第1章:十干十二支とは?中学生でも分かる超入門

「十干十二支は難しそう」「早見表を見ても、読み方や使い方がよく分からない」。
そんな気持ちを抱えたまま、なんとなく干支だけを毎年チェックして終わっていないでしょうか。
本来の干支は、十干と十二支を組み合わせた60通りのラベルで、年だけでなく月・日・時間にも使える便利な仕組みです。この記事では、占いに偏りすぎず、かといって味気ない豆知識だけでもない、「現代の生活でちゃんと役に立つ十干十二支の使い方」をまとめました。
西暦から干支を読むコツ、1月1日と立春のどちらを基準に考えればいいか、手帳や家族の記念日での活かし方、そして覚えやすい暗記ワザまで、一通り押さえられる内容になっています。読み終わるころには、カレンダーの片隅に小さく書かれた「乙巳」「丙午」が、ただの記号ではなく、自分の時間を区切る頼もしい相棒に見えてくるはずです。
干支は「十二支」だけじゃない?十干との違い
多くの人は「干支」と聞くと「辰年」「巳年」のように、動物だけを思い浮かべると思います。けれど、もともと干支(えと)は「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を組み合わせた仕組みのことを指します。古代中国の暦法で作られ、日本にも早い時代に伝わってきました。
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十干……甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類
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十二支…子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類
この2つを順番に組み合わせて「甲子(きのえね)」「乙丑(きのとうし)」…と進めていくと、60通りの組み合わせができます。これが「六十干支(ろくじっかんし)」で、これを利用して年・月・日・時間・方角などを表してきました。
現代の日本では、年賀状などで使うのは主に十二支だけですが、カレンダーの端には「乙巳」「丙午」のように十干と十二支がセットで書かれているものもあります。この記事では、その「セット」のほうを主役にして、日常でどう扱うと便利かを整理していきます。
十干10種類をイメージで覚えるコツ
十干は、陰陽五行説という古い自然観の影響を強く受けています。五行は「木・火・土・金・水」の5つで、これに陽と陰がそれぞれ対応して10種類になる、という考え方です。
| 十干 | よみ(例) | 五行 | 陽・陰 | イメージ |
|---|---|---|---|---|
| 甲 | きのえ | 木 | 陽 | 太い幹・スタートの力 |
| 乙 | きのと | 木 | 陰 | 曲がりながら伸びる枝 |
| 丙 | ひのえ | 火 | 陽 | 太陽・表に出る明るさ |
| 丁 | ひのと | 火 | 陰 | 炎・ランプの火 |
| 戊 | つちのえ | 土 | 陽 | 大地・安定感 |
| 己 | つちのと | 土 | 陰 | 畑・整える力 |
| 庚 | かのえ | 金 | 陽 | 刃物・変化を起こす力 |
| 辛 | かのと | 金 | 陰 | 宝石・研ぎ澄まされた感性 |
| 壬 | みずのえ | 水 | 陽 | 海・大きく流れる水 |
| 癸 | みずのと | 水 | 陰 | 雨・静かにしみこむ水 |
「木の兄(え)・木の弟(と)」のように、同じ五行で陽と陰がペアになるイメージを持つと、セットで覚えやすくなります。声に出して「こう・おつ・へい・てい…」とリズムで覚えてしまうのも効果的です。
十二支12種類を方角・時間とセットで覚える
十二支は、動物のイメージが有名ですが、もともとは数字の記号のようなもので、時間や方角、月の区分などにも使われてきました。
| 十二支 | 動物 | 方向の目安 | 時間帯の目安 |
|---|---|---|---|
| 子 | ねずみ | 北 | 23〜1時 |
| 丑 | うし | 北北東 | 1〜3時 |
| 寅 | とら | 東北東 | 3〜5時 |
| 卯 | うさぎ | 東 | 5〜7時 |
| 辰 | たつ | 東南東 | 7〜9時 |
| 巳 | へび | 南南東 | 9〜11時 |
| 午 | うま | 南 | 11〜13時 |
| 未 | ひつじ | 南南西 | 13〜15時 |
| 申 | さる | 西南西 | 15〜17時 |
| 酉 | とり | 西 | 17〜19時 |
| 戌 | いぬ | 西北西 | 19〜21時 |
| 亥 | いのしし | 北北西 | 21〜23時 |
江戸時代の小説などで「子の刻」「丑三つ時」といった言い方が出てきますが、これは十二支で時間を指している例です。
動物だけでなく「どの方向・どの時間の記号なのか」までセットで覚えておくと、あとで日付や方位の話を読むときに理解しやすくなります。
十干十二支が60通りになるしくみ
十干は10個、十二支は12個。すべての組み合わせなら120通りありそうですが、実際に使われるのは60種類です。
十干と十二支を同時に1つずつ進めていくと、
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1番目:甲子
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2番目:乙丑
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3番目:丙寅
というように進み、60番目で「癸亥」になります。次の61番目は、再び最初の「甲子」に戻ります。これが六十干支で、1周に60年・60日かかるサイクルです。
十干の奇数番目が陽、偶数番目が陰とされ、十二支にもそれぞれ陰陽の性質が割り当てられているため、「陽同士」「陰同士」が組み合わさる形になっています。細かい理屈まで覚える必要はありませんが、「60個で1サイクル」という感覚だけ持っておくと、還暦や歴史の年号を理解するときに役立ちます。
還暦・歴史の年号と十干十二支の関係
還暦(かんれき)が60歳の節目とされているのは、十干十二支が60年で一回りして、生まれた年と同じ組み合わせに戻るからです。「暦に還る」ので還暦、というわけですね。
