巳年の基本:蛇と弁財天の関係、いつ動く?

「白蛇に会える神社があるらしい」——そんな噂を聞いたら、巳年の旅心はもう出発準備OK。山口には、白蛇の保護と信仰が息づく岩国、海の社や源平史跡が連なる下関、そして名塔が夜空に浮かぶ山口市と、“蛇と水”をめぐる舞台がそろっています。本記事は、巳の日・己巳の日の意味から、岩國白蛇神社・住吉神社・赤間神宮・功山寺・瑠璃光寺の巡り方まで、実用にこだわって一気にガイド。財布を整え、感謝を携え、静かな光を撮りにいきましょう。
巳の日・己巳の日とは?金運にまつわる吉日の基礎
「巳の日(みのひ)」は十二支の“巳=ヘビ”に当たる日で、約12日に1度やってきます。古来、日本ではヘビは水の守り神であり、七福神の弁財天の“使い(あるいは化身)”とされ、金運・芸事・学問のご縁が強い日と語られてきました。さらに60日に1度の「己巳(つちのとみ)の日」は格上の強運日。弁財天と縁深い日として財布の新調や使い始め、弁財天・宇賀弁才天への参拝にぴったりです。まずは暦を押さえ、旅行や参拝の計画をこの日に重ねるだけで満足度が上がります。参考に、主要媒体の解説記事と年別カレンダーを本文中で紹介します(本ページ末尾にも出典リンクあり)。
宇賀神×弁財天=「蛇」と財のご縁をやさしく解説(伝承の背景)
弁財天はもともとインド由来の水の女神。一方、日本では穀霊・福徳の神「宇賀神(うがじん)」が人頭蛇身で表され、やがて仏教と神道の習合の中で弁財天と結びつき「宇賀弁才天」とも称されました。水と蛇、富と芸能をめぐる象徴が重なった結果、「白蛇=財の守り」のイメージが広く浸透。山口旅でも“水のそばの社”や“白蛇の信仰”に注目すると、史跡の見方が一気に立体的になります。
カレンダーでチェック:2025年の巳の日・己巳の日の活かし方(実例)
2025年(令和7年)の「己巳の日」は6回あります。下の表をスマホに保存して、旅行日程や財布の使い始め、御朱印巡りの予定決めに使ってください(各媒体の暦で一致を確認済み)。
| 月 | 己巳の日(2025) |
|---|---|
| 3月 | 1日(土) |
| 4月 | 30日(水) |
| 6月 | 29日(日) |
| 8月 | 28日(木) |
| 10月 | 27日(月) |
| 12月 | 26日(金) |
※巳の日自体は毎月2~3回あります。己巳が重なる月は“特に強い日”と覚えればOK。行事は変更もあるため直前に各社寺公式でご確認を。
何をすると良い?財布・奉納・芸事の上達など具体アクション
巳の日は「増える・循環」の象徴にあやかる行動が吉とされます。①財布の整理・使い始め(古いレシートを抜き、種銭・お守りを整える)②弁財天・宇賀弁才天へ参拝(芸事・商売・学業の祈願)③家計簿や投資の学びを開始(いきなり大勝負ではなく“継続”を誓う)④感謝の奉納(銭洗いや寄付、地域清掃)など。迷ったら「お金を大切に循環させる」意識で選ぶとブレません。
参拝の基本マナー&当日の流れ(はじめてでも安心)
参道の端を歩き、鳥居で一礼。手水で「左→右→口→柄の順」に清め、賽銭は音を立てすぎず静かに。鈴→二拝二拍手一拝で感謝と誓いを短く伝え、退くときも一礼。御朱印は“祈りの記録”なので、拝礼後に授与所で。写真撮影は境内掲示に従い、文化財内部は不可のことが多いので注意。小銭・ハンカチ・折りたたみ傘・歩きやすい靴の4点セットがあると安心です。
