【山形の厄払い】前厄・本厄・後厄はこう乗り切る!人気神社・お寺と参拝マナーまとめ

山形 厄払い 未分類

1-1:厄年って何歳?男性・女性で違う年齢と数え方の基本

山形 厄払い

「今年、厄年なんだよね。」そう聞くと、なぜか少し不安な気持ちになりませんか。特に山形に住んでいると、「どこで厄払いをすればいいの?」「いつまでに行けば間に合うの?」と迷っているあいだに、あっという間に時間が過ぎてしまう、という人も多いと思います。

この記事では、そもそも厄年とは何かという基礎から、前厄・本厄・後厄の違い、数え年の数え方、地域による厄年の違いまでをやさしく整理したうえで、山形県内で厄払い・厄除けのご祈祷を行っている主な神社・お寺をエリア別に紹介します。山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・諏訪神社・熊野大社・上杉神社・出羽三山神社・荘内神社・立石寺・庭月観音など、よく名前が挙がるスポットの特徴や、予約の有無、初穂料の目安もまとめました。

さらに、当日の服装や持ち物、御札やお守りの祀り方、お礼参りのタイミング、よくある不安へのQ&A、そして厄払いとセットで楽しみたい山形の観光・温泉・グルメのアイデアまで、一つの記事にぎゅっと詰め込んでいます。

「厄年だからこそ、ちゃんと整えたい。」
そんな気持ちを持っている人が、一歩踏み出すきっかけになるようなガイドとして、ぜひ最後まで読んでみてください。

「厄年」と聞くと、何となく「運が悪くなる年」というイメージを持ってしまいがちですが、本来は「人生の中でも変化が多く、体や心の負担が大きくなりやすい時期だから、いつもより慎重にね」という、先人の経験から生まれた考え方です。

一般的に知られている大人の厄年は、数え年で

  • 男性:25歳・42歳・61歳

  • 女性:19歳・33歳・37歳・61歳

とされることが多く、特に男性42歳と女性33歳は「大厄」と呼ばれ、より注意したい年とされています。ここでいう「数え年」は、現代の満年齢とは違い、生まれた年を1歳とし、毎年の元日(1月1日)に一斉に年を重ねていく数え方です。日常生活では「今の満年齢+1歳」と考えると分かりやすいでしょう。

さらに、子どもの厄年として4歳・13歳、高齢になってからの70歳・77歳・80歳などを重視する地域もあります。関西や四国など別の地方では、独自の厄年表を使っている場合もあり、「全国共通の一枚の表がある」というより、「地域や神社・お寺ごとに少しずつ違う」と考えたほうが実態に近いです。

この記事では、説明を分かりやすくするために、特に相談の多い「成人の代表的な厄年(男性25・42・61歳、女性19・33・37・61歳)」を中心に話を進めます。ただ、実際に厄払いを受けるときは、必ず参拝予定の神社・お寺の厄年早見表を確認し、「自分の年齢がどこに当てはまるのか」をチェックしておくことをおすすめします。冊子や公式サイトに表が載っていることが多いので、行く前に一度見ておくと安心です。


1-2:前厄・本厄・後厄の違いをやさしく整理しよう

厄年というと、「前厄・本厄・後厄」という三つの言葉がセットで出てきます。難しく考えがちですが、3年間を「準備 → 山場 → 締めくくり」と捉えると、スッと理解しやすくなります。

まず前厄は、本厄の一年前のことです。この年は、本厄に向かってゆっくりと変化が始まりやすい時期とされ、「これから忙しくなりそうだから、今のうちに体調や生活リズムを整えておこう」という準備期間のようなイメージです。仕事や家庭の環境が少しずつ変わり始める人も多く、「前厄のうちに厄払いをしておきたい」と考える人も少なくありません。

本厄は、3年の中でいちばん中心になる年です。ここで何か特別な「悪い運」が降ってくるというより、年齢的に見て、仕事・家族・健康など、いくつものテーマが一度に重なりやすいタイミングだと考えられています。多くの神社・お寺では、この本厄をメインに、厄年祓・厄除けのご祈祷を案内しています。

後厄は、本厄が終わった直後の一年です。本厄のあいだに起こった変化や出来事を落ち着かせ、生活や心を整えていく「調整期間」のような位置づけです。生活がガラッと変わった人ほど、後厄の一年をゆっくり過ごすことで、次のステージにスムーズに進みやすくなります。

この3年間をまとめて見ると、厄年は「災いを恐れる3年間」ではなく、「自分の人生を見直し、整え直すための3年間」と捉え直すことができます。前厄で準備し、本厄で向き合い、後厄で固める。そんな流れをイメージしながら、山形の神社やお寺を訪ねてみると、行動しやすくなるはずです。


1-3:「厄払い」「厄除け」「お祓い」ってどう違うの?

