受験・資格の祈りと、暮らしの基盤を整える祈りを同時に託せるのが魅力。JR壬生川方面からのアクセスもしやすく、行事期は朝参拝だと落ち着けます。写真は周囲の参拝者に配慮し、授与所が混む時間帯は短めに切り上げる“譲り合い”の心で。

ポイント

  • ご利益:学業成就・合格祈願・商売繁盛

  • 見どころ:並座の社殿配置、落ち着いた境内

  • 参拝のコツ:合格祈願は「毎日これをやる」という行動宣言を添える

松山市・興居島(ごごしま)の弁財天神社──海風の中で“才”を磨く誓いを

高浜港からフェリーで渡る興居島・由良港の近く、海に伸びる細道の先に小さな弁財天神社があります。白い鳥居と瀬戸内の青のコントラストが美しく、芸事・研究・設計・文章など“技”を磨きたい人に向く場所。島内バスは本数が限られることがあるため、往復便を先に確認して計画を立てましょう。港の売店で柑橘を手に、波の音を聞きながら短い誓いを心で繰り返す――その静かな時間が、日々の集中力を支えます。帰路は松山で一湯、静かな達成感を抱えて宿へ。

ポイント

  • ご利益:芸事上達・言語・学知・財の巡り

  • 見どころ:岬の鳥居、瀬戸内の水平線

  • 参拝のコツ:風が強い日は体感温度が下がるので羽織を一枚


しまなみ&道後をつなぐ1泊2日モデルコース

Day1:今治→大三島(大山祇神社)→西条

午前、今治に到着。レンタカーまたは路線バスで大三島へ渡り、大山祇神社で参拝と宝物館拝観。神池周りは湿りやすい箇所があるため、濡れた石に注意して歩きましょう。昼は鯛めし・じゃこ天など地の味で腹ごしらえ。午後は多々羅大橋の見える高台で瀬戸内の多島美を眺め、西条へ移動。夕刻、綱敷天満神社と境内の宇賀神社で、学びと暮らしの基盤に関する誓いを短く言葉に。夜は名水で喉を潤し、地魚で英気を養います。各所で「15分の整理タイム」をつくり、御朱印と写真をその場で整えると、旅の記憶がさっと取り出せる形で残ります。

Day2:松山(岩崎神社→石手寺)→興居島の弁財天

朝、松山へ。道後公園の岩崎神社で“みーさん”に一礼し、温泉街を散策。石手寺では伽藍と宝物館を拝観し、湧ヶ淵の伝承に思いを馳せます。昼は鍋焼きうどんや鯛カツなどで小休止。午後は高浜港から興居島・由良港へ渡り、岬の弁財天神社で“技を磨く”誓いを静かに立てます。夕方に松山へ戻って一湯、旅ノートに「よかったこと三つ」を書き留めて締めくくりましょう。島は日暮れが早く感じられるので、写真は明るい時間に済ませるのがコツです。

フェリー・JR・バスを上手に乗り継ぐ移動テク

動線は「今治駅—大三島—今治」「松山—道後—石手寺」「高浜—興居島」。計画のコツは“最初と最後の時刻を先に固定”し、中間に余白を持たせること。フェリーは港着15分前行動、バスはIC残高を事前確認。御朱印は午前中を基本に、行事期は書き置きの選択肢も持っておくと安心です。雨天時は参道が滑りやすいので、ソールの溝が深い靴とタオルを携帯しましょう。

御朱印・授与の“並び回避”と時間配分のコツ

混雑回避は「朝一番」「正午前後を避ける」「閉門1時間前は並ばない」の三原則。到着したら先に参拝→受付状況を確認→必要に応じて書き置きで受ける、の順がスムーズです。旅ノートには日付・社名・願い・感じたことを数行。授与品は意味を理解して迎え、帰宅後は清潔・乾燥・直射日光を避けた場所へ。月に一度、感謝を込めて埃を払うだけでも気持ちが整います。