岩国の「白蛇」に逢う:岩國白蛇神社と観覧スポット完全ナビ
岩國白蛇神社の由緒とご利益(金運・商売繁盛・健康長寿)
岩国には300年以上にわたり白蛇が生息してきた伝承が残り、ネズミ害から蔵を守る“守り神”として尊ばれてきました。2012年12月16日、嚴島神社の御祭神を勧請して「岩國白蛇神社」が創建。現在は金運・開運・商売繁盛・交通安全のご利益で全国から参拝者が訪れます。御祭神は宗像三女神(田心姫神・湍津姫神・市杵島姫神)と宇迦之御魂神(宇賀弁才天)。“白蛇は神そのものではなく御祭神の使い”という教えも、現地の案内で腑に落ちます。
行き方・境内ポイント・所要時間の目安(今津エリア)
住所は山口県岩国市今津町6-4-2。社務所の開設は9:00〜17:00(年中無休)で、参拝は24時間可能。境内は白蛇モチーフが随所にちりばめられ、手水舎や灯籠、社紋(蛇の目)探しが楽しいスポットです。神社そばと徒歩2分の2か所に駐車スペースあり。岩国駅からバスや徒歩でも到着できます。参拝と隣接の観覧施設見学で合計60〜90分が目安。
白蛇観覧施設・横山観覧所の見学ガイド(開館時間と寄付)
神社となりの「白蛇観覧施設(今津)」は9:00〜17:00、入館は“100円程度の寄付”方式。横山側にも観覧所があり(錦帯橋・ロープウェイ山麓駅近く)、各所で白蛇の生体展示が行われています。冬は自然界では冬眠期ですが、観覧施設は温度管理されており、通年で白蛇の姿に出会えるのが魅力です。混雑を避けたい場合は午前中や閉館前が狙い目。
「岩国シロヘビの館」で学ぶ白蛇の歴史と生態(体験展示あり)
より深く学ぶなら、錦帯橋そばの「岩国シロヘビの館」へ。体の仕組みやウロコの役割、白化の遺伝などを体験展示で学べ、クイズに挑戦すると“認定書カード”も。生体展示のほか、開館9:00〜17:00・無休・高校生以上200円・小中100円と手軽です。家族旅でも“学びと癒やし”が両立できる秀逸スポット。錦帯橋・岩国城の観光とセットでどうぞ。
天然記念物「岩国のシロヘビ」の保護と信仰の歩み(基礎知識)
「岩国のシロヘビ」は1972年に国の天然記念物に指定。錦川デルタという限られた地域に生息する極めて希少な白変個体群で、市と保存会が人工繁殖・屋内飼育・観覧施設の整備など、長年の保護を続けています。「知って、守って、応援する」姿勢で、募金やグッズ購入も立派な支援。参拝・観覧の最後に感謝の気持ちを置いて帰りましょう。
“水と蛇”のご縁を辿る:下関の住吉神社&赤間神宮へ
日本三大住吉のひとつ・長門國一宮 住吉神社(国宝の本殿)
下関の住吉神社は“長門國一宮”として知られ、日本三大住吉のひとつに数えられます。最大の見どころは国宝指定の本殿(応安3年=1370年造営)。一間社流造の社殿5棟を相の間で連結した“九間社流造”という極めて珍しい形式で、千鳥破風を備えた室町前期の名建築です。拝殿は毛利元就寄進(1539年)の重要文化財。建築好きにはたまらない、時代の粋が凝縮した社です。
境内の見どころと拝観情報(アクセス・開門時間・駐車場)
住所は下関市一の宮住吉1-11-1。開閉門は概ね4〜10月6:00〜18:00、11〜3月6:00〜17:30、受付は8:00〜閉門まで。JR新下関からバス5分→「一の宮」下車徒歩5分。無料駐車場もあり、宝物館の見学時間(9:00〜16:00)・休館日も別途案内されています。現地では楼門や神池、古樟などもチェック。まずは公式案内を確認し、行事日は時間に余裕を。