厄年の話を調べていると、「厄払い」「厄除け」「お祓い」という似た言葉がたくさん出てきます。現場でも、必ずしも厳密に使い分けているわけではありませんが、日常的なイメージを整理しておくと迷いにくくなります。

一般的には、

  • 厄払い:すでに身についてしまった災い・不運を祓い清めるイメージ

  • 厄除け:これから近づいてくるかもしれない災いを遠ざけるイメージ

  • お祓い:厄年に限らず、あらゆる災厄・穢れを祓う広い意味

という使い方をされることが多いです。

山形県内の神社を見てみると、「厄年祓」「厄除祈願」「厄払い」など、表記はさまざまです。たとえば、山形縣護國神社は「厄年祓」、里之宮湯殿山神社は「厄除祈願」、熊野大社は「厄除け」や「厄除大祭」といった表現を使っていますが、いずれも「厄年の人の災いが少しでも軽くなるよう祈る祈祷」という点では共通しています。

お寺の場合は、「厄除け祈祷」「厄除け護摩」「厄災清浄」といった名前で行われることもあります。立石寺や庭月観音などは、こうした名称で厄除けの祈祷を案内しています。

大切なのは、言葉の違いよりも「何をお願いしたいのか」がはっきりしていることです。社務所や寺務所で「厄年なので、厄払いをお願いしたいのですが」と伝えれば、その社寺での正式な祈祷名に合わせて、最適な内容を案内してもらえます。


1-4:山形でよく聞く厄年の風習と、昔からの考え方

山形は、お正月や節分、どんと祭など、季節の行事を大切にしてきた土地です。厄年に関する風習も、地域ごとに細かく残っています。

例えば鶴岡市の荘内神社では、「厄払いは数え年で、お正月から節分までのあいだに行うのが本来の習わし」と説明しています。一方で、「実際のご祈祷は一年を通して受け付けています」とも案内していて、昔ながらの考えと現代の生活スタイルを、うまく両立させようとしています。

南陽市の熊野大社では、毎年1月〜3月ごろに「疫病除・厄除け大祭」など特別な祈祷や神事が行われます。厄年の人やその家族が大勢お参りし、厄除けとあわせて一年の無事を祈ります。

山形縣護國神社や里之宮湯殿山神社も、通年でご祈祷を受け付けつつ、正月の初詣や節分の行事に合わせて厄年の案内を強めるなど、季節の節目を意識した運営をしています。こうした姿勢からも、山形の人びとが「厄年=季節や人生の区切りを意識するタイミング」として捉えてきたことが伝わってきます。

昔の人にとって厄年は、「怖い年」そのものではなく、「人生の節目に、神さまや仏さまにあらためて守りをお願いする年」でした。自然の厳しさと向き合いながら暮らしてきた土地だからこそ、こうした感覚が深く根付いたのでしょう。現代の私たちも、その考え方を少しだけ借りて、「節目だからこそ、一度立ち止まって手を合わせてみる」くらいの気持ちで向き合うと、厄年との付き合い方がぐっと楽になります。


1-5:厄年に起きやすいライフイベントと、気持ちの整え方

厄年の年齢をあらためて並べてみると、「たしかに、このあたりの年は忙しいよね」と思わされます。

20代前半〜後半は、就職・転職・一人暮らし・結婚など、生活の基盤が大きく変わる時期です。30代になると、子育てが本格化したり、仕事で責任ある立場を任されたりと、心身ともに負荷の高いイベントが増えていきます。40代以降は、親の介護が始まったり、自分自身の健康について真剣に考え始めたりする人が増えます。

こうした変化が一つずつ順番に来るなら、まだ余裕を持って対応できるかもしれません。しかし現実には、「仕事が忙しくなったタイミングで子どもが生まれる」「親の体調が心配になってきたタイミングで、自分も体を壊した」など、複数の出来事が重なってしまうことが多いものです。

昔の人はそのことを経験的に知っていて、「この年回りは、少し慎重に過ごしたほうがいい」とまとめたのが厄年だと考えられています。つまり、「悪いことが勝手に降ってくる年」というより、「変化が多くて負担が増えやすい年だから、自分を大事にしよう」という注意喚起に近いわけです。

気持ちを整えるポイントとしては、まず「厄年だから必ず不幸になる」と決めつけないこと。厄払いは、「無事に過ごせるように守ってください」とお願いし、自分自身も「いつもより丁寧に暮らしていきます」と宣言するような行為です。山形の神社やお寺で祈祷を受け、静かな空間で手を合わせるだけでも、「よし、できることはやった」という安心感が生まれます。

