宮城・仙台の厄払い完全ガイド|厄年一覧とおすすめ神社・お寺、当日の流れまで詳しく解説

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  1. 第1章:そもそも厄年って何?基礎知識と考え方
    1. 1-1:厄年の意味と由来をやさしく解説
    2. 1-2:男性・女性の厄年一覧と数え年の数え方
    3. 1-3:前厄・本厄・後厄の違いと過ごし方
    4. 1-4:厄払いと厄除けの違いってあるの?
    5. 1-5:宮城ならではの厄年の風習や特徴
  2. 第2章:宮城県で厄払いに人気の神社・お寺
    1. 2-1:仙台市内の定番スポット(大崎八幡宮・仙台東照宮など)
    2. 2-2:塩竈市エリアの鹽竈神社・志波彦神社の魅力
    3. 2-3:縁切り地蔵で知られる定義如来 西方寺とは
    4. 2-4:金蛇水神社・陸奥國分寺薬師堂など県内の注目スポット
    5. 2-5:どこに行くか迷ったときの選び方のコツ
  3. 第3章:初めてでも安心!厄払い当日の流れとマナー
    1. 3-1:予約は必要?事前準備と申し込みのしかた
    2. 3-2:当日の持ち物・服装のポイント(スーツ?普段着?)
    3. 3-3:ご祈祷の流れをステップごとに解説
    4. 3-4:初穂料・祈祷料の相場と金額の決め方
    5. 3-5:家族や子どもも一緒に受けるときの注意点
  4. 第4章:いつ行くのがいい?厄払いの時期とよくある疑問
    1. 4-1:厄払いはいつまでに行けばいい?ベストなタイミング
    2. 4-2:正月・節分・誕生日…時期ごとのメリットと違い
    3. 4-3:混雑を避けたい人向けのおすすめ時間帯
    4. 4-4:忙しい人向け「郵送祈祷」やオンライン申込みという選択肢
    5. 4-5:よくある質問Q&A(再度受けてもいい?方角は気にする?など)
  5. 第5章:厄払いのあとをどう過ごす?日常でできる厄除け習慣
    1. 5-1:いただいたお札・お守りの祀り方・持ち歩き方
    2. 5-2:日々の暮らしで意識したい「厄をためない」考え方
    3. 5-3:落ち込んだときに試したい心のリセット方法
    4. 5-4:一年後・節目ごとにやっておきたいこと(お礼参りなど)
    5. 5-5:実際に宮城で厄払いを受けた人の体験談まとめ(イメージケース)
  6. まとめ

第1章:そもそも厄年って何?基礎知識と考え方

宮城 厄払い

「今年、自分は厄年かもしれない」「宮城で厄払いに行くなら、どこが良いんだろう」。そんな疑問や不安を抱えて、このページにたどり着いた方も多いかもしれません。厄年という言葉には、どうしても少し怖いイメージがつきまといますが、本来は「体調や環境が変わりやすい節目だから、いつもより慎重に気をつけよう」という、先人からのやさしいアドバイスのような考え方です。

とはいえ、「数え年って何?」「厄払いと厄除けはどう違うの?」「宮城県内のどの神社やお寺に行けばいいの?」といった具体的な疑問が出てくると、自分で調べるのはなかなか大変です。そこでこの記事では、厄年の基本的な仕組みから、宮城県内でよく知られている厄払いスポット、初めてでも安心できる当日の流れやマナー、さらには厄払いのあとの日常で意識したいことまでを、できるだけ分かりやすくまとめました。

「怖いから仕方なく行く」のではなく、「自分と家族の一年を、気持ちよくスタートさせるために行く」。そんな前向きな気持ちで、宮城の神社・お寺選びができるよう、必要な情報を一つひとつ整理しています。厄年の有無にかかわらず、「今年は少しちゃんと自分を労わってあげたい」と感じている方は、ぜひじっくり読んでみてください。

1-1:厄年の意味と由来をやさしく解説

「厄年」と聞くと、なんとなく不安な気持ちになりますよね。でも、厄年は決して「不幸が必ず起こる年」という意味ではありません。もともとは、人生の節目で体調や環境が変わりやすい年齢を目安に、「いつも以上に気を引き締めて過ごそう」という先人の知恵として生まれた考え方だとされます。昔の日本では、今よりも医療が発達しておらず、40代前半や60代前後は大病やケガのリスクが高いと感じられていました。そのため、その年齢にさしかかった人をみんなで気にかけ、神社やお寺でお祈りをしたのが始まりだとされています。

また、厄年には「悪いことをゼロにする」というより、「余計なトラブルを減らして、良い流れをつくる」という前向きな意味もあります。厄払いを受けることで、自分自身の生活を見直したり、心をリセットしたりするきっかけにもなります。宮城県でも、仙台や塩竈など各地の神社・お寺で、毎年多くの人が厄払いの祈祷を受けています。周りの家族や友人に「そろそろ厄年だよ」と声を掛け合う文化は、互いを思いやる日本らしい風習とも言えます。

さらに、厄年の考え方は地域や宗派によって少しずつ違いがあります。「細かいことはよく分からないけれど、節目の年には神様・仏様にごあいさつをしておきたい」という気持ちが一番のベースになっている、と覚えておくと良いでしょう。つまり、厄年そのものを恐れる必要はなく、「心と体のメンテナンス期間」として、生活を整えるチャンスだと捉えるのがおすすめです。宮城で厄払いに行こうか悩んでいるなら、「災いを完全になくす」というより、「少しでも安心して一年を過ごすための準備」と考えると、気持ちが楽になります。