例えば、2025年の年干支は「乙巳(きのと・み)」です。
1965年生まれも乙巳の年なので、1965年生まれの人は2025年にちょうど還暦を迎えることになります。
歴史の教科書でも、壬申の乱(壬申=みずのえさる)や戊辰戦争(戊辰=つちのえたつ)のように、出来事の年を六十干支で表している例がたくさんあります。
十干十二支を知っていると、年号の裏にあるリズムが少し見えてきて、歴史の暗記も覚えやすくなります。
第2章:十干十二支 早見表の見方と自分の干支の調べ方
西暦から十干十二支を出す基本ルール
十干十二支 早見表を使うと、「西暦○年=何の年か」を一目で確認できます。仕組みをざっくり理解しておくと、表が手元になくても、近い年からある程度は推測できるようになります。
考え方はシンプルで、ある基準の年を1つ決めて、そこから何年進んだかを数えるだけです。例えば、
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2024年:甲辰
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2025年:乙巳
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2026年:丙午
というように、年が1つ進むごとに十干も十二支も1つずつ進んでいきます。
ただし、正確に計算しようとすると、十干は10で割った余り、十二支は12で割った余りを求める必要があり、暗算では少し面倒です。
実務的には「最近の1年だけ覚えて、他は早見表に任せる」「自分と家族の生まれ年だけ覚える」と割り切ったほうが、ミスも少なくて現実的です。
最近10年分のミニ早見表で感覚をつかむ
ここでイメージをつかみやすいように、2020〜2029年の十干十二支をまとめた簡易表を載せておきます。数字は各種の暦サイトや年齢早見表と照らし合わせたものです。
| 西暦 | 和暦の目安 | 十二支 | 十干十二支 |
|---|---|---|---|
| 2020 | 令和2年 | 子 | 庚子 |
| 2021 | 令和3年 | 丑 | 辛丑 |
| 2022 | 令和4年 | 寅 | 壬寅 |
| 2023 | 令和5年 | 卯 | 癸卯 |
| 2024 | 令和6年 | 辰 | 甲辰 |
| 2025 | 令和7年 | 巳 | 乙巳 |
| 2026 | 令和8年 | 午 | 丙午 |
| 2027 | 令和9年 | 未 | 丁未 |
| 2028 | 令和10年 | 申 | 戊申 |
| 2029 | 令和11年 | 酉 | 己酉 |
この表だけでも、いくつか分かることがあります。
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十二支は子→丑→寅…と毎年ひとつずつ進む
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十干も甲→乙→丙…と順に進み、10年ごとにサイクルが一周する
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2020年が庚子なので、そこから前後に数えれば自分の生まれ年も見つけやすい
実際のブログやサイトでは、もっと広い範囲(明治〜令和の全期間など)をカバーした表がよく公開されています。手帳に貼りたい人は、A4サイズで印刷しておくと便利です。
年だけじゃない「月・日・時間」の干支という考え方
十干十二支は、年だけでなく、月・日・時間にも割り当てられます。古代中国で作られた暦法では、この組み合わせを用いて日付や時間を表現していました。
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年干支:その年全体のラベル
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月干支:暦や節気の月を表すラベル
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日干支:その日を表すラベル(「今日の干支」)
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時干支:2時間ごとのラベル(子の刻〜亥の刻)
四柱推命などの占いでは、年・月・日・時の4つの干支を合わせて命式を作ります。
日常生活でそこまで細かく使う必要はありませんが、カレンダーアプリや干支カレンダーのサイトを見ると「日の干支」が載っていることがあります。「今日は辛未の日か」と分かると、歴史の出来事と比べたり、日記にメモしたりする楽しみが増えます。
スマホで使える早見表サイト・アプリの選び方
最近は、ブラウザ上で使える干支カレンダーや、スマホアプリの干支早見表も増えています。選ぶときのポイントを整理しておきましょう。
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西暦・和暦・十二支・十干十二支が一目で分かるか
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年だけでなく、日・月・時間まで確認できるか
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切り替え基準(1月1日/立春)が明記されているか
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広告が強すぎず、操作がシンプルか
たとえば、計算サイトや一部のカレンダーサービスでは、「暦月適用(年干支は1月1日で切替)」「節月適用(年干支は立春で切替)」という2種類のモードを選べるようになっています。
占い目的で使うなら節月、年賀状やビジネス上の表記を確認したいときは暦月、といった使い分けができると便利です。
早生まれはどう数える?1月1日基準と立春基準の違い
1〜2月生まれのいわゆる「早生まれ」の人は、「同じ学年の友だちと干支が違う」と聞いて、どう数えればいいのか迷うことがあります。ここは、基準が2つあることを整理しておくとスッキリします。
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社会一般・カレンダーの干支