日常生活では、睡眠時間を削りすぎない、健康診断を先送りにしない、家族や友人に悩みを早めに相談する、といった小さな行動が大きな安心につながります。厄年は「自分を雑に扱わない練習の年」。そう考えれば、必要以上に怖がらずに付き合っていけるはずです。


    1. 1-1:厄年って何歳?男性・女性で違う年齢と数え方の基本
    2. 1-2:前厄・本厄・後厄の違いをやさしく整理しよう
    3. 1-3:「厄払い」「厄除け」「お祓い」ってどう違うの?
    4. 1-4:山形でよく聞く厄年の風習と、昔からの考え方
    5. 1-5:厄年に起きやすいライフイベントと、気持ちの整え方
  1. 第2章:エリア別・山形で厄払いができる主な神社・お寺まとめ
    1. 2-1:山形市エリアでよく名前が挙がる神社(山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・諏訪神社 など)
    2. 2-2:置賜エリア(熊野大社・上杉神社 など)の特徴と選び方
    3. 2-3:庄内エリア(出羽三山神社・荘内神社 など)の魅力とご利益
    4. 2-4:村山・最上エリア(立石寺 ほか)で落ち着いて祈祷を受けたい人向け
    5. 2-5:神社とお寺、どっちに行けばいい?選ぶときのポイント
  2. 第3章:実際どうするの?山形での厄払いの受け方ステップガイド
    1. 3-1:行くタイミングはいつがいい?正月・節分・誕生日前後の考え方
    2. 3-2:予約は必要?当日受付は?よくあるパターンをエリア別に紹介
    3. 3-3:当日の服装・持ち物・初穂料(祈祷料)の目安と相場感
    4. 3-4:受付〜祈祷〜参拝の流れを、はじめての人向けに詳しく解説
    5. 3-5:御札やお守りの置き場所・祀り方と、古くなったものの納め方
  3. 第4章:不安をスッキリ解消!山形の厄払いQ&A
    1. 4-1:厄払いに行くのが遅くなった…それでも受けていいの?
    2. 4-2:家族・恋人・友だちと一緒に受けても大丈夫?マナーの目安
    3. 4-3:妊娠中や小さな子ども連れでの厄払いで気をつけたいこと
    4. 4-4:厄払いをしたのにツイてないと感じるとき、どう考えればいい?
    5. 4-5:お礼参りのタイミングと、お焚き上げ・古札納所の利用の仕方
  4. 第5章:厄年をチャンスに変える!山形ならではの楽しみ方アイデア
    1. 5-1:厄払いとセットで寄りたい周辺観光スポット(山寺・出羽三山・城下町など)
    2. 5-2:御朱印巡りで「厄の一年」を記録に残そう
    3. 5-3:写真を撮るときのマナーと、神社・お寺でのNG行動
    4. 5-4:この一年を「リセット&スタートの年」にするための日常の心がけ
    5. 5-5:山形グルメ&温泉と合わせて、心も体もスッキリするモデルコース例
  5. まとめ

第2章:エリア別・山形で厄払いができる主な神社・お寺まとめ

2-1:山形市エリアでよく名前が挙がる神社(山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・諏訪神社 など)

山形市周辺で厄払いを考えるとき、よく名前が挙がるのが「山形縣護國神社」「里之宮 湯殿山神社」「諏訪神社(山形市諏訪町)」の3社です。いずれも地元で長く親しまれており、厄年祓や厄除けのご祈祷を行っています。

山形縣護國神社は、山形市薬師町に鎮座し、明治2年に創建された神社です。境内には、日本一クラスの大きさといわれる青銅製の狛犬が立ち、広い参道と静かな杜の雰囲気が印象的です。ご祈祷は9時〜16時のあいだに行われ、公式サイトでは「ご祈祷の受付時間は9時〜16時、所要時間はおよそ30分ほど」と案内されています。個人のご祈祷は1件1万円からが目安とされており、厄年祓のほか、家内安全・交通安全・商売繁盛など、多様な願意に対応しています。時間帯や初穂料は変更になる可能性があるため、参拝前に必ず最新の公式情報を確認しておきましょう。

里之宮 湯殿山神社は、山形市旅篭町にある神社で、鶴岡市の湯殿山神社から分霊を勧請して創建されたとされています。市中心部にあることもあり、会社員や買い物客がふらっと立ち寄れる身近な神社として親しまれています。ここでは、厄除祈願(厄祓い)のほか、「年齢に9がつく年の苦流し」や「八方塞がり」の祈願など、年回りに関するご祈祷が充実しています。ご祈祷の時間帯はおおむね9時〜16時が中心ですが、繁忙期には時間を区切って複数回行われることもあります。予約優先制なので、混みそうな時期は電話や公式サイトから事前予約をしておくと安心です。