1-2:男性・女性の厄年一覧と数え年の数え方

厄年を考えるうえで必ず出てくるのが「数え年」です。数え年とは、生まれた年を1歳とし、毎年お正月が来るごとに1歳ずつ年齢を足していく数え方です。たとえば、2025年時点で2020年12月生まれの人は、満年齢だと4歳ですが、数え年では生まれた年を1歳とし、2021・2022・2023・2024・2025年のお正月でそれぞれ1歳ずつ加算されるので、6歳として扱います。少しややこしいですが、ほとんどの神社・お寺では、受付で生年月日を伝えれば数え年と厄年かどうかを確認してくれるので、自分で完璧に理解していなくても心配はいりません。

一般的によく知られている主な厄年(数え年)は、次のようなものです。ここでは代表例を挙げていますが、実際には地域や神社・お寺によって多少違いがある点もあわせて覚えておきましょう。

性別 前の年 本人の年 後の年
男性 24歳(前厄) 25歳(本厄) 26歳(後厄)
男性 41歳(前厄) 42歳(本厄・大厄) 43歳(後厄)
男性 60歳(前厄) 61歳(本厄) 62歳(後厄)
女性 18歳(前厄) 19歳(本厄) 20歳(後厄)
女性 32歳(前厄) 33歳(本厄・大厄) 34歳(後厄)
女性 36歳(前厄) 37歳(本厄) 38歳(後厄)
女性 60歳(前厄・地域差あり) 61歳(本厄・地域差あり) 62歳(後厄・地域差あり)

とくに42歳の男性と33歳の女性は「大厄」と呼ばれ、注意したい年とされています。ただし、女性の61歳は地域によって厄年として扱うところと、そうでないところがあります。また、子どもの厄年として4歳・13歳などを設けている神社・お寺もあるため、ここでの表は「代表的な例」と考えてください。迷ったときは、参拝予定の神社・お寺の掲示や公式サイトの一覧を確認すると安心です。

自分の年齢が厄年かどうかよく分からないときは、宮城県内の神社・お寺でも本堂の前に「厄年一覧表」が掲示されていることが多いので、現地で確認できます。「心配だから、表にはなくても念のため祈祷を受けておきたい」という人も少なくありません。その場合でも、神社・お寺はやさしく対応してくれます。


1-3:前厄・本厄・後厄の違いと過ごし方

厄年は「前厄・本厄・後厄」と3年セットで考えられることが多いです。本厄が中心の年で、その前後一年をあわせて気をつけましょう、というイメージです。前厄は「これから大きな節目に入っていく準備期間」、本厄は「変化のピーク」、後厄は「ゆるやかに落ち着かせていく時期」と理解すると分かりやすくなります。もちろん、これはあくまでも目安であり、人によって出来事の大きさや感じ方は違います。

前厄の年は、生活習慣を整えたり、健康診断を受けたり、仕事や家庭の予定を整理したりして、できるだけ「無理をためない」ことが大切です。未来のトラブルを100%防ぐことはできませんが、「疲れをためない」「無茶をしすぎない」という小さな心がけを続けることで、結果的に大きな事故や病気を避けられる可能性が高まります。

本厄の年は、どうしても気持ちがナイーブになりやすいですが、「厄年だから何をしてもダメだ」と考えすぎる必要はありません。むしろ、大きな決断(転職・起業・住宅購入など)をする場合は、家族とよく相談したり、リスクを丁寧に確認したり、いつも以上に慎重に進める心構えができる時期とも言えます。宮城の神社・お寺で厄払いを受け、「ここから一年、大切に過ごそう」と気持ちを切り替える人も多く見られます。

後厄の年は、「もう終わったから何をしても大丈夫」というより、「最後のケア期間」というイメージを持っておくと良いでしょう。特に、前厄・本厄の2年間で無理をしていた人ほど、後厄で疲れが出やすくなります。睡眠や食事、ストレスケアを意識して過ごしたいところです。前厄から後厄までの3年間を通して、「自分の体と心をしっかり守る練習期間」と考えれば、厄年も決して悪いものではなくなります。


1-4:厄払いと厄除けの違いってあるの?

「厄払い」と「厄除け」、言葉はよく似ていますが、一般的な説明としては少しニュアンスが違うと言われることがあります。よく使われる整理では、厄払いはすでに身についてしまった厄(災いの原因となる穢れなど)を祓い清めるイメージで、厄除けは、これから先に起こりうる災難を寄せつけないように守ってもらうイメージです。「過去の厄を落とす」と「未来の厄を防ぐ」という違いだと考えると分かりやすいかもしれません。

ただし、実際のところは、神社やお寺によって言葉の使い方が大きく異なります。案内板や公式サイトでは「厄除け祈願」「厄払い祈願」「厄除祈祷」など、さまざまな表現がされており、厳密に区別せず、ほぼ同じ意味として使っているところも多くあります。受付でも、申し込みの種類の一覧に「厄払い」とだけ書いてあったり、「厄除開運」とまとめて表示されていたりと、本当にさまざまです。

そのため、「厄払いを選ぶべきか、厄除けを選ぶべきか」と深く悩む必要はありません。申し込みの際に「厄年なので災いが少なくなるようにお願いしたいです」と伝えれば、神社・お寺側で適切な祭典名に振り分けてくれます。家内安全や交通安全、健康長寿など、ほかに気になることがあれば、一緒にお願いすることも可能です。重要なのは、名称の細かな違いよりも、「今の自分の状態を見つめ直し、これからの一年を大切に過ごしたい」という気持ちを持って参拝することだと言えるでしょう。


1-5:宮城ならではの厄年の風習や特徴

宮城県では、仙台を中心に多くの人が初詣や節分の時期に厄払いに訪れます。特に、仙台市青葉区の大崎八幡宮や、塩竈市の鹽竈神社・志波彦神社、岩沼市の金蛇水神社などは、東北でもよく知られた祈願スポットで、厄年の人が多く足を運ぶ場所としてたびたび紹介されています。地域によって「家族の誰かが厄年のときは、みんなでお参りに行く」といった習慣がある家庭もあり、年始の行事の一つとして定着しているところもあります。

