徳島×巳年｜蛇ゆかりの神社仏閣と滝を巡る完全ガイド【四所神社・雨降神社・轟神社・杖立神社】

巳年と「蛇」信仰の基礎をやさしく理解しよう

徳島で「蛇」と縁のある場所を、巳年の一年でじっくり巡りたい。そんな人のために、この記事では巳年の基礎知識から、徳島の蛇ゆかりの神社仏閣、半日〜2日のモデルコース、参拝の作法や持ち物、季節ごとの装備と交通の工夫まで、必要な情報を一冊分のボリュームでまとめました。地名や由緒は一次情報に照らして丁寧に記載し、断定が難しい部分には地域差への配慮も入れています。読み終えたら、そのまま旅程が作れる実用性を目指しました。自然の音と水しぶきの中で静かに手を合わせる——そんな一日へ、さあ出かけましょう。

2025年が巳年になる理由と干支の数え方

2025年は十二支で「巳（み）」、十干と組み合わせた干支では「乙巳（きのと・み）」の年に当たります。干支は十干（甲・乙・丙…）と十二支（子・丑・寅…）を順番に組み合わせ、60通りで一周する仕組みです。たとえば1965年も乙巳だったので、そこから60年で再び同じ乙巳が巡ってきた、という数え方になります。干支は年だけでなく日にも割り当てられており、「今日は何のえと？」という見方をすると、旅の計画も少し楽しくなります。巳は本来「蛇」を意味し、水や知恵、再生の象徴として古くから親しまれてきました。金運のモチーフとしても語られますが、もともとは水の神と結びつく“生命を守る力”への祈りが中心。参拝や旅のテーマに「感謝」「節度」「自然への敬意」を据えると、体験が深まります。乙巳の一年は、学び直しや新しい挑戦を始めるのにも向くとされ、手帳の最初のページに叶えたいことを一行書いてから出発するのもおすすめです。

蛇が象徴する運気（財運・知恵・再生）と日本の信仰

蛇は世界各地で「脱皮＝再生」「長寿」「水の守り」を象徴します。日本では田の畔や湧水にまつられた小祠、川や滝の伝承に蛇や龍がしばしば登場し、やがて仏教由来の弁財天信仰と重なって広がりました。蛇＝金運という連想は近世以降に強まりましたが、背景には「水のめぐみが穀物を育て、暮らしを豊かにする」という実感があります。財布を新調する、脱皮の殻を模したお守りを授かる、といった風習は各地に見られますが、地域差があるため「とされます」「と伝えられています」と柔らかく理解しておくのが安心です。徳島は渓谷・滝・湧水が多く、水の祈りが息づく土地柄。蛇のモチーフを探しながら歩くと、自然と信仰が一体になっていることが体感できます。

弁財天と宇賀神の基礎知識（どんな神さま？）

弁財天は、インドのサラスヴァティー（川と音楽の女神）が仏教に取り入れられ、日本で芸能・学業・財福の守りとして信仰されてきた神さまです。池や川のほとり、海の近くに祀られることが多いのは、水の神である名残です。日本では中世以降、米や穀霊の神格である宇賀神（うがじん）と習合し、弁財天の頭上に蛇身の宇賀神が表される像容もしばしば見られます。ここから「蛇＝弁財天の縁」との連想が生まれ、巳の日参りの風習につながりました。ただし、神社ごとに由緒や祭神は異なります。現地の掲示や社務所の案内がいちばんの一次情報なので、参拝の前後に落ち着いて読み込み、誤解のない受け取り方を心がけましょう。

己巳の日と巳の日の違いと活用アイデア

十二支は日にも割り当てられ、12日に一度「巳の日」が巡ります。さらに十干の「己（つちのと）」と重なる60日に一度の「己巳（つちのと・み）の日」は、弁財天の縁日として特に吉日とされます。財布や通帳を新調する、芸事の稽古を始める、学習計画を立てるといった“初めの一歩”をこの日に行う人も多いようです。予定の立て方はシンプルで、カレンダーに巳の日を丸、己巳の日を二重丸で記しておき、天気や体調に合わせて候補をずらすだけ。限定御朱印や特別祈祷の有無は神社ごとに異なるため、出発前に公式の発信で確認しましょう。なお吉日・凶日は信仰上の目安です。無理のない時間配分と安全第一の装備が何よりの“開運アクション”になります。