諏訪神社(山形市諏訪町)は、延命厄除の神として知られ、農業・商業・工業・必勝の守護神としても信仰を集めています。公式サイトには厄年の早見表や、厄祓い・八方塞がり・戌の日など年回りの案内が分かりやすく載っており、事前予約を推奨しつつも、空きがあれば当日の受付にも対応しています。

この3社のうちどこを選ぶか迷ったときは、

  • 自宅・職場からのアクセスのしやすさ

  • 家族が昔からお参りしてきた場所かどうか

  • 境内の雰囲気が自分に合いそうか

  • 予約制か当日受付中心か、自分の予定に合うか

といったポイントを基準に考えると、自然と候補が絞れてきます。


2-2:置賜エリア(熊野大社・上杉神社 など)の特徴と選び方

置賜エリアで厄払いを考えるなら、南陽市の「熊野大社」と米沢市の「上杉神社」が代表的な候補としてよく挙げられます。どちらも歴史と格式のある神社で、遠方からの参拝者も多い人気の社です。

熊野大社は、「東北の伊勢」とも呼ばれる由緒ある神社です。古くから縁結びのご利益で知られ、境内の本殿裏には「三羽のうさぎ」の彫刻が隠れていることでも有名です。日々のご祈祷は、原則として予約制で受け付けており、初穂料は一祈願5,000円、二祈願8,000円、三祈願10,000円が目安と案内されています。厄除けや家内安全、初宮詣など、人生の節目に合わせた祈願内容が用意されているので、厄年とあわせて家族の節目をまとめてお願いする人もいます。金額や受付方法は将来的に変わる可能性があるため、必ず公式サイトや電話で最新情報を確認してから出かけるようにしましょう。

米沢市の上杉神社は、戦国武将・上杉謙信公をまつる神社です。米沢城址公園内にあり、春の桜や秋の紅葉の名所としても知られています。ここでは、必勝祈願・家内安全・厄除けなどのご祈祷を行っており、個人のご祈祷は一祈願5,000円以上が目安とされています。授与品として神札やお守り、御神酒などをいただけるのも特徴です。こちらも、最新の初穂料や受付時間は公式情報で確認しておくと安心です。

熊野大社は「縁結び+厄除け」というイメージが強く、上杉神社は「勝負運・仕事運+厄除け」の印象があると感じる人も多いようです。どちらに行くか迷ったら、

  • その年に特に祈りたいテーマ(仕事・家庭・縁結びなど)

  • 一緒に行く家族や友人の予定

  • ついでに立ち寄りたい温泉や観光地

といった要素を含めて、「ちょっとした小旅行」としてプランを組んでみると、自然に答えが見えてくるはずです。


2-3:庄内エリア(出羽三山神社・荘内神社 など)の魅力とご利益

庄内エリアで厄払いを考えるとき、候補に挙がりやすいのが「出羽三山神社」と「荘内神社」です。山の信仰と城下町の歴史、どちらの雰囲気も味わえる組み合わせです。

出羽三山神社は、鶴岡市の羽黒山山頂に鎮座する神社で、羽黒山・月山・湯殿山の三山を合わせて祀っています。山頂の三神合祭殿では、厄除けを含むさまざまな願意で個人の御祈祷を受けることができ、祈祷料は1件5,000円からが目安です。個人の御祈祷については、原則として事前予約は不要と案内されており、日中に決められた時間ごとに順次ご祈祷が行われます。一方、太々神楽を奉納するような特別な祈祷は、別途予約が必要になることもあります。時期や行事によって時間帯が変わることがあるため、参拝前に公式情報を確認しておくと確実です。

荘内神社は、鶴岡城本丸跡に鎮座する神社で、庄内藩主酒井家の歴代藩主をまつっています。城下町の中心にあるため、地元の人にとってはとても身近な神社です。公式の案内では、「厄払いは本来、お正月から節分までに受ける習わし」と説明したうえで、「実際のご祈祷は年中受け付けています」と書かれています。ご祈祷の受付時間はおおむね9時〜16時30分とされ、予約制を推奨しつつも、予約なしでも状況により受け付けています。ただし、混雑状況によっては待ち時間が長くなることもあるため、できるだけ予約しておいたほうが安心です。こちらも、初穂料や受付時間は変更の可能性があるため、最新の公式情報を必ず確認してください。

庄内エリアは、日本海の海の景色と、羽黒山の森の空気、両方を味わえるのが魅力です。「厄払いをきっかけに、心機一転の旅がしたい」という人には、出羽三山神社での参拝と、城下町・海辺の散策をセットにした一日コースがおすすめです。