多くのカレンダーや年賀状では、干支は新暦の1月1日で切り替わります。2025年1月1日になった瞬間から、十二支は辰から巳、十干十二支では甲辰から乙巳になります。 -
占い・干支暦の基準(立春)
四柱推命などの占術では、年の切り替えを「立春(2月4日前後)」とする流派が多く、立春から翌年の立春前日までを1年として扱います。 -
旧暦の正月(旧正月)
旧暦の1月1日は「旧正月」と呼ばれますが、これは月の満ち欠けをもとにした太陰太陽暦の元日で、立春とは別の仕組みです。同じ日になる年もありますが、ずれる年も多く、「旧暦=立春」というわけではありません。
早生まれの人が自分の干支を調べるときは、
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学校や履歴書で干支を書きたい → 1月1日基準の早見表でOK
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四柱推命などで年柱を知りたい → 立春基準の早見表やソフトを使う
というように、目的に合わせて基準を選ぶのが安全です。
第3章:十干十二支を日常でどう使う?手帳・仕事・家族イベント活用術
手帳やカレンダーに干支を書き込むメリット
十干十二支は、ただ覚えようとしてもなかなか頭に入りません。日常の道具に組み込んでしまうと、自然に目に入る回数が増えて、少しずつ身についていきます。
おすすめは、ふだん使っている手帳の月初ページに、次の3つを書いておく方法です。
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今年の年干支(例:乙巳)
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今月の月干支(早見表アプリで確認)
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自分の生まれ年の干支(例:壬申)
これを毎月書き直すだけでも、「今年は乙巳の年だから、前回の巳年から12年たったんだな」と周期感がつかめるようになります。
さらに、重要な日の横に、その日の干支(日干支)を小さくメモしておくのもおすすめです。「この日(庚子の日)に仕事を決断した」「この日(丁亥の日)に新しい趣味を始めた」といったログが残ると、あとで振り返るときにちょっと面白くなります。
契約書・不動産・古い資料で干支が出てくる場面
ビジネスの現場では、西暦や和暦が中心ですが、昔の契約書や登記簿、寺社の古文書などには、年を干支で表しているものが見つかることがあります。
たとえば、
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古い土地の売買記録に「昭和○○年乙酉」と書かれている
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神社の由緒書に「戊辰の年に社殿を再建」と書かれている
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資料室にある年表で、出来事の年が干支だけで示されている
といったケースです。現在作成される契約書で干支だけが使われることは多くありませんが、歴史が長い会社や寺社の資料を扱う人ほど、十干十二支の基礎知識が役に立ちます。
早見表さえあれば、「戊辰=西暦1868年」「乙酉=西暦2005年の年」などと読み替えられるので、資料の整理や説明がスムーズになります。
家族の年齢・記念日を干支で整理してみる
十干十二支 早見表は、家族の歴史を整理する道具としても便利です。家系図に西暦や和暦だけを書くよりも、「干支」というもう一つの軸を足してあげると、世代ごとの雰囲気が少し見えてきます。
例えば、次のような一覧を作ってみます。
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祖父:1940年生まれ・庚辰
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祖母:1942年生まれ・壬午
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父:1968年生まれ・戊申
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自分:1996年生まれ・丙子
このとき、「祖父と自分はどちらも辰・子などのグループにいる」「12年おきの同じ十二支が、家族のなかでどう並んでいるか」などを見ると、ちょっとした会話のきっかけになります。
結婚記念日や引っ越し・転職の年に「その年の干支」をメモしておくのも、後から振り返ると楽しいものです。「あのときは丙午の年で、やたら忙しかったな」など、年の雰囲気を思い出す手がかりになります。
神社に行かなくてもできる「干支ライフログ」
干支というと神社や占いを連想しがちですが、必ずしも参拝とセットで考える必要はありません。もっと気軽に、「自分の一年を区切るラベル」として使うだけでも十分です。
おすすめの方法は、月に一度だけ「干支ふり返りノート」を書くことです。
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その月の干支(月干支)を書き出す
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その月に起きた出来事を3つだけ箇条書きする
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よかったこと・改善したいことを1つずつ書く
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来月に意識したいテーマを一言だけ決める
これを1年続けると、「○○の年の庚午の月は、こんなことを頑張っていた」という記録が残ります。干支の意味そのものよりも、「時間を意識的に区切るきっかけ」として使うイメージです。
神社に行けない年でも、自分の中に小さな節目を作っていくと、一年の流れを丁寧に味わえるようになります。
子どもと一緒に遊びながら覚えるアイデア集