徳島で「蛇」を感じやすい自然スポットの特徴（川・滝・湧水）

徳島は北東部が瀬戸内海に面し、南は太平洋、内陸は四国山地の深い谷が連なる水の王国です。鳴門海峡の潮、那賀川や吉野川の水、祖谷の渓谷霧など、土地のうるおいを実感できる場所が点在します。蛇や龍の伝承は滝・湧水・淵に多く、海陽町の「轟の滝（轟九十九滝）」や祖谷の清流はその最たる例。こうした場所では足元が滑りやすく、増水時は危険も伴います。トレッキングシューズ、レインウェア、両手が空くバッグ、飲み物、簡易救急セットを基本装備に。水場は生態系の宝庫でもあるため、岩や苔をむやみに触らない、ゴミは必ず持ち帰る、静かな声量で歩くといった配慮が、旅の満足度をぐっと高めてくれます。

徳島で「蛇」ゆかりの神社仏閣ピックアップ

徳島市：四所神社

徳島市福島の四所神社は、城下町の護りとして崇敬された歴史あるお社です。社には出雲大社ゆかりの「龍蛇神（りゅうじゃしん）」に関する奉納品や伝承が伝わり、海の安全を祈る地域の信仰とも重なって語られてきました。境内は静謐で、朝の澄んだ時間に参拝すると心身が整います。アクセスは徳島駅から車で十数分ほど。市街地の住宅に接するため、駐車や撮影は周囲の方へ十分配慮を。授与所の取り扱い時間や祭礼予定は時期により変わるため、出発前に公式の案内を確認しましょう。龍蛇神は海と船に縁が深い神格として知られますが、由緒や祀り方は各社で異なります。現地の掲示を読み、土地に根付いた祈りの形を尊重する姿勢が、良いご縁をつなぎます。

徳島市：雨降神社（あまたらし）

徳島市不動西町に鎮座する雨降神社は、読みが特徴的で正式には「あまたらし」と読みます。古記録『阿府志』には、雨乞いの祈りの際、池から小蛇が現れて木に登ったという記事が残っており、水と蛇にまつわる伝承が今日まで語り継がれています。境内は住宅地に近く、落ち着いた空気。鳥居の前で一礼し、手水で身を清め、賽銭を納めて心静かに祈る基本を大切にしましょう。天水に感謝するお社に参る日は、ペットボトルの飲み物を一つ余分に持って、帰り道の清掃や手洗いに使うのも良い心がけです。小さな社ほど地域の生活に寄り添っています。近隣の方の生活リズムを尊重しつつ、静かに巡る姿勢が求められます。

海部郡海陽町：轟神社（滝の神域）

海部郡海陽町平井の山あいに鎮座する轟神社は、県南を代表する名瀑「轟の滝（轟九十九滝）」の神域に位置します。住所は阿南市ではなく海陽町です。滝の轟音に包まれた参道は、まさに水の神を祀る場所にふさわしい雰囲気で、蛇・龍のモチーフと相性の良いスポット。雨天や増水時は遊歩道が滑りやすく、足元対策が必須です。参拝の順路は鳥居→手水→拝殿の基本に沿い、滝見は安全な展望位置から。周回ルートは自然保護のため立入が制限される区画もあるので案内に従いましょう。道の駅や地元商店では、山の恵みや海の幸も楽しめます。心身をリセットしたい時、音と水しぶきに身を置く体験は格別です。

鳴門市：伊宇賀神社（由緒は現地で確認）

鳴門市内には「伊宇賀（いが／いうが）神社」と表記される社があります。社名から宇賀神（うがじん）を連想しやすいものの、ご祭神・由緒が直ちに宇賀神と結びつくかは社ごとに異なります。そのため、現地の社頭掲示や授与所の案内で一次情報を必ず確認しましょう。境内は住宅地に近い静かな環境です。参拝は端を歩き、撮影は混雑時に控えめに。鳴門観光（渦潮や大鳴門橋）と組み合わせると、海のダイナミズムと陸の祈りを一日で味わえます。なお、神社名の漢字表記や読みは地域によって揺れがあるため、地図アプリやバス停表記に従うと迷いにくいです。無理なく歩ける靴と、水分補給の準備をお忘れなく。