移動距離/所要時間/拝観目安をひと目で:シンプル表

区間 目安時間 交通の目安 滞在目安
今治駅 → 大山祇神社(大三島) 60–90分 車/バス 90分
大山祇神社 → 西条(壬生川) 60–80分 車/JR連絡 60分
松山(道後) → 石手寺 15–25分 バス/徒歩 60分
松山(高浜港) → 興居島(由良港) 10–13分 フェリー 60分

興居島フェリー(高浜港発着)の所要目安

  • 高浜港 ⇄ 由良港:約13分

  • 高浜港 ⇄ 泊港:約10分
    ※運航ダイヤ・所要は天候等で変わるため、当日朝に公式情報で確認してから出発しましょう。


願いごと別・おすすめ参拝プラン

金運・芸事上達を叶えたい人に(弁財天・宇賀神)

己巳の朝、興居島の弁財天神社で“収入の源=技や表現”が磨かれる一年を誓い、その足で大山祇神社へ向かい宇賀神の物語にふれ、固定費の見直し・学びへの投資・レシート整理を「毎週の定例」に設定。金運は単なる増減ではなく“巡り”の質です。小さな循環(寄付、学びの支出、使わないサブスクをやめる)の積み重ねが、静かな追い風を生みます。財布は薄型で仕切りが少ないものにし、硬貨は別に。出し入れの摩擦を減らすと、日々の整えが続きます。

航海安全・勝負運を高めたい人に(海の古社の信仰)

大山祇神社は海と武の守りで知られます。現代の勝負事に置き換えるなら、祈りの言葉は「結果より準備を授けてください」。帰路に宝物館を拝観し、“備え=勝ち筋を増やすこと”を体で理解すると、当日の集中力が上がります。緊張する場面の日付・時刻・場所を具体的に思い描き、深呼吸三回で整えてから拝礼。前夜のカフェインを控える、当日の靴紐を結び直す、といった微調整も効きます。

学業成就・合格祈願なら(天満信仰+参拝作法)

綱敷天満神社で努力の誓いを立て、同境内の宇賀神社で学びの環境が整うよう祈ります。「合格させてください」より「毎朝30分の英語、夜は数学1題」と行動で誓うのが近道。帰宅後は机上を空にし、今日の最小タスクを確実にこなす。三日続けば習慣の芽が出て、七日続けば疲労が減り、三十日で当たり前になります。筆記具は一本だけ“祈念ペン”を決め、模試の前に拭き上げる所作を加えると心が静まります。

家内安全・良縁成就を穏やかに祈る(道後エリア活用)

午前の岩崎神社で家の守り・良縁を静かに祈り、午後は石手寺で写経や境内散策。夕方は道後温泉で湯に浸かり、湯上がりに家族や友人へ感謝をひと言ずつ。良縁は“人と場の縁”の積み重ね。道を譲る、挨拶をする、小さな善意を習慣化するだけで、日々の巡りはやわらかく整います。お守りは玄関や机の目線より少し上に置くと、自然に視界に入り続けます。

祈りの言葉テンプレ&「二拝二拍手一拝」を失敗しない手順

言葉は短く具体的に。「住所・名前」→「感謝」→「誓い」→「願い」。例:「松山市〇〇の△△です。平穏に暮らせています。毎朝10分の学びを続けます。背中を押してください」。神社では二拝二拍手一拝、寺院では合掌一礼。混雑時は祈りを心中にとどめ、すぐ後ろの人への配慮を忘れずに。鈴緒は強く引きすぎない、帽子は鳥居の前で外す――そうした細部に心が宿ります。


巳年をもっと楽しむ実践TIPS

己巳の日・巳の刻の活かし方(スケジューリング術)

手帳に己巳の日を繰り返し登録し、前日と当日の二回リマインド。巳の刻(およそ10〜12時)は財布や名刺入れの整理、今年の「脱皮目標」を紙に書く時間に充てます。実行は小さく、確実に。夜は湯船で深呼吸し、眠る前に「今日のよかった」を三つ書くと、翌日の一歩が軽くなります。書いた紙は三つ折りにして、財布の札入れとは別ポケットへ。週に一度読み返すだけでも、誓いが薄れません。