十干十二支は、ゲームにしてしまうと子どもでもすんなり覚えてくれます。学校で習う歴史や国語ともつながるので、家庭学習としてもおすすめです。
アイデアの例をいくつか挙げます。
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十二支カルタ
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漢字と動物の絵を描いたカードを用意し、読み札は「北の子」「正午の午」など方向や時間も入れる
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干支すごろく
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「甲子→乙丑→丙寅…」とマス目を並べ、止まったマスの読み方やイメージを言えたら一歩進める
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今日の干支クイズ
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朝のニュースを見たあと、「今日は何の日?」「今日は何の干支?」と一緒に調べる
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大事なのは、テストのように「正解かどうか」を責めないことです。「分からなかったら早見表を見てみよう」と、調べる習慣を育てるつもりで遊ぶと、親子ともに楽しく続けられます。
第4章:占いだけじゃない!十干十二支と性格・相性の考え方
※この章で紹介する性格や相性の話は、伝統的な占い・民間信仰のイメージであり、科学的な根拠があるわけではありません。生活に取り入れるときは、「自分を振り返るヒント」程度の軽い感覚で扱うのがおすすめです。
「木・火・土・金・水」五行と十干のつながり
十干を性格イメージとして語るときは、五行(木・火・土・金・水)のどこに属するかがよく使われます。
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木(甲・乙)……成長・スタート・柔軟さ
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火(丙・丁)……明るさ・情熱・表現
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土(戊・己)……安定・受け止める・現実感
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金(庚・辛)……決断・整理・ルールづくり
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水(壬・癸)……流れ・柔軟な思考・情報
生まれた日の十干(日干)を自分の「ベース」として考え、そこに性格のヒントを重ねる、という使い方をする占いもあります。
ただし、同じ「水」のグループでも、育った環境や経験で人の性格は大きく変わります。あくまで「そういうイメージもあるのか」程度に受け止めて、自分の良さを見つける材料として扱うのがちょうどよい距離感です。
十二支ごとのイメージキーワード一覧
十二支にも、それぞれ象徴的なイメージが伝わっています。主なキーワードを表にまとめると、次のようになります。
| 十二支 | 動物 | よく語られるイメージ |
|---|---|---|
| 子 | ねずみ | 俊敏さ・繁栄・機転 |
| 丑 | うし | 我慢強さ・準備・着実さ |
| 寅 | とら | 勇気・行動力・守り神 |
| 卯 | うさぎ | 柔らかさ・調和・跳躍 |
| 辰 | たつ | 伸びる力・理想・権威 |
| 巳 | へび | 脱皮・集中力・知恵 |
| 午 | うま | スピード・情熱・前進 |
| 未 | ひつじ | 協調・安心感・穏やかさ |
| 申 | さる | 器用さ・変化・工夫 |
| 酉 | とり | 収穫・整える・仕上げ |
| 戌 | いぬ | 忠誠・守る力・義理堅さ |
| 亥 | いのしし | エネルギー・一直線・決断 |
自分の生まれ年の十二支だけでなく、家族や友人の十二支も並べてみると、「意外と当たっているかも」「これは当てはまらないな」といった発見があります。そこから性格の会話が広がることも多いです。
自分を振り返るチェックシートの作り方
干支を性格診断に使うときに大事なのは、単に「当たっている・いない」で終わらせないことです。自分なりに意味を整理するための、簡単なチェックシートの作り方を紹介します。
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自分の生まれ日の十干(例:壬)と五行(水)をメモする
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生まれ年の十二支(例:申)のイメージキーワードを書き出す
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「これは自分に当てはまる」と感じる点を3つ、「あまり当てはまらない」と感じる点を3つ書く
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その中から、「これから意識して伸ばしたい特徴」を1つ選ぶ
たとえば「壬=大きな流れをつくるタイプ」と説明されていたら、「自分は人をまとめるのは苦手だけど、情報を集めて整理するのは得意かもしれない」といった気づきにつながることがあります。
大事なのは、干支に「性格を決められる」のではなく、「性格を考え直すための鏡」として使う視点です。
相性を見るときに大事な「距離感」の保ち方
干支には、「三合」「相性の良い組み合わせ」「ぶつかりやすい組み合わせ」など、さまざまな言い伝えがあります。
たとえば、巳・酉・丑がまとまりやすいグループだ、という説明を見たことがある人もいるかもしれません。
ただし、人間関係にそれをそのまま当てはめてしまうと、次のような問題が起きがちです。
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「相性が悪い干支だから」と、会う前から苦手意識を持ってしまう