宮城の暮らしの特徴として、車での移動が多い「車社会」であることがよく挙げられます。そのため、厄払いと一緒に交通安全の祈願を受ける人が多いと言われることがあります。実際、境内の駐車場で車のお祓いができる神社や、車両安全のお守りが充実している神社も少なくありません。家族全員分の安全祈願をまとめて申し込む人もいるようです。

また、宮城は東日本大震災を経験した地域でもあります。そのため、「無事に一年を過ごせますように」「家族が健康でいられますように」といった願いに、より強い思いを込めて参拝する人が多いと感じるという声もよく耳にします。これは統計というより、人々の実感に近い部分ですが、災害を経験したからこそ、日々の無事を祈る気持ちが自然と強くなっていると言えるかもしれません。

さらに、宮城では、お正月だけでなく節分や春・秋の大きな祭典のタイミングで厄払いを受ける人も少なくありません。最近は、混雑を避けて2〜3月に落ち着いて行く人や、誕生日の前後で毎年お参りする人など、自分のペースで参拝スタイルを決める人が増えています。宮城の神社・お寺は地元に根ざしていて雰囲気も穏やかなところが多いため、「ちょっと気になったから寄ってみた」という感覚でも受け入れてくれる、やさしい空気を感じられることが多いでしょう。


第2章:宮城県で厄払いに人気の神社・お寺

2-1:仙台市内の定番スポット(大崎八幡宮・仙台東照宮など)

杜の都・仙台で厄払いといえば、まず名前が上がるのが大崎八幡宮です。伊達政宗公ゆかりの神社で、仙台の総鎮守として古くから崇敬を集めてきました。桃山建築の社殿は国宝にも指定されており、その荘厳な雰囲気の中で受ける厄払いは、気持ちがピリッと引き締まるような特別感があります。長い石段や参道を歩き、本殿の前に立つと、日常の喧騒から少し離れた静けさを感じられるはずです。

大崎八幡宮では、厄除・方除・家内安全・交通安全などさまざまな祈祷を受け付けています。時期によっては予約不要で随時受付、時期によっては時間帯を区切ったり予約制にしている場合もあるため、参拝前に公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。2025年時点では、初詣やどんと祭の時期に特に多くの人が訪れ、厄払いを受ける人も集中する傾向があります。

もう一つの定番スポットが仙台東照宮です。徳川家康をまつる神社で、街中からのアクセスが良く、JR仙山線「東照宮駅」から徒歩圏内という立地のため、仕事帰りや休日に立ち寄りやすいのが魅力です。境内は落ち着いた雰囲気で、参道の石段を上ると、街の音が少し遠くなり、心を整えやすくなります。こちらも厄除けや家内安全などの祈祷を行っており、受付時間や祈祷の時間帯は季節によって変わることがあるので、やはり最新情報は公式サイトで確認してから出かけるのがおすすめです。

仙台市内にはほかにも、宮城縣護國神社、二柱神社、愛宕神社、青麻神社など、厄払い・厄除けで知られる神社が点在しています。それぞれ歴史やご祭神、境内の雰囲気が少しずつ違うため、「歴史ある厳かな場所でじっくりお参りしたい」「街中に近い場所がいい」「家族で行きやすいところがいい」など、自分や家族のスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。


2-2:塩竈市エリアの鹽竈神社・志波彦神社の魅力

塩竈市のシンボルともいえるのが、森の高台に鎮座する鹽竈神社と志波彦神社です。陸奥国一之宮として古くから崇敬され、東北地方の守りの要ともされてきました。参道の長い石段をのぼった先には、静かな空気に包まれた境内が広がり、海からの風がふわっと抜けていきます。厄払いのご祈祷を受けると、心も身体もスッと軽くなったように感じる人も多いと言われています。

鹽竈神社では、厄除けや家内安全、交通安全、商売繁盛など、さまざまなご祈祷を受けることができます。志波彦神社とあわせてお参りする人も多く、厄払いと同時に仕事や家族のこともお願いするスタイルがよく見られます。境内からは松島湾方面の景色も望めるため、祈祷後にゆっくり散策しながらリフレッシュするのにもぴったりです。冬場は足元が滑りやすいので、階段を上るときは慎重に歩きましょう。

また、鹽竈神社では、直接参拝できない人向けに郵送でのご祈祷(郵送祈祷)を受け付けています。申込書を郵送し、神職が本殿で祈祷を行ったあとに、お札やお守りが自宅に届く仕組みです。仕事や家庭の事情、遠方在住などで現地に行きづらい場合でも、こうした方法を活用すれば、地元の神様とつながっている安心感を得ることができます。受付方法や初穂料の金額は変わることがあるため、2025年以降に利用する場合は、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。


2-3:縁切り地蔵で知られる定義如来 西方寺とは

仙台市青葉区大倉にある定義如来 西方寺(通称:定義さん)は、「一生に一度の大願も叶う」と伝えられる阿弥陀如来をまつるお寺です。平家ゆかりの歴史ある祈祷寺で、東北一円から多くの人が参拝に訪れます。山あいの静かな場所にあり、本堂へ向かう参道の途中には、五重塔や山門、鐘楼堂など見どころも多く、厄払いとともに「ちょっとした小旅行」のような気分を味わえるのが魅力です。

定義如来 西方寺といえば、「縁切り地蔵」として知られるお地蔵さまの存在を挙げる人も少なくありません。悪いご縁や不運との縁を断ち、必要なご縁だけを残したいという願いを込めてお参りする人が多いと言われています。仕事や人間関係でモヤモヤを抱えている人にとって、「ここで一度リセットしたい」と感じたときに訪れたくなる場所かもしれません。

もちろん、厄払い祈願もしっかり受け付けています。ご祈祷は本堂で行われ、僧侶のお経が響く厳かな雰囲気の中で、自分の名前や住所、願い事を読み上げてもらえます。その後、願意と名前の入ったお札やお守りが授与され、一年間の守りとして家に祀ったり身につけたりできます。祈祷の受付時間や護摩木の扱いなどは季節や行事によって変わるため、行く前に公式サイトで確認しておくとスムーズです。