御朱印帳と授与品の“長持ち”保管法

御朱印帳は湿気と直射日光が大敵。通気のよい布袋に入れて保管し、ビニール密封は長期に避けます。授与品は“働き”ごとに小箱を分け、月に一度やさしく埃を払うだけで整います。破損や汚れが目立ったら最寄りの社寺で納め、必要なものだけ新たに迎えるのが基本。旅行時はA5の薄型ケースに御朱印帳・ペン・小銭をまとめるとスマートです。お守りを複数持つ場合は、意味が重複しないように一つずつの役割を確認しましょう。

写真OK/NGの基本とSNS投稿マナー

社殿・宝物館・御朱印の書入れ中などは撮影不可のことがあります。まず掲示を確認し、迷ったら撮らない判断を。人物が写る場合は声かけを行い、未成年・ご高齢の方にはとくに配慮を。SNSは行事の核心を切り取りすぎない、位置情報の扱いに注意する、投稿は翌日以降にするなど、祈りの場を守る工夫を。動画は短く、音量は控えめに。三脚や自撮り棒は混雑時に使用しないのが基本です。

初詣・連休シーズンの混雑回避ハック

合言葉は「早朝・平日・雨」。開門直後は空気が澄み、人が少なく、参道の砂利の音まで心地よく響きます。大型連休は昼前が最混雑なので、午前か夕方へ。駐車は少し離れた場所に置いて歩くと渋滞を避けられます。御朱印は書き置きの活用や別日受け取りも検討を。ベビーカーや車椅子で参拝する場合は、段差の少ないルートを事前に確認しておくと安心です。

自然の蛇に出会ったときの安全ガイド

山道や水辺で蛇に遭遇したら、距離を保って静かに後ずさり。追わない・触らない・つつかない。咬傷を避けるには長ズボンと足首を覆う靴が基本です。万一咬まれたら走らず安静、患部を心臓より低く保ち、速やかに医療機関へ。吸い出す・切るなどの民間療法は行わないでください。信仰の“蛇”と野生の“蛇”は別。互いに安全な距離を守ることが旅の礼儀です。写真は望遠で、フラッシュは使わないのがマナーです。


旅の持ち物チェックリスト(保存版)

  • 御朱印帳・筆記具・小銭入れ

  • 風に強い羽織/レインウェア(瀬戸内は天候の変化が早い)

  • 歩きやすい靴(溝付きソール推奨)・替え靴下

  • ハンドタオル・ポケットティッシュ・ウェットティッシュ

  • モバイルバッテリー・充電ケーブル・小型ライト

  • クリアファイル(書き置き御朱印やパンフの保護)

  • 折りたたみエコバッグ(柑橘や土産の持ち帰りに便利)

  • 絆創膏・常備薬・日焼け止め・虫よけ

  • 小銭の用意(賽銭・バス利用に)/手拭き用の小さめタオル

  • 島しょ部は日差し・風対策(帽子、サングラス、薄手のストール)


季節別の楽しみ方と服装のめやす

春(3〜5月)

桜や新緑が心地よい季節。朝夕は冷えるので薄手の羽織を一枚。花粉が気になる人はマスクと目薬を。参道は砂利道が多く、軽快なスニーカーが快適。上着のポケットに小銭を用意しておくと参拝がスムーズです。旅の写真は朝のやわらかな光が美しく、社殿の陰影もきれいに出ます。風の強い日は帽子のストラップがあると便利。

夏(6〜8月)

日差しと湿度が高く、熱中症対策が最優先。通気性の良い服、帽子、日焼け止め、飲み物を。神池周辺や森の小道には蚊がいるため、虫よけを活用。午後は雷雨が来ることもあるので、折りたたみ雨具を常備しましょう。撮影は逆光を避け、木陰をレフ板代わりに使うと色が落ち着きます。フェリーのデッキは風が強いので、ストラップ付きの帽子や首元のタオルが役立ちます。