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うまくいかない理由を、すべて干支のせいにしてしまう
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「相性がいいから」と、無理に合わせすぎて疲れてしまう
相性の情報は、「話のきっかけ」程度にとどめておくのが無難です。
たとえば、「あなたは午年なんだね。スピード感があるって言われることある?」といった軽い会話なら、お互いを知る手がかりになります。深刻な問題まで干支で説明しようとせず、「雑談ネタ」として楽しく使うくらいがちょうど良い距離感です。
勉強・仕事の目標づくりに干支をどう活かすか
十干十二支を、年間のテーマづくりに利用する方法もあります。ここでは、五行をざっくりした行動方針に結びつけてみましょう。
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木の年(甲・乙)
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新しい勉強や仕事の種をまく
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新しい人間関係や趣味を始める
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火の年(丙・丁)
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発表やアウトプットを増やす
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目標を周囲に宣言してみる
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土の年(戊・己)
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基礎固め・復習・貯金を重視する
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金の年(庚・辛)
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不要な予定や物を減らす
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ルールや仕組みを見直す
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水の年(壬・癸)
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読書や情報収集を増やす
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次のサイクルの準備期間と考える
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実際の「運勢」がこうだ、という話ではなく、「今年は自分の干支をこういう一年にしよう」というスローガンづくりとして使うイメージです。
十干十二支 早見表でその年の十干だけを確認し、手帳の最初のページに「今年のテーマ:○○」と書いておくと、1年間の行動に少し芯が通ります。
第5章:もう忘れない!十干十二支 早見表を味方にする暗記ワザ
声に出して覚えるためのリズムと語呂合わせ
十干十二支は、眺めているだけではなかなか覚えられません。昔からある王道のテクニックは、「声に出してリズムで覚える」ことです。
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十干
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甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
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音読みを続けて「こう・おつ・へい・てい・ぼ・き・こう・しん・じん・き」と唱える
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十二支
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子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
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訓読みで「ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い」と早口で言ってみる
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さらに、一歩進めたい人は、六十干支の最初の10個だけをリズムで覚えてみても良いでしょう。
「甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉…」
歌のメロディーをつけると、意外なほど頭に残ります。全部完璧に言えなくても、耳で聞いて「聞き覚えがある」と感じるレベルまでいけば十分です。
60通りすべて暗記しようとしないほうがいい理由
まじめな人ほど、「六十干支を全部覚えなきゃ」と気合いを入れてしまいがちです。でも、最初から60個を丸暗記する必要はありません。
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日常でよく使うのは、年干支と一部の有名なもの(甲子園の甲子、壬申の乱など)だけ
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西暦との変換は、早見表やアプリに任せればよい
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無理な暗記は、間違えたまま覚えてしまうリスクもある