参拝の楽しみとしては、名物の「三角あぶらあげ」もよく知られています。揚げたての大きな油揚げに醤油と七味をかけて食べると、冷えた体も心もほっと温まります。ドライブがてら家族や友人と訪れ、厄払いとグルメと景色を一度に楽しむ一日コースにする人も多いようです。


2-4:金蛇水神社・陸奥國分寺薬師堂など県内の注目スポット

岩沼市の金蛇水神社は、金運や商売繁盛で有名な神社として知られています。祭神は「金蛇大神」とも呼ばれ、水と財をつかさどる神様として信仰されています。境内には龍や蛇を思わせるモチーフが多く見られ、社号標や手水舎などにも独特の雰囲気があります。春には藤や牡丹の花が美しく、多くの参拝者でにぎわいます。

金蛇水神社は金運だけでなく、厄除け・方除けなどの祈祷も行っています。「新しく商売を始める前に厄払いを兼ねてお参りしたい」「金運だけでなく、仕事全体の流れを良くしたい」といった人にとって、相性の良い場所だと言えそうです。祈祷料の金額や受付時間は季節や行事によって変わることがあるため、必ず最新の情報を公式サイトで確認してから出かけましょう。

仙台市若林区の陸奥國分寺薬師堂は、国指定重要文化財の薬師堂を中心とした歴史あるお寺で、東北でも有数の祈願寺とされています。奈良時代に創建された国分寺の流れをくむとされ、「お薬師さま」として病気平癒や健康長寿の信仰が厚い場所です。ここでも厄除け祈祷を受けることができ、個人の場合はおおよそ数千円台後半から一万円前後を目安とした設定をしているケースが多く見られます。具体的な金額や予約の要否は変わる可能性があるため、「相場」としてとらえ、事前に公式サイトや電話で確認しておくと確実です。

そのほか、岩沼市の竹駒神社、気仙沼市の早馬神社、多賀城市の多賀城跡近くにある神社群など、宮城県内には厄払いで知られる神社・お寺が多数あります。竹駒神社は商売繁盛や五穀豊穣で知られていますが、厄除けや家内安全の祈祷も受け付けています。各社寺とも、祈祷内容や初穂料の金額、受付時間などは2025年以降変更される可能性があるため、訪れる際は最新の情報を確認することをおすすめします。


2-5:どこに行くか迷ったときの選び方のコツ

宮城県内には厄払いができる神社・お寺がたくさんあるので、「結局どこに行けばいいの?」と迷ってしまう人も多いと思います。そんなときは、次のポイントを参考に候補を絞ってみてください。ここで紹介するのはあくまで一例ですが、自分に合った場所を見つけるヒントになるはずです。

見るポイント チェックのコツ
距離・アクセス 家や職場から通いやすいか、公共交通機関や駐車場の有無
雰囲気 歴史ある厳かな場所が良いか、アットホームで親しみやすい場所が良いか
祈祷のスタイル 神社(神道)の雰囲気が合うか、お寺(仏教)の雰囲気が合うか
受付体制 予約制か、当日受付か、郵送・オンライン祈祷に対応しているか
家族との相性 子どもや高齢の家族と一緒に行きやすいか、階段の有無やトイレの場所など

「せっかくなら歴史ある場所で受けたい」という人は、大崎八幡宮や鹽竈神社、陸奥國分寺薬師堂などが候補になります。「ドライブがてら、自然豊かな場所でのんびりしたい」という人には、定義如来 西方寺や金蛇水神社も相性が良いでしょう。街中から近い場所が良ければ、仙台東照宮や宮城縣護國神社なども候補に入ってきます。

忙しくてなかなか足を運べない人は、郵送祈祷やオンライン申込みに対応しているかどうかも大事なポイントです。遠方に住んでいても、地元の神社・お寺にお願いできるのは心強いですよね。最終的には、「ここなら安心してお願いできそうだ」と自分が感じる場所を選ぶことが一番です。複数の神社・お寺を参拝して、長く付き合っていきたい「お気に入りの場所」を見つけていくのも良いと思います。


第3章:初めてでも安心!厄払い当日の流れとマナー

3-1:予約は必要?事前準備と申し込みのしかた

厄払いに行くと決めたら、まず確認したいのが「予約制かどうか」です。宮城県内の神社・お寺でも、大きなところはお正月や節分の時期だけ予約不要で随時受付、それ以外の期間は電話やインターネットでの事前予約が必要、というパターンがよく見られます。最近は、感染症対策や混雑緩和のために、完全予約制の時間帯を設けているところもあります。出かける前に、必ず公式サイトや電話で受付時間と申込方法を確認しておきましょう。

申し込みの際に聞かれやすいのは、名前とふりがな、住所、生年月日、祈願の内容(厄払い・厄除け・家内安全など)、祈祷を受ける人数や代表者名などです。電話が苦手な人でも、最近はWebフォームやFAXで申し込めるところも増えてきました。申込書に記入するときは、生年月日や住所を間違えないように落ち着いて書くことが大切です。

当日スムーズに受付をするために、あらかじめ自分と家族の生年月日をメモにまとめておくと安心です。「数え年が分からない」「自分が本当に厄年なのか不安」という場合も、受付で相談すれば寺社側が計算して教えてくれます。無理に完璧に準備しようとせず、「分からないことは現地で聞けば大丈夫」というくらいの気持ちでいても問題ありません。


3-2:当日の持ち物・服装のポイント(スーツ?普段着?)