2-4:村山・最上エリア(立石寺 ほか)で落ち着いて祈祷を受けたい人向け

村山・最上エリアで、静かな雰囲気の中で厄除けや祈祷を受けたい人に人気なのが、山形市山寺にある天台宗の寺院「立石寺(山寺)」です。

立石寺は、貞観2年(860年)に慈覚大師円仁によって開かれたと伝わり、山全体が修行の場となっているような独特の景観を持っています。山門から奥之院までは1,000段以上の石段が続き、途中には根本中堂やせみ塚、五大堂など、さまざまなお堂や名所が点在します。五大堂から山形盆地を見下ろす景色は、季節ごとに表情を変え、多くの人を惹きつけています。

立石寺では、先祖供養や諸願成就の祈祷とあわせて、厄除けの相談にも応じています。祈祷の申し込み場所や流れは寺務所や案内板に詳しく書かれており、初めてお寺で祈祷を受ける人でも迷いにくいよう配慮されています。祈祷料や受付時間は、行事や季節によって変わることがあるため、出かける前に電話などで確認しておくと安心です。

最上エリアでは、鮭川村の「庭月観音(庭月山月蔵院)」が、厄除けや厄災清浄の祈祷で知られています。ここでは「厄災清浄」という名称で厄除けの祈祷を行っており、個人の場合の志納料はおおむね5,000円からとされています。原則として予約制で、団体や特別な祈祷を希望する場合も含め、事前に電話で日程や内容を相談する形になります。寺の公式サイトは時期によって閲覧しづらいこともあるため、最新の情報は電話で直接確認しておくと安全です。

大きな神社のにぎやかな雰囲気も良いですが、「心を静かに整えたい」「山の空気の中で祈りたい」という人には、こうしたお寺や最上エリアの社寺も、ぜひ候補に入れてみてください。


2-5:神社とお寺、どっちに行けばいい?選ぶときのポイント

「厄払いは神社とお寺、どっちがいいの?」という質問は、とてもよく聞かれます。答えから言うと、どちらでもかまいません。神社では神さまに、お寺では仏さまにお守りをお願いする形になりますが、「災いを遠ざけ、穏やかな一年を祈る」という目的は同じです。

選ぶときのポイントを整理してみましょう。

  • 昔から家族でお参りしてきた場所かどうか

  • 自宅や職場から通いやすく、お礼参りや古札の返納もしやすいか

  • 静かな山の寺が落ち着くのか、開けた神社の雰囲気が好きなのか

  • 予約制が良いのか、当日思い立って行ける場所のほうが合うのか

山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・熊野大社・上杉神社・荘内神社などの神社は、厄年祓や厄除けのご祈祷をわかりやすく案内しており、初めての人でも申し込みやすいのが特徴です。一方、立石寺や庭月観音のようなお寺は、山や川の景色の中でゆっくりと手を合わせたい人に向いています。

また、「神社で厄払いをして、お寺でお礼参りをする」など、両方にお世話になる人もいます。「どちらが正しい」というより、「自分が落ち着くと感じる場所」とご縁を結ぶことが、一番大切なポイントです。


第3章:実際どうするの?山形での厄払いの受け方ステップガイド

3-1:行くタイミングはいつがいい?正月・節分・誕生日前後の考え方

厄払いのタイミングとしてよく言われるのが、「お正月から節分までのあいだ」です。これは、数え年の考え方と、立春(2月4日ごろ)を一年の始まりと考えていた昔の暦が組み合わさった目安です。

荘内神社の案内でも、「厄払いは数え年で、お正月から節分までに受ける習わし」と説明されています。ただし同時に、「実際のご祈祷は一年を通して受け付けています」とも書かれており、現在は生活スタイルの変化を考慮して、柔軟に対応している神社が多くなっています。

山形縣護國神社や熊野大社、里之宮湯殿山神社、出羽三山神社、諏訪神社、立石寺など、多くの社寺では、基本的に通年で厄除け・厄年祓の祈祷を行っています(特定の祭典や行事の日は除く場合もあるので要確認)。そのため、「この期間を過ぎたら意味がない」ということはありません。

タイミングの決め方としては、

  • 年明けの落ち着いた時期に、早めに行ってしまう

  • 誕生日の少し前後を区切りにして行く

  • 大きな転職・引っ越し・出産などの前に合わせて行う

といったパターンがあります。

大切なのは、「厄年だと気づいた今、このタイミングで気持ちを整えたい」と思ったかどうかです。忙しさや天候の状態、家族の予定なども考えながら、「自分にとって無理のない日」を選ぶことをおすすめします。


3-2:予約は必要?当日受付は?よくあるパターンをエリア別に紹介

厄払いに行くと決めたとき、意外と悩むのが「予約が必要なのか、それとも当日行けばいいのか」という点です。山形県内の主な社寺を例に、よくあるパターンを整理してみましょう。