秋(9〜11月)

澄んだ空気に彼岸花や紅葉が映えます。朝夕の冷え込みに備えて薄手のニットやストールを。撮影に向くのは朝と夕方で、参拝者も少なく落ち着けます。風の抜ける高台では体感温度が下がるため、肩掛けを一枚。多々羅大橋のシルエットは夕景が印象的で、歩留まりが上がります。落葉で滑りやすい場所もあるので、靴底の溝を確認してから出発を。

冬(12〜2月)

空気が澄み、社殿の輪郭がくっきり。手袋と防寒具は必須。手がかじかむと賽銭や御朱印が扱いにくいのでポケットにカイロを。温泉地では湯冷め防止にタオルを二枚用意。夜は足元に気をつけて歩きましょう。星の見える夜は鳥居上にオリオン座がかかる構図も楽しい時間。フェリーの待合は冷えやすいので、膝掛けが一枚あると助かります。


追加の小辞典(用語の最終確認)

  • 己巳(つちのと・み):十干十二支の組み合わせの一つ。60日に一度巡り、弁財天と縁が深い吉日として知られる。

  • 宇賀神(うがじん):稲霊・食・蔵に関わる神霊。台所や蔵の守りの観念と結びつき、生活の土台を整える象徴。

  • 白蛇:弁財天・宇賀神の象徴・お使いとして表現されることがある。金運のみならず再生・厄抜けのモチーフでもある。

  • 並座:同一の境内や拝殿を共用する形で二社が並び立つ景観。綱敷天満神社と宇賀神社で見られる。

  • 手水(ちょうず):手と口を清める所作。柄杓がある場合も、自動水栓の場合も、順番と動線に配慮して静かに行う。


参考にすると便利な“現地での確認ポイント”チェックリスト

  1. 参拝可否・工事情報・行事日の有無

  2. 授与所・宝物館の開所時間(季節変動の可能性)

  3. 撮影可否・三脚の扱い・立入禁止エリア

  4. フェリーや路線バスの当日ダイヤ(欠航・臨時便の有無)

  5. 島内や境内のトイレ・自販機・休憩所の位置

  6. 野生生物に配慮した行動(近寄らない・餌を与えない)

  7. キャッシュレス可否(小社では現金のみが多い)

  8. 島しょ部の風向・潮風(衣類の塩気・カメラの結露対策)


アクセス&基本データ早見表(概要)

スポット エリア 主なゆかり 交通のめやす 備考
大山祇神社 今治市・大三島 海上安全・勝運/宇賀神伝承(諸説) 今治→大三島 車/バス60–90分 宝物館あり(時間は季節で変動)
岩崎神社 松山市・道後公園 白蛇伝承・“みーさん” 道後温泉から徒歩圏 小社ゆえ静粛に
石手寺 松山市 湧ヶ淵の大蛇伝説・蛇骨伝来 道後からバス/徒歩15–25分 伽藍・宝物館が見どころ
綱敷天満神社+宇賀神社 西条市 学業成就+暮らしの基盤整え JR壬生川周辺からアクセス 並座の景観が特徴
弁財天神社(興居島・由良) 松山市・興居島 芸事・才・財の巡り 高浜港→由良港 約13分 白い鳥居・海沿い

※各所の最新情報は出発前に公式で要確認。


まとめ

瀬戸内の風が通う愛媛には、白蛇・弁財天・宇賀神の物語が暮らしの肌触りと重なりながら受け継がれてきました。大山祇神社で海と武の祈りにふれ、道後の岩崎神社で“みーさん”に挨拶し、石手寺で伝承の時間に耳を澄ます。西条の綱敷天満神社と宇賀神社では学びと暮らしの誓いを重ね、興居島の弁財天神社で海風の中“才”を磨くと決める。要は、感謝と丁寧さ、そして日々の行動を小さく変える意思です。蛇が脱皮を重ねるように、私たちも古い殻を一枚ずつ手放し、新しい自分に会いに行きましょう。

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