厄払い当日の服装で悩む人も多いですが、基本的には「清潔感のあるきれいめの普段着」で問題ありません。男性なら襟付きシャツにジャケット、女性なら落ち着いた色味のワンピースやブラウスなどがイメージしやすいでしょう。必ずしもスーツである必要はありませんが、仕事帰りに寄る場合などはそのままスーツでも構いません。ジーンズやスニーカーも、派手すぎず汚れていなければ受け付けてもらえることが多く、そこまで身構える必要はありません。

ただし、露出の多い服装やダメージジーンズ、ビーチサンダルのような極端にラフな格好は避けた方が無難です。神社・お寺は「お参りの場」なので、周りの人が不快にならない程度のきちんと感を意識すると良いでしょう。冬の宮城はとても冷え込むので、コートやマフラー、手袋など防寒対策もしっかりしていくことをおすすめします。祈祷中は靴を脱いで本殿や本堂に上がる場合もあるため、脱ぎ履きしやすい靴を選ぶとスムーズです。

持ち物としては、祈祷料(初穂料・お布施)を入れる封筒、必要であれば健康保険証や常備薬、ハンカチやティッシュなどがあれば十分です。封筒には「御初穂料」「御祈祷料」「御布施」などと書き、裏側に名前をフルネームで書いておきます。神社では「御初穂料」、お寺では「御布施」と書くことが多いですが、迷ったときは「御礼」とシンプルに書いても失礼には当たりません。現地で封筒に書き込むこともあるので、筆記用具を一本カバンに入れておくと役立ちます。


3-3:ご祈祷の流れをステップごとに解説

初めての厄払いだと、「ご祈祷って何をするのだろう」と少し緊張しますよね。もちろん細かな流れは神社・お寺ごとに違いますが、多くのケースで共通する大まかな流れは次の通りです。

  1. 受付で申込書に記入し、祈祷料(初穂料・お布施)を渡す

  2. 名前が呼ばれるまで、待合所や本堂の一角で待機する

  3. 神職・僧侶に案内され、本殿・本堂の中に入り、席につく

  4. 祝詞奏上または読経が行われ、参列者の名前と願意が読み上げられる

  5. 神社の場合は玉串奉奠(たまぐしほうてん)、お寺の場合は焼香などを行う

  6. ご祈祷が終わったら、お札やお守り、撤下品(授与品)を受け取る

所要時間は人数や内容にもよりますが、受付から授与品を受け取るまでを含めて、だいたい20〜30分前後と考えておくとよいでしょう。年始や大きな祭典の時期は、待ち時間が長くなる場合もあります。

祈祷中は、案内された席に静かに座り、携帯電話の電源は切るかマナーモードにしておきます。分からない所作が出てきたときは、無理に完璧を目指さず、周りの人や神職・僧侶の動きをそっと真似すれば十分です。玉串の持ち方やお辞儀のタイミングが多少違っていても、心をこめて手を合わせていれば失礼に当たることはほとんどありません。どうしても不安なときは、案内の方に小声で聞いても大丈夫です。


3-4:初穂料・祈祷料の相場と金額の決め方

厄払いで気になるポイントのひとつが「いくら包めばいいのか」という金額の問題です。宮城県内の多くの神社・お寺では、個人の厄払い祈祷はおおよそ5,000円〜10,000円程度の範囲に収まっているケースが多く見られます。ただし、これはあくまで「よくある目安」であり、実際の金額設定はそれぞれの神社・お寺によって違います。

一般的な感覚としては、次のように考える人が多いようです。

  • 一人でシンプルに受ける場合:5,000円前後

  • 夫婦や家族で受ける、または少ししっかりお願いしたい場合:7,000〜10,000円

  • 特別な願いを込めたい、複数の願意をお願いしたい場合:10,000円以上

中には、金額によって授与されるお札やお守りの種類が変わるところもありますが、「高い方を選ばないと失礼」という決まりはありません。初穂料やお布施は、感謝の気持ちに自分の無理のない範囲で色を付けたものだと考えてみてください。

お金を包むときは、白無地の封筒やのし袋(紅白の蝶結び)を使い、表に「御初穂料」「御祈祷料」「御布施」などと書きます。中のお札は新札でなくても大丈夫ですが、できれば折り目の少ないきれいなお札を入れると気持ちが伝わりやすいです。金額や封筒の書き方が案内に書かれている神社・お寺も多いので、迷ったときは現地の表示に従いましょう。


3-5:家族や子どもも一緒に受けるときの注意点

厄払いは、一人だけで受けるものというイメージがありますが、実際には家族で一緒に受ける人も多いです。たとえば、「お父さんが本厄なので、家内安全の祈願も合わせて家族全員で受ける」「夫婦それぞれが厄年なので、一緒に祈祷をお願いする」といった形です。申込書に対象者全員の名前を記入すると、祈祷の際に一人ずつ名前を読み上げてもらえる場合もあり、家族全員が守られている安心感が生まれます。

小さな子どもを連れて行く場合は、祈祷時間が20〜30分程度あることを想定して、飽きないように工夫しておくと安心です。静かな環境なので、音の出ないおもちゃや絵本などを用意しておくと役に立ちます。途中でぐずってしまったときは、無理をせず一度外に出たり、端の方であやしたりしても大丈夫です。多くの神社・お寺では、子どものことを温かく見守ってくれます。

高齢の家族と一緒に行く場合は、境内の階段の多さや本堂までの距離、椅子席の有無なども事前にチェックしておきたいところです。事前に電話で「足の悪い家族がいるのですが、椅子席はありますか」と相談すると、できる範囲で配慮してもらえることが多いです。家族で厄払いに行くことは、ただの行事ではなく、「みんなでお互いの健康を願う時間」とも言えます。帰りに一緒に食事をしたり、写真を撮ったりすれば、その年の良い思い出として残るでしょう。


第4章:いつ行くのがいい?厄払いの時期とよくある疑問

4-1:厄払いはいつまでに行けばいい?ベストなタイミング

「厄払いはいつ行けばいいのか」という疑問は、多くの人が持つポイントです。一般的には、その年の節分(2月上旬)までに受ける人が多く、お正月から節分にかけてがピークシーズンと言われることがよくあります。初詣の人出と重なるため、特に大きな神社・お寺ではかなり混雑することもあります。