三好市：杖立神社（白蛇と卵の奉納）

三好市山城町の杖立神社は、足腰の守りで知られる山あいの古社です。ここでは、白蛇の好物とされる卵を供え、願いが叶ったら「杖」を奉納する風習が伝わっています。拝殿の近くには奉納された杖が並び、祈りの重なりを目で感じることができます。参道は勾配があるため、歩きやすい靴と両手が空く装備が安心です。生卵をお供えする場合は、指定の場所や扱い方を必ず確認し、動物や環境への配慮を徹底しましょう。山間部は天候が変わりやすく、夏でも雨具が役に立ちます。祖谷のかずら橋や大歩危峡、温泉と組み合わせれば、自然と祈りの一日が完成。帰路はカーブが連続するため、車酔いが心配な人は事前に対策を。

巳年に歩く！徳島モデルコース（半日〜2日）

徳島市内コンパクト半日コース

午前は徳島駅周辺で準備を整え、四所神社へ。境内で一礼し、手水→二拝二拍手一拝の流れを丁寧に行います。次に雨降神社（あまたらし）へ移動し、池と小蛇の伝承に思いを馳せながら静かに参るのが良いでしょう。昼は駅前で地元の定食や徳島ラーメンを。午後は「日本一低い自然の山」として知られる弁天山の山頂に鎮座する厳島神社（開運弁財天）へ。標高6.1mなので、子ども連れでも達成感が得られます。帰路は徳島駅または空港行きのバスに合わせて行動。巳の日や己巳の日に当たるなら、財布や名刺入れの整理・新調といった“小さな区切り”を一つ決めると、記憶に残る半日旅になります。

鳴門＋徳島市の1日満喫コース

朝に鳴門市で伊宇賀神社を参拝。社頭掲示で祭神や由緒を確認し、静かに手を合わせます。その後は渦の道や大鳴門橋から海の迫力を体感。午後は徳島市へ戻り、四所神社→雨降神社→弁天山の順で回ると、海・川・湧水と祈りの連続が一日の中で一筋につながります。移動はレンタカーが効率的ですが、JRとバスでも可能です。鳴門線や高徳線は本数に限りがあるため、帰りの便を先に決めておくと安心。食事は鳴門わかめや鯛、徳島ではすだち料理や地野菜が楽しい選択肢です。日没後の運転は渋滞や鹿の飛び出しに注意し、余裕あるスケジュールを心がけましょう。

県南・海陽の滝と社をめぐるコース

朝に海部郡海陽町の轟神社を参拝し、轟の滝の神域で深呼吸。滝の水しぶきは体感温度を下げるので、季節を問わず一枚羽織るものがあると快適です。昼は海陽町の道の駅やローカル食堂で海の幸をいただき、午後は近隣の展望地や温泉へ。増水や落石の情報は現地の掲示や観光案内で最新を確認し、無理のない範囲で歩きましょう。夕方は那賀川沿いに北上して徳島市方面へ戻るか、ゆったり宿泊して星空を楽しむのも素敵です。県南は公共交通の本数が少なめなので、レンタカー派はガソリン残量に注意。自然の恵みを受け取る一日として、ゴミ袋の携行と“来た時よりもきれいに”の気持ちを忘れずに。

三好・祖谷の山あい参拝コース

午前に杖立神社で足腰と道中安全を祈願。卵の奉納は現地の指示に従い、持ち込みや置き方のルールを守ります。その後は祖谷のかずら橋へ。橋を渡る前に足元の装備を再確認し、荷物は最小限に。昼は祖谷そばや山菜料理を楽しみ、大歩危の岩肌と吉野川のエメラルドを眺めながら、渓谷のミストに包まれます。山間部は午後ほど天候が変わりやすく、霧やにわか雨も起きがち。レインジャケットと替えの靴下が役立ちます。帰路は高速道路の分岐を事前にチェックし、日没前に山地を抜ける計画が安全。交通に自信がない場合は、公共交通＋タクシーの併用も現実的な選択です。

2日で県東西を横断する欲張りコース

1日目は徳島市内で四所神社・雨降神社を回り、弁天山の開運弁財天で締め。2日目は東へ鳴門、もしくは南へ海陽の轟神社、西へ三好の杖立神社のいずれかを組み合わせて、県の表情を横断的に味わいます。鉄道は徳島駅を起点に高徳線・徳島線・牟岐線・鳴門線が伸びており、各エリアに近づいたらタクシーやレンタカーでラストワンマイルを補うと効率的です。巳の日・己巳の日に合わせたい場合は、混雑や授与所の待ち時間を想定した“ゆるい行程”が吉。2日間のうちどちらかを自然歩き多めの日に、もう一方を市街地観光とグルメの日にするなど、緩急のバランスを取ると満足度が上がります。