山形縣護國神社は、9時〜16時のあいだでご祈祷を行い、当日受付・電話予約・Web予約のいずれにも対応しています。たとえば正月の混雑期や、土日祝日の午前中などは予約が埋まりやすいため、事前予約をしておくと待ち時間が少なくて済みます。

熊野大社の日々のご祈祷は、基本的に予約制です。公式サイトの予約フォームから希望日時と内容を送ると、折り返しの連絡があり、日時が確定する流れになっています。1月1〜3日など、一部の期間は予約不可で現地受付のみになることもあるので、その点は事前に確認が必要です。

荘内神社は予約制を推奨しており、Webフォームか電話で希望日時を伝える形です。予約がなくても状況によっては受け付けてもらえますが、行事や連休と重なると待ち時間が長くなるケースもあります。

出羽三山神社は少し特徴的で、個人の御祈祷については「予約は必要ありません」と案内しており、決まった時間帯に順次ご祈祷を行っています。ただし、太々神楽を奉納するなど、特別な形の祈祷を依頼する場合は、事前の相談・予約が必要です。

このように、

  • 「予約優先+当日受付あり」(山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・荘内神社 など)

  • 「原則予約制」(熊野大社の個人祈祷 など)

  • 「個人祈祷は予約不要・決まった時間に随時」(出羽三山神社 など)

といった形に分かれます。多くの社寺で公式サイトに最新の情報が載っているので、必ず一度チェックしてから予定を立てるようにしましょう。


3-3:当日の服装・持ち物・初穂料(祈祷料)の目安と相場感

厄払い当日の服装は、「少しきちんとした普段着」をイメージするとちょうど良いです。フォーマルなスーツでなくてもかまいませんが、露出が多すぎる服装や、ダメージジーンズ・派手なプリントTシャツなどは避けたほうが安心です。

男性なら、襟付きのシャツやニットに落ち着いた色のズボン、女性ならシンプルなワンピースやブラウスにスラックス、スカートなどが一般的です。冬の山形では雪や凍結も多いので、滑りにくい靴を選ぶことも大切です。拝殿や本堂で靴を脱ぐ場合に備え、脱ぎ履きしやすい靴を選んでおくと、周囲に気を遣わずに済みます。

持ち物としては、

  • 現金(お賽銭+初穂料)

  • 生年月日や厄年が分かるメモ

  • 予約内容を控えたメモやメール画面

  • 家族分をまとめて申し込む場合は、全員の氏名・住所・生年月日のメモ

などを準備しておくとスムーズです。

初穂料(祈祷料)の相場は、山形の主な神社・お寺を見る限り、個人の厄除けの場合は「1件5,000円〜」というところが多くなっています。出羽三山神社では1件5,000円から、熊野大社の日々のご祈祷では一祈願5,000円から、上杉神社も一祈願5,000円以上が目安とされています。山形縣護國神社は1件1万円からと少し高めの設定ですが、その分授与品や内容が充実しています。

ただし、金額は時期や社寺の判断で変わることがあるため、記事にある数字はあくまで「執筆時点の例」と考えてください。実際に参拝する前に、必ず公式サイトや電話で最新の金額を確認し、自分の予算とも相談しながら「無理のない額」を包むのが一番です。高い金額を納めたほうがご利益が強くなるというわけではなく、あくまで感謝の気持ちを込めて捧げるものだと考えると良いでしょう。


3-4:受付〜祈祷〜参拝の流れを、はじめての人向けに詳しく解説

厄払い当日の流れは、神社とお寺で少し違いはあるものの、基本的なパターンはどこもよく似ています。初めてでもイメージしやすいよう、代表的な流れを紹介します。

  1. 社務所・寺務所で受付
     まずは社務所や寺務所に行き、「厄払いをお願いしたい」と伝えます。予約済みの場合は、その旨を伝えましょう。

  2. 申込用紙の記入
     住所・氏名・生年月日・願意(厄払い、家内安全など)を申込用紙に記入します。家族分をまとめて申し込む場合は、全員の情報を書きます。

  3. 初穂料(祈祷料)を納める
     書き終えたら、初穂料をお納めします。のし袋に「初穂料」「御祈祷料」などと書いて持参してもいいですし、神社によってはそのまま現金を渡すスタイルのところもあります。