ただし、厄払いは「この日までに必ず受けなければならない」という決まりがあるわけではありません。多くの神社・お寺では、一年を通していつでも厄払いの祈祷を受け付けています。大切なのは、「自分が気持ちよく一年をスタートできるタイミング」を選ぶことです。たとえば、1月の初詣のときにそのまま厄払いも受ける人もいれば、混雑を避けて2〜3月の落ち着いた時期に行く人もいます。

また、「誕生日の前後を自分にとっての新しい一年の始まりと考え、そのタイミングでお参りする」といったスタイルも人気があります。年度の切り替えである4月前後や、仕事の区切りがつく時期、子どもの行事が落ち着く夏休み明けなど、人によって「節目」に感じるタイミングはさまざまです。厄払いは、「いつか行かなきゃ」と重たく考えるより、「この日なら落ち着いて参拝できそうだ」と思える日を選ぶ方が、結果的に満足度の高いお参りになります。


4-2:正月・節分・誕生日…時期ごとのメリットと違い

厄払いを受ける時期によって、雰囲気やメリットは少しずつ変わります。代表的なタイミングごとの特徴を整理してみましょう。

正月(1月)は、多くの人が「今年も一年よろしくお願いします」と挨拶をしに神社・お寺を訪れる時期です。このタイミングで厄払いを受けると、「新年のスタートと同時に、心の準備も整えられた」と感じる人が多いようです。一方で、三が日や祝日は非常に混雑しやすく、駐車場待ちや長い行列ができることもあります。家族全員が集まりやすい時期なので、「親子三世代で厄払いに行く」など、大人数で参拝したい人には向いています。

節分前後(2月)は、「鬼は外、福は内」の行事と重なり、厄除けのイメージが強い時期です。豆まきや福豆の授与などを行う神社・お寺も多く、にぎやかな雰囲気の中で厄払いを受けられます。一方で、こちらも人が多い時期なので、ゆったり祈祷を受けたい人は、平日を選ぶなど工夫すると良いでしょう。

春や秋の彼岸、大祭の頃は、人出がやや落ち着き、比較的ゆったりと参拝できることが多いです。気候も穏やかで、境内の自然を楽しみながらお参りできます。「落ち着いた雰囲気の中で祈祷を受けたい」「行列や人混みが苦手」という人には、この時期が合っているかもしれません。

自分の誕生日前後を選ぶ人も少なくありません。誕生日を「自分にとっての新しい一年の始まり」と考え、その直前や直後に厄払いを受けると、「この一年はこんなふうに過ごしたい」と目標を立てやすくなります。厄年かどうかにかかわらず、毎年の誕生日に近所の神社・お寺でお参りを続けている人もいます。


4-3:混雑を避けたい人向けのおすすめ時間帯

人混みが苦手な人や、小さな子ども、高齢の家族と一緒に行く場合は、できるだけ混雑を避けたいですよね。一般的に、神社・お寺の混雑がピークになるのは、土日祝日の午前10時〜午後2時ごろと言われることが多いです。この時間帯は団体参拝なども入りやすく、駐車場もいっぱいになりがちです。

混雑を避けたい場合にねらい目とされるのは、平日の午前中の早い時間(開門〜10時頃)や、平日の午後の比較的遅い時間帯(15時前後など、祈祷受付時間の終わりに近い時間)です。土日しか行けない場合でも、開門直後の時間帯や、天候が少し悪い日などは、比較的人が少ない傾向があります。ただし、冬場の宮城は路面が凍結することもあるので、安全第一で無理のない範囲にしましょう。

どうしても混雑状況が不安な場合は、事前に電話で「厄払いが混みやすい時間帯はありますか」と聞いてみるのも一つの方法です。寺社側が「この日は行事があるので混みそうです」「午前中より午後が落ち着いています」など、目安を教えてくれることもあります。また、受付時間ギリギリは、申込書の記入や移動に焦ってしまいがちなので、余裕を持って到着できるように計画しておくと安心です。


4-4:忙しい人向け「郵送祈祷」やオンライン申込みという選択肢

「仕事が忙しくて休みが取れない」「遠方に住んでいて宮城までなかなか行けない」という人にとって便利なのが、郵送祈祷やオンライン申込みです。宮城県内でも、鹽竈神社のように郵送でのご祈祷を受け付けている神社や、遠方在住者向けにインターネット申込み+振込で祈祷を行い、お札やお守りを郵送してくれる神社・お寺がいくつかあります。

一般的な流れは、次のようなイメージになります。

  1. 神社・お寺の公式サイトで郵送祈祷や遠方祈祷の有無を確認する

  2. 申込フォームの入力、申込書のダウンロード、電話・FAXなど、指定の方法で申し込む

  3. 銀行振込や郵便振替、オンライン決済などで祈祷料を支払う

  4. 神職・僧侶が本殿や本堂で、対面の祈祷と同じように願い事を込めて祈祷を行う

  5. 後日、お札やお守り、案内の紙などが自宅に届けられる

直接その場に立ち会えないのは少し寂しく感じるかもしれませんが、遠く離れた場所に住んでいても地元の神様・仏様にお願いできるのは大きな安心感につながります。将来、帰省のタイミングが取れたときに、あらためて神社・お寺へお礼参りに行く、という流れにすると、気持ちの上でもすっきりしやすいでしょう。郵送祈祷やオンライン申込みの受付状況は年ごとに変わることがあるので、利用する前に必ず公式サイトで最新情報をチェックしてください。


4-5:よくある質問Q&A(再度受けてもいい?方角は気にする?など)