近隣の赤間神宮で源平史跡と宝物殿をめぐる(耳なし芳一ゆかり)
壇ノ浦を望む海辺に建つ赤間神宮は、第81代安徳天皇を祀る社。竜宮造の水天門が鮮やかで、源平合戦・平家物語の舞台を今に伝えます。境内案内・年中行事は公式で随時発信。周辺には史跡・文学碑が点在し、海風とともに“物語の余韻”を歩いて味わえます。住吉神社と合わせて下関の「水と海の信仰」を1日で堪能するのがおすすめです。
御朱印のいただき方&季節の祭事を楽しむコツ
御朱印は拝礼後、授与所で。朱印帳は日付の入れ忘れ防止に付箋で希望を添えて渡すとスムーズ。春は桜、夏は海風、秋は紅葉、冬は澄んだ空気と、撮影は四季ごとに光が変わります。祭典日は混雑するため公共交通+徒歩が楽。時間に余裕があるなら、住吉神社→赤間神宮→唐戸市場の軽食という順路も心地よい(海辺は風が強いので羽織り物必携)。
巳年におすすめ:海と社を結ぶ半日モデルコース(下関市街)
新下関駅(9:00)→住吉神社(国宝本殿の外観拝観・宝物館)→バスで唐戸方面→赤間神宮(水天門と境内)→関門海峡の散策→唐戸市場で昼食→みもすそ川公園で砲台跡→新下関駅(15:00頃)。“水と蛇”の文脈で巡ると、社殿と海景の写真が自然にまとまります。イベントや特別拝観は時期限定なので、直前に公式発信をチェックしましょう。
心を整える古寺時間:功山寺と瑠璃光寺で静寂を味わう
国宝の禅宗様仏殿・功山寺と維新ゆかりの史跡散歩
長府の功山寺は1327年開創。国宝「仏殿」は鎌倉時代の純禅宗様で、扇垂木や花頭窓、裳階付き入母屋の気品ある姿が魅力。柱には「元応二年(1320)柱立」の墨書も残り、日本最古級の禅宗様仏殿として建築史上の価値が際立ちます。幕末には高杉晋作挙兵の地としても知られ、馬上像や書院など史跡も点在。団体向けの“国宝特別開扉”企画が行われる時期もあり、関係者の解説付き拝観は学びが濃い時間に。
国宝・瑠璃光寺五重塔の美学と夜間ライトアップ情報
山口市・香山公園の象徴、室町中期(1442年頃落慶)の「瑠璃光寺五重塔」は現存塔で10番目に古い名塔に数えられ、檜皮葺のやわらかな曲線が夕景に映えます。日没〜22:00のライトアップが通年の見どころで、反射する池面や四季の木立と相まって“静けさのグラデーション”を楽しめます。近年は檜皮葺の大改修(令和の大改修)も進んでおり、工事情報は観光公式で要確認。
早朝・夜間の参拝マナーと写真撮影の注意点
早朝は人出が少なく境内の音がよく響きます。三脚は通行や社務の妨げにならない場所・時間で、禁止表示があれば従うこと。文化財内部は撮影不可が多く、外観のみOKというケースが一般的。ライトアップ撮影はISO上げすぎに注意し、風で枝が揺れる日ほどシャッタースピードを速めに。御朱印受付時間外は授与不可なので、昼間に済ませるのが確実です。
近隣カフェ&和菓子で“余白時間”を作るコツ
長府は古街道の町並みが残り、和菓子店・茶屋が点在。散策の途中で“甘味休憩”を挟むと、写真整理や御朱印帳のメモ書きタイムに。山口市の瑠璃光寺周辺も、湯田温泉エリアのカフェや足湯とセットで滞在をのばすのがおすすめ。拝観後の余白が、旅の満足度と記憶の定着を高めてくれます。
文化財を守るためにできること(寄付・清掃参加など)