  4. 控え室や待合所で待機
     ご祈祷の時間まで、控え室や待合所で待ちます。正月や連休などは混雑しやすく、複数組まとめてご祈祷を受けることもあります。

  5. 拝殿・本堂へ移動
     時間になったら、職員の案内で拝殿や本堂に移動します。靴を脱ぐ場合は、揃えて端に置きましょう。

  6. 祝詞奏上・読経・お祓い
     神職が祝詞を奏上したり、僧侶が読経したりする中で、お祓いの儀や、鈴・榊・護摩の火などを用いた儀礼が行われます。

  7. 玉串奉奠・焼香など
     神社では玉串を奉って二礼二拍手一礼を行うことが多く、お寺では焼香をする場合もあります。前の人の動きを真似すれば大丈夫です。

  8. 御札・お守りなどの授与
     ご祈祷が終わると、御札やお守り、お神酒などの授与品を受け取ります。家に持ち帰り、大切にお祀りしましょう。

  9. 本殿・本堂前での参拝
     最後に、本殿や本堂の前で、あらためて自分の言葉で感謝と願いを伝えます。

山形縣護國神社・熊野大社・荘内神社・出羽三山神社・立石寺などの案内を見ても、この流れから大きく外れることはありません。分からないことがあれば、その場で遠慮なく職員さんに聞いてみると、丁寧に教えてもらえます。


3-5:御札やお守りの置き場所・祀り方と、古くなったものの納め方

厄払いのご祈祷を受けると、多くの場合、御札やお守りを授与してもらえます。これらは「神さま・仏さまから預かったもの」と考えられているので、家での扱い方も少し意識しておきたいところです。

御札は、できるだけ清潔で明るい場所にお祀りします。理想は神棚ですが、ない場合はタンスや本棚の上などでも大丈夫です。その際、人の目線よりやや高い位置に置き、白い紙や布を敷いて立てかけるようにします。向きは南向きか東向きが良いとされますが、住環境によっては難しいこともあるので、「可能な範囲で」でかまいません。

お守りは、いつも持ち歩くカバンや財布、車の中など、「守ってほしい」と思う場所につけるのが基本です。厄除けのお守りなら、通勤カバンの内ポケットに入れている人が多い印象です。

古くなった御札やお守りは、「授かってからおよそ一年」を目安に、受け取った神社・お寺、または近くの神社・お寺の古札納所に納めます。どんと祭やお焚き上げの行事を行う社寺では、そのときにまとめて焚き上げてもらうこともできます。旅行先で受け取った御札を返しに行けないときは、最寄りの社寺に相談すると、受け入れてくれることも多いです。

最近は、郵送での古札受付に対応している神社もあります。どうしても現地に行けない事情がある場合は、公式サイトで「お焚き上げ」「郵送での古札受付」などの案内がないか確認してみると良いでしょう。大切なのは、「ゴミとして捨てる」のではなく、「一年間守ってくれてありがとうございました」という気持ちで納めることです。


第4章:不安をスッキリ解消!山形の厄払いQ&A

4-1:厄払いに行くのが遅くなった…それでも受けていいの?

「気づいたら節分も過ぎていた」「年度末のバタバタで、春になってしまった」という相談はよくあります。結論から言うと、遅くなっても厄払いを受けてかまいません。

厄払いを本来お正月〜節分のあいだに行うとされているのは、数え年と旧暦の考え方を踏まえた、昔ながらの目安です。しかし、実際の生活では、仕事や家庭の事情でその期間に動けない人も多くなっています。そのため、荘内神社のように「習わしとしては節分までだが、実際のご祈祷は年中受け付けます」とはっきり明記している神社もあります。

山形縣護國神社や熊野大社、出羽三山神社など、多くの社寺でも、基本的には通年で厄年祓・厄除けを受け付けています(特定の行事中や休務日を除く)。

「今年が厄年だと知ったのが遅かった」「落ち着いて考えられるようになったのが今だった」ということもあります。そのタイミングで、「ここからの一年を無事に過ごせますように」とお願いすることに、十分意味があります。

どうしても気になる場合は、今年のうちに一度厄払いを受け、来年の前厄や後厄のタイミングでもう一度参拝する、といった二段構えの形にしてもよいでしょう。大切なのは、「行きたいと思ったときに動く」ことです。


4-2:家族・恋人・友だちと一緒に受けても大丈夫?マナーの目安

厄払いは一人で行くイメージがあるかもしれませんが、実際には家族や恋人、友だち同士で受ける人も多くいます。上杉神社のように、同級生のグループで厄年祓を行う例もあり、「みんなで節目を迎える」ような感覚で利用されています。

一緒に受けるときのポイントは、次のようなイメージです。

  • 受付前に、全員分の氏名・住所・生年月日をメモしておく

  • 拝殿や本堂に入ったら、私語を控えて静かに過ごす

  • 祈祷中は、スマホの電源を切るかマナーモードにし、操作もしない

  • 写真撮影は、祈祷がすべて終わってから、許可された場所で行う

  • 服装はそれぞれが「きれいめ」を意識する

人数が多いほど受付での記入に時間がかかるので、事前に家族や友人の生年月日などをまとめておくとスムーズです。

家族で受ける場合、「自分は本厄、配偶者は前厄、子どもは七五三」といった形で、複数の願意を一度にお願いすることもあります。神社側もよくあるケースなので、遠慮なく相談してみてください。