厄払いについて、よくある疑問をQ&A形式で整理しておきます。あくまで一般的な考え方なので、具体的な扱いは各神社・お寺によって異なる場合があります。

Q1:同じ年に2回以上、厄払いを受けてもいいのですか?
A:問題ありません。転職や引っ越し、結婚・出産など、大きな節目が重なったタイミングで、別の時期にもう一度祈祷を受ける人もいます。神社・お寺側も、複数回お参りに来ることを歓迎してくれることが多いです。

Q2:方角や日取りも見てもらった方が良いのでしょうか?
A:本格的に気になる場合は、方位や吉日を見てくれる神社・お寺、占い師に相談する人もいますが、多くの人はそこまでこだわらず、「自分が行きやすい日」「気持ちよく参拝できる日」を優先しています。必ずしも方角や干支に合った日を選ばなければならないわけではありません。

Q3:厄年じゃなくても厄払いを受けられますか?
A:もちろん可能です。厄年ではないけれど、なんとなくツイていないと感じるときや、大きな節目の前後に厄払いを受ける人もいます。「厄年かどうか」より、「いま自分の心身の状態を整えたいかどうか」で決めても大丈夫です。

Q4:服装がカジュアルすぎると断られてしまいますか?
A:極端に場にそぐわない服装(大きく破れた服、明らかな部屋着など)でなければ、参拝を断られることはほとんどありません。清潔感があり、周りの人に不快感を与えない格好であれば、細かく気にしすぎなくて大丈夫です。

Q5:他の神社・お寺にもお参りしていいのでしょうか?
A:複数の神社・お寺にお参りしても問題ありません。宮城県内のいろいろな場所を参拝し、その中から「自分の心が落ち着く場所」「また行きたいと思える場所」を見つけていく人も多いです。年ごとに違う場所で厄払いを受けてみるのも良いですし、気に入った一か所に毎年通うのも素敵なスタイルです。


第5章:厄払いのあとをどう過ごす?日常でできる厄除け習慣

5-1:いただいたお札・お守りの祀り方・持ち歩き方

厄払いのご祈祷を受けると、多くの場合お札やお守りを授与されます。「これはどこに置けばいいのだろう」と悩む人もいるかもしれません。基本的には、「きれいで、できれば目線より少し高い場所」に祀るのがおすすめです。神社のお札は神棚におまつりするのが正式ですが、神棚がない家庭では、リビングの棚の上やタンスの上、本棚の上など、家族が自然と目にする清潔な場所に立てかけておけば十分です。

方角については、「南向きや東向きが良い」といった言い方をすることもありますが、現代の住宅では、方角にこだわりすぎると設置場所が限定されてしまいます。無理に理想の方角を探すより、「家族が手を合わせやすい場所」「ほこりがたまりにくい場所」を優先して考える方が現実的です。大事なのは、お札を雑に扱わず、感謝の気持ちを込めて祀ることです。

お守りは、カバンや財布の中、通勤用のパスケース、スマホポーチなど、普段よく持ち歩くものにつける人が多いです。交通安全のお守りを車の中に置いたり、健康のお守りをポーチに入れて持ち歩いたりするのも良いでしょう。複数の神社・お寺のお守りを持っていても失礼には当たりません。ただし、あまりたくさん持ちすぎると、どこに何を入れたか分からなくなってしまうので、自分がきちんと意識できる数にとどめておくとよいでしょう。


5-2:日々の暮らしで意識したい「厄をためない」考え方

厄払いを受けたからといって、その後の生活を急に大きく変える必要はありませんが、「厄をためない意識」を持つことはとても大切です。ここでいう「厄」は、必ずしも目に見えない不思議な力というより、少しずつ積み重なっていく疲れやストレス、無理な生活習慣などをイメージすると分かりやすいと思います。これらがたまると、体調を崩したり、人間関係のトラブルが起きたりしやすくなります。

まず意識したいのは、生活の基本である「睡眠・食事・運動」です。つい夜更かしをしてスマホを見続けてしまう、忙しくて朝食を抜いてしまう、全然体を動かさない日が続く、といった状態は、どうしても心身に負担がたまりやすくなります。いきなり完璧を目指す必要はありませんが、「今日はいつもより30分早く寝てみよう」「一駅分歩いてみよう」といった、小さな改善を積み重ねていくだけでも、体の調子は少しずつ変わっていきます。

家の中をこまめに片づけることも、「厄をためない」習慣のひとつです。長い間使っていない物がたくさん置きっぱなしになっていると、それだけでなんとなく気分が重くなります。厄払いをしたタイミングをきっかけに、クローゼットや引き出し、机の上などを少しずつ整理してみると、心もスッキリします。完璧なミニマリストを目指す必要はなく、「必要な物が分かる状態」を目指すイメージで十分です。


5-3:落ち込んだときに試したい心のリセット方法

厄年の期間は、「いつもよりネガティブになりやすい」と感じる人もいます。仕事でうまくいかないことが続いたり、家族や友人との人間関係で悩みが出てきたりすると、「やっぱり厄年だからだ」と悪い方に考えてしまいがちです。もちろん、全ての出来事を厄年のせいにする必要はありませんが、気持ちが沈んだときに試せる「心のリセット方法」をいくつか持っておくと、少しラクになります。

一つは「場所を変える」ことです。同じ部屋で悩み続けていると、考えがぐるぐる回ってしまうことがあります。そんなときは、少し外に出て近所を散歩したり、公園のベンチに座ったり、近くの神社やお寺に立ち寄って手を合わせたりしてみましょう。短時間でも、空気や景色が変わると、頭の中も切り替わりやすくなります。宮城には、街中にも小さな社やお地蔵さまが点在しているので、「ちょっと寄り道してお参りする」くらいの気持ちで良いと思います。

もう一つは「気持ちを書き出す」ことです。ノートやスマホのメモに、今感じている不安やイライラ、怒りなどを正直に書いてみましょう。誰かに見せるものではないので、取り繕う必要はありません。ある程度書き出したら、最後に「それでも、今日はこんな良いことがあった」「頼れる人が一人はいる」といったプラスの要素を一つだけでも書き添えてみてください。大きな前向きさでなくても構いません。「温かいお茶がおいしかった」くらいの小さなことでも十分です。これは、気持ちのバランスを少しだけ整える練習になります。