文化財は“みんなの財産”。志納・募金、清掃ボランティア、情報発信用のSNS投稿でも“ルールを守った上での拡散”は立派な貢献です。仏殿・五重塔の修理・保全は長期の努力で成り立つもの。訪れたら「ありがとう」の気持ちを置いていきましょう。
旅をもっと楽しく:巳年の持ち物・開運アクション&Q&A
巳の日に実践したいことリスト(財布新調・感謝の奉納など)
巳の日は“循環を整える日”。①財布のクリーニングと使い始め②お金の感謝を言葉にする③銭洗い・財布休息日を設ける④学びごとの再開(楽器・書道・ダンス)⑤家計見直し(固定費整理)⑥寄付や地域の清掃参加、などをチェックリスト化して朝に宣言→夜に振り返る、のルーチンに。己巳が重なる日は“新調・始動”を一つだけ実行すると習慣化しやすいです。
服装・靴・雨対策:神社仏閣めぐりの実用チェック
砂利・段差・石畳が多いので、クッション性のある歩きやすい靴が基本。両手を空けるため小さめのバックパックやショルダーが便利です。雨具は折りたたみ傘+薄手レインジャケット、冬は手袋とネックウォーマー。賽銭や初穂料は小銭を多めに、御朱印帳はクリアカバーで保護。夏は帽子と飲み物、冬はカイロ。写真派はマイクロファイバー布が1枚あるとレンズ拭きに重宝します。
駐車場・混雑・バス時刻の考え方(時間帯のコツ)
白蛇観覧施設は9:00〜17:00、住吉神社の宝物館は9:00〜16:00と“日中勝負”のスポットが中心。午前の開館直後は人が少なく、展示や社殿を落ち着いて見られます。行事日は駐車場が満車になりやすいため、公共交通+短距離徒歩の併用が安心。地元の観光サイトや公式SNSで臨時休館・行事・特別拝観の情報を事前確認して、予定に“30分の余白”を必ず入れておくのがコツです。
1泊2日モデルルート(岩国→下関→山口市)で効率よく巡る
【1日目】岩國白蛇神社→白蛇観覧施設→錦帯橋周辺→岩国シロヘビの館→(移動)下関泊。
【2日目】住吉神社→赤間神宮→(移動)山口市へ→瑠璃光寺五重塔(夕景〜ライトアップ)。
巳の日・己巳の日に合わせられれば理想的。移動はJR+レンタカー併用が効率的で、渋滞が読みにくい行事日は公共交通優先に。塔の夜景は日没〜22時が目安です。
よくある質問:ヘビが苦手でも大丈夫?参拝時のマナーQ&A
Q. 白蛇が苦手…観覧は必須?→いいえ。神社参拝だけでもOK。観覧施設は温度管理下の展示なので突然の接触はありません。
Q. 御朱印だけもらっても?→拝礼が先。心を落ち着けてから授与所へ。
Q. 写真のマナーは?→祭祀・混雑時の撮影は控えめに。文化財内部は不可が基本。
Q. 何から始める?→カレンダーの己巳1日だけ“財布の整理と参拝”に決めてみて。続けるほど効いてきます。
まとめ
巳年の山口旅は、「白蛇」と「水(海・川)」を手がかりに計画すると、史跡と信仰が一本の線でつながります。岩國白蛇神社では“白蛇は御祭神の使い”という教えに触れ、保護と信仰が両輪で続いてきた地域の絆を体感。下関の住吉神社では国宝本殿の造形に驚き、赤間神宮で物語の余韻に浸る。最後は瑠璃光寺の夕景で静かに締める——。カレンダーで己巳の日を拾い、財布を整えて参拝へ。移動や拝観時間は公式の最新情報を確認しながら、あなたらしい“良き循環”を育てていきましょう。


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