巳の日・己巳の日の参拝メソッド

カレンダーの見方と日取りの決め方

まずは十二支のサイクルをカレンダーに落とし込み、12日ごとの「巳の日」に印、60日ごとの「己巳の日」に二重丸を付けます。参拝の目的をメモで可視化し、候補日を三つほど設定して天候と体調に合わせて入れ替えられるようにしておくのがコツ。限定御朱印や祈祷の取り扱いは各社で異なるため、公式サイトや掲示で最新情報を確認しましょう。旅程は朝のうちに一社、昼に移動、午後に一社という三分割が無理のない配分。夕方以降は交通の本数が減る地域もあるので、帰りの便・ガソリン残量・宿への到着時刻を常に逆算する癖をつけると安心です。吉日・凶日はあくまで目安。安全と礼節が最優先です。

参拝の持ち物チェックリスト（最小セット〜しっかり準備）

最小セットは「小銭（お賽銭用）・ハンカチ・歩きやすい靴」。しっかり準備するなら「御朱印帳・筆記具・小銭用ポーチ・雨具・モバイルバッテリー・ゴミ袋・簡易救急セット・個包装ティッシュ」。山や滝へ行く日は防水性のある靴とレインジャケット、帽子が役に立ちます。夏は日差しと熱中症、冬は冷えへの備えを。貴重品は身体に密着するポーチにまとめ、撮影時に置き忘れない工夫を。卵の奉納がある神社では、持ち運び容器と拭き取り用のペーパーを用意し、所定の場所に静かにお供えします。帰宅後は授与品の説明書きをファイルに保管し、旅の記録ノートに日付・天気・感じたことを一行ずつ残すと、次の参拝の助けになります。

現地での基本作法（手水・拝礼・ことばの捧げ方）

鳥居の前で軽く一礼し、参道は中央を避けて端を歩きます。手水舎では柄杓で左手・右手・口・柄の順に清め、賽銭箱の前で姿勢を整えます。拝礼は基本的に「二拝二拍手一拝」。ただし神社によって独自の作法があるため、掲示があれば必ず従いましょう。願い事は「住所・氏名・日付・感謝」→「具体的な祈願」→「再び感謝」の順で静かに心中で述べるのが丁寧です。撮影は周囲の妨げにならないよう短時間で。社殿内や授与所の撮影は原則控えます。混雑時は列を崩さず、無言の合図で譲り合うだけでも場が整います。小さな配慮が、神域の空気を守る一番の作法です。

御朱印・授与品のいただき方と保管のコツ

御朱印は「参拝の証」。まず社務所で受付時間・初穂料・待ち時間の目安を確認し、御朱印帳の向きや頁の指定があれば従います。書置きの場合は折り目がつかないようクリアファイルへ。授与品（お守り・お札）は粗末に扱わないのが大原則。紙札は日の当たらない清潔な場所に、お守りは財布やかばんの清潔なポケットに入れましょう。古い授与品は年末年始やどんど焼きの時期にお納めするのが一般的です。帰宅後は授与品の案内紙、領収をノートに貼り、参拝記録と一緒に保管すると、後からご縁の流れをたどれます。転売サイトでの授与品購入は由緒や扱いにズレが生じやすいので避けるのが無難です。

参拝後の開運ルーティン（財布・玄関・日々の心がけ）

参拝を終えたら、帰宅当日に財布の中を整え、レシートを抜き、札の向きを揃えます。玄関を掃き、靴を揃え、朝の一杯の水に感謝を込める——蛇と縁深い“水の清浄”を暮らしに落とし込む小さな習慣は、気持ちを軽くしてくれます。己巳の日には、願いと感謝を一行メモにして財布ポケットへ。1か月おきに見直すと、行動が自然と更新されます。大切なのは「続けられる範囲」でやること。SNSで誰かのやり方をそのまま真似するより、自分の暮らしに合う最小単位から始めると長続きします。結果として、旅の記憶が日常に根を下ろし、次の参拝の呼吸も整っていきます。