5-4:一年後・節目ごとにやっておきたいこと(お礼参りなど)

厄払いを受けたあと、そのまま一年が過ぎてしまうよりも、節目のタイミングであらためて神社・お寺に足を運ぶと、気持ちの整理がしやすくなります。特におすすめなのが、厄年が終わるタイミングでの「お礼参り」です。「この一年、大きな事故もなく過ごせました」「大変なこともあったけれど、なんとか乗り越えられました」と感謝を伝えに行くことで、自分自身の成長や変化を実感しやすくなります。

お礼参りのときは、必ずしも特別な祈祷を申し込む必要はありません。通常のお参りで手を合わせるだけでも十分です。もし感謝の気持ちとして少しだけ初穂料やお布施を納めたい場合は、「お礼」と書いた封筒を社務所や寺務所に渡す方法もあります。また、厄払いで授与された古いお札やお守りは、その神社・お寺に返納するのが基本とされています。遠方の神社の場合、郵送で返納を受け付けているところもあるため、公式サイトで確認してみると良いでしょう。

こうした節目のお参りを続けていると、その神社・お寺が自分にとっての「心の拠りどころ」のような存在になっていきます。悩みがあるときや、うれしい報告をしたいときに、ふと立ち寄って手を合わせる場所があると、心の中に一本の軸が通ったような安心感を得られます。厄年というきっかけを通して、長く付き合える「ご縁のある場所」を見つけられると良いですね。


5-5:実際に宮城で厄払いを受けた人の体験談まとめ(イメージケース)

最後に、イメージしやすいように、実在の人物ではなく「よくありそうなケース」を三つ紹介します。あくまで想像にもとづく例ですが、厄払いに行ったあとの気持ちの変化のイメージがつかみやすくなると思います。

ケース1:仙台在住・42歳男性の場合
大崎八幡宮の近くに住む会社員の男性は、仕事が忙しく、健康診断でも少し数値が気になっていました。周りから「42歳は大厄だし、一度厄払いに行ってみたら」と勧められ、正月明けに家族と一緒に大崎八幡宮で厄払いを受けることにしました。祈祷のあと、「せっかく祈ってもらったのだから、少し生活を変えてみよう」と考え、遅くまで残業する日を減らしたり、夜の飲酒を控えたりしました。その結果、一年を通して大きな病気もなく、「厄払いをきっかけに、自分の体を大事にしようと思えた」と感じるようになったそうです。

ケース2:宮城出身・首都圏在住の33歳女性の場合
大学進学をきっかけに首都圏に出て、そのまま就職した女性は、33歳の本厄の年に「地元の神社で厄払いを受けたい」と考えていました。しかし、仕事が忙しく、年度末のタイミングと重なってしまい、なかなか宮城に帰省できません。そこで、実家の近くにある鹽竈神社の郵送祈祷を利用することにしました。申込書に名前や願い事を書き、初穂料を振り込むと、後日お札とお守りが届きました。部屋の一角にお札を祀り、毎朝出かける前に軽く手を合わせる習慣ができたことで、「遠くにいても、地元の神様に見守られている感じがする」と心が少し軽くなったそうです。

ケース3:家族で定義如来 西方寺を訪れた30代夫婦の場合
仙台市内に住む30代の夫婦は、夫が前厄、妻が本厄の年でした。「せっかくなら、前から気になっていた定義如来 西方寺に行ってみよう」と話し合い、休日に車で出かけることにしました。山あいの道を走り、境内に着くと、空気がひんやりとして気持ちが引き締まるように感じたといいます。本堂で厄払いの祈祷を受けたあと、境内を散策し、縁切り地蔵にも手を合わせました。帰りには名物の三角あぶらあげを食べ、「厄年=怖い年」というイメージが、「家族の思い出を増やすきっかけ」へと変わった、と夫婦で話しながら帰路についたそうです。

このように、厄払いは「怖いから仕方なく行く場所」というより、「自分や家族の一年を大切にスタートさせるための時間」と考えると、前向きな行事として楽しむことができます。


まとめ

ここまで、厄年の基礎知識から、宮城県内の代表的な神社・お寺、厄払い当日の流れやマナー、そして日常生活で意識したい「厄をためない」考え方まで、一気に見てきました。改めて整理すると、厄年は決して「不幸が確定している年」ではなく、「体調や環境が変化しやすい節目の年だからこそ、いつも以上に自分を大切にしよう」というメッセージだと言えます。

仙台の大崎八幡宮や仙台東照宮、塩竈の鹽竈神社・志波彦神社、岩沼の金蛇水神社、山あいの定義如来 西方寺、歴史ある陸奥國分寺薬師堂、そして竹駒神社や早馬神社など、宮城には数多くの祈願スポットがあります。それぞれの場所で歴史やご祭神、ご本尊、境内の雰囲気は少しずつ違い、「どこが一番良い」というより、「どこが自分や家族にしっくり来るか」が大切です。初穂料や祈祷の時間、郵送祈祷の有無などは2025年以降変わる可能性があるため、実際に出かける前には必ず公式サイトなどで最新情報を確認しましょう。

厄払いを受けたあとも、睡眠や食事、運動といった生活の基本を整えたり、適度に部屋を片づけたり、気持ちが重くなったときに散歩やお参りでリセットしたりすることで、「厄をためない」生き方に自然と近づいていきます。厄年をきっかけに、自分の健康や家族との時間、これからの生き方について考え直してみるのも良いかもしれません。

この記事が、宮城で厄払いを考えているあなたの不安を少しやわらげ、「よし、この神社・お寺に行ってみよう」「今年一年を大切に過ごしてみよう」と思えるきっかけになればうれしいです。

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