まずは、十干と十二支をそれぞれ順番に言えるようにすること。そして「干支は60種類ある」「60年で一巡する」という全体像をつかむこと。この2つができれば、実用上はかなり困らなくなります。
そこから先は、歴史や占いに興味が湧いたタイミングで、少しずつ覚える干支を増やしていけば十分です。
A4一枚で作る自作早見表テンプレート
市販の早見表やサイトも便利ですが、自分の手で書いた早見表は記憶に残りやすくなります。A4のコピー用紙1枚で作るテンプレートの例を紹介します。
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左上に十干一覧を縦に書く(読み方と五行を小さくメモ)
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右上に十二支一覧を縦に書く(動物・方角・時間のメモを添える)
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真ん中に、最近50年分くらいの「西暦・和暦・十二支・十干十二支」を表にする
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一番下に、「自分と家族の生まれ年と干支」をまとめる欄を作る
年号の部分は、年齢早見表や暦サイトを見ながら、手で転記していきます。
時間はかかりますが、その作業そのものが復習になるので、書き終わるころにはかなり覚えているはずです。完成したら、クリアファイルに入れて手帳や机のそばに置いておきましょう。
ノートアプリやSNSで育てる「干支メモ」
紙よりもスマホ派・PC派の人には、デジタルで「干支メモ」を育てる方法が向いています。
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ノートアプリに「干支」というノートブックを作る
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毎年1月か立春に、その年の干支とやりたいことを書き込む
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面白い干支の話や歴史の出来事を見つけたら、スクリーンショットと簡単なメモを保存する
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家族や友人の干支とエピソードを、タグ付きで記録する
こうして集めた情報は、あとから自分だけの「十干十二支辞典」として使えます。ネット上の記事を保存するときは、出典やURLを一緒に書いておくと、後で見返すときに安心です。
ノートアプリなら検索も簡単なので、「戊辰」で検索してみると、戊辰戦争のメモと、自分の生活の中の戊辰の日の出来事が並んで出てきたりします。そうした重なりを眺めると、時間の流れ方が少しおもしろく感じられるはずです。
明日から続けやすい3分復習ルーティン
最後に、十干十二支を無理なく定着させるための「3分ルーティン」を紹介します。忙しい日でも続けられるくらいシンプルにしました。
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朝か夜、どちらか決まった時間に3分だけ机に向かう
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十干を1回声に出して読む
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十二支を1回声に出して読む
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その日またはその月・その年の干支を早見表アプリで確認する
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その日に印象に残った出来事を1行だけ書く(干支を添えて)
たとえば、「2025年5月5日 乙巳年・丁巳月・壬寅日:模試の自己ベスト更新」といった一行だけでも構いません。
続けるコツは、「完璧主義にしない」ことです。疲れている日は、十干だけ読む、十二支だけ読む、など少し手抜きしてもOKと自分に許しておくと、習慣として定着しやすくなります。
まとめ
十干十二支は、古代中国の暦法から生まれた「時間と方角のラベル」です。十干10種類と十二支12種類を組み合わせて60通りの六十干支を作り、年・月・日・時間などを表してきました。
現代の日本では、十二支だけが一人歩きしているところがありますが、十干まで含めて眺めてみると、還暦の意味や歴史の年号、占いの仕組みなどが一本の線でつながります。
この記事では、
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十干と十二支の性質と、60通りになるしくみ
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早見表を使って西暦から干支を読むコツ
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1月1日基準・立春基準・旧暦の違いと、早生まれをどう数えるか
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手帳・仕事・家族の記念日など、日常生活での具体的な活用例
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性格や相性を「自分を振り返る鏡」として扱うための考え方
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暗記を助けるリズム・自作早見表・デジタルメモ・3分ルーティン
といったポイントを、できるだけ実用的な切り口でまとめました。
十干十二支は、全部を完璧に覚えなくてもかまいません。まずは、「自分と家族の生まれ年の干支」「今年の干支」「十干と十二支の順番」だけを押さえてみてください。そこから一歩ずつ情報を増やしていくと、カレンダーの小さな文字や、歴史の年号の奥にあるリズムが、少しずつ見えてきます。


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