旅の実用情報＆Q&A

アクセスと移動手段（空港・鉄道・バス・車・レンタカー）

空からは徳島阿波おどり空港（TKS）。徳島駅へはリムジンバスがおおむね約30分で結びます。鉄道は徳島駅を起点に、高徳線（高松方面）、徳島線（吉野川沿い・穴吹方面）、牟岐線（県南・阿南・海部方面）、鳴門線（鳴門方面）が伸びています。郊外の社や滝は鉄道駅から距離があることが多く、レンタカーやタクシーの併用が現実的です。市内の短距離は路線バスが便利ですが、本数が少ない時間帯もあるので帰りの便を先に確認しておきましょう。高速道路は神戸淡路鳴門ルートと徳島道で本州・香川方面と連絡。休日は渋滞が発生することもあるため、出発時間を一時間早めに設定すると行程が安定します。

ベストシーズンと天気の注意点

歩きやすいのは春（3〜5月）と秋（9〜11月）。新緑や紅葉、澄んだ空気と水の表情が楽しめます。夏は渓谷の涼しさが魅力ですが、台風や集中豪雨が増えるため、前日夜の天気予報と川の増水情報を必ず確認しましょう。冬は市街地こそ温暖でも、山間部や滝近くは体感温度が下がりやすく、手袋やネックウォーマーが役立ちます。渓谷歩きの日は、路面の苔と木の根で滑りやすい場面が多く、ソールがしっかりした靴を推奨。雨後は石段の一段目が特に滑りやすいので、足裏全体で踏む意識を。写真撮影は霧や水しぶきでレンズが濡れやすく、レンズクロスとジップ袋が安心です。

服装・雨対策・暑さ寒さのポイント

春秋は薄手のレイヤリングが基本。朝夕の冷え込みに薄手ダウンかカーディガンを一枚。夏は帽子・日焼け止め・飲み物・塩分タブレットをセットにし、汗冷えを防ぐため速乾素材のインナーを。梅雨〜台風期は防水ジャケットと替えの靴下が役立ちます。冬は渓谷での長時間滞在に備え、手袋・ネックウォーマー・厚手靴下を。社殿や拝殿ではきれいめに見える無地の服が雰囲気に馴染みます。アクセサリーは最小限にし、カランと音が鳴る金具は布で養生すると静けさが保てます。香水や強い整髪料は控えめに。自然と神域にやさしい装いが、参拝の所作を美しく見せます。

予算目安と費用内訳（お賽銭・御朱印・交通・食事）

半日〜1日の市内・近郊参拝で、交通費は2,000〜6,000円程度が目安（公共交通＋タクシー併用か、レンタカーかで上下します）。御朱印は1体300〜1,000円程度、授与品はお守り1,000円前後から。食事は1,000〜2,000円を見込むと安心です。自然歩きが多い日は飲み物・行動食・保険的な雨具などの装備費が加わります。宿泊を挟む場合は、夜の移動を減らして翌朝に参拝を置くと気持ちよく祈れます。予算は「交通：装備：食：授与＝4：2：2：2」くらいの感覚で配分すると、無理なく満足度を上げられます。

参拝マナーQ&A（撮影・会話・禁止事項の基本）

Q. 社殿・社務所の撮影はOK？
A. 原則控えます。掲示や神職さんの案内があればそれに従いましょう。
Q. お参りの作法は？
A. 基本は二拝二拍手一拝。ただし独自作法の社もあります。現地優先。
Q. 会話や通話は？
A. 小声・短時間・周囲への配慮を。参道の中央は神さまの通り道とされるため端を歩くのが無難。
Q. 動植物への接し方は？
A. 野生生物に餌を与えない、石や苔をはがさない、持ち帰らない。自然そのものがご神体である場合があります。

参拝準備のミニ表（保存版）

まとめ

2025年は巳年＝乙巳。徳島は渓谷・滝・湧水に恵まれ、水と再生の象徴である蛇の物語が息づく土地です。徳島市の四所神社には龍蛇神の伝承が残り、雨降神社（あまたらし）には池と小蛇の記述が伝わります。海部郡海陽町の轟神社は名瀑の神域に鎮座し、鳴門の伊宇賀神社は名称から宇賀神を想起しつつも、由緒は現地確認が安全。三好の杖立神社では卵の奉納と杖の奉納という独特の祈りが続き、足腰の守りとして親しまれています。旅は巳の日・己巳の日を目安に、基本作法と装備を整え、自然への敬意を忘れずに。四国の水と緑、静かな祈りの時間が、次の一歩を静かに後押ししてくれるはずです。