恋人や友だちと一緒に行くと、「あの年、一緒に厄払いに行ったよね」という思い出になり、その後の人生で話題に上ることも多いです。厄年をきっかけに、お互いの健康や将来についてじっくり話す時間を持つのも良いですね。


4-3:妊娠中や小さな子ども連れでの厄払いで気をつけたいこと

妊娠中や、小さな子どもを連れて厄払いに行きたいと考える人もたくさんいます。その場合に一番大事なのは、「無理をしない」ことです。

まず、妊娠中の人は、自分の体調が安定しているタイミングかどうかを最優先にしてください。心配があるときは、産婦人科の先生に「神社やお寺で30分ほど座って祈祷を受けても大丈夫か」を相談しておくと安心です。真冬の早朝や真夏の炎天下などは体への負担が大きくなりやすいので、時間帯を選ぶことも大切です。

小さな子ども連れの場合は、

  • お気に入りのおもちゃや絵本、おやつ、飲み物を持参する

  • ベビーカーや抱っこ紐の使用が可能か、事前に確認する

  • 長時間の正座が難しいときは、椅子席のある社寺を選ぶ

といった工夫があると安心です。

どうしても本人が参拝できない事情がある場合は、家族が代理で祈祷を受けることもできます。荘内神社などでは、公式に「代理の参拝(代参)」について案内しており、申込用紙に本人の名前や住所を書いたうえで、家族が代わりにご祈祷を受けるかたちです。多くの神社・お寺も同様の形で対応してくれるので、事前に電話で相談してみてください。

「絶対に今年中に行かなきゃいけない」と自分を追い込まず、「体調や家族の予定と相談しながら、行けるタイミングで行く」というくらいの気持ちでいることが、結果的に一番安全で、心にもやさしい方法です。


4-4:厄払いをしたのにツイてないと感じるとき、どう考えればいい?

厄払いをきちんと受けたのに、「家電が立て続けに壊れた」「仕事でミスが続いた」など、ツイていないと感じる出来事が起こることはあります。そのときに、「厄払いが足りなかったのかな」「やっぱり厄年だから?」と不安になってしまう人も多いでしょう。

ここで大切なのは、「厄払い=悪いことが一切起こらなくなる魔法」ではない、という点です。厄払いは、あくまで「できる限り災いが小さく済むように」「これから気をつけて生きていきます」という祈りと決意を形にしたものです。

それでも日常的な小さなトラブルや失敗は、誰にでも起こります。厄払いをしていたおかげで「この程度で済んだ」のかもしれませんし、「今、ペースを落としたほうがいい」というサインとして現れているのかもしれません。

ツイていないと感じたときは、

  • ちゃんと眠れているか

  • 食事が偏っていないか

  • 予定を詰め込みすぎていないか

  • 一人で抱え込みすぎていないか

を、一度立ち止まって見直してみてください。それでも不安や落ち込みが長く続き、仕事や家事が手につかなくなるほどつらい場合は、心療内科・メンタルクリニックなどの医療機関や、自治体の相談窓口に相談することもとても大切です。専門家に話を聞いてもらうことで、「自分だけがおかしいのでは」といった不安がやわらぎ、具体的な対処法が見えてくることも多いです。

厄払いは、「できる準備はした」という安心材料の一つです。それに加えて、日常生活の中でも自分を大切に扱い、必要なときには人や専門家を頼ることで、厄年の不安はずいぶん軽くなります。


4-5:お礼参りのタイミングと、お焚き上げ・古札納所の利用の仕方

厄払いをしてから一年ほど経つと、「お礼参りはしたほうがいいのかな?」と考える人もいると思います。必ず行かなければいけないという決まりはありませんが、余裕があればぜひ行きたいところです。

お礼参りのタイミングとしては、

  • 厄払いを受けてからちょうど一年くらい経ったころ

  • 後厄が明けたタイミング

  • 転職・引っ越し・出産など、大きな節目を無事に乗り越えたあと

などがよく選ばれます。そこで、「大きな事故や病気もなく一年を過ごせました。ありがとうございました」と、あらためて感謝を伝えます。

その際、古くなった御札やお守りを古札納所に納めたり、どんと祭やお焚き上げの行事に合わせて焼いてもらったりします。どの神社・お寺でも、古札やお守りを納める場所が決められているので、案内板を確認するか、分からなければ職員さんに尋ねてみましょう。

旅行先で受け取った御札を返しに行けない場合や、引っ越しで遠くなってしまった場合は、最寄りの神社・お寺に「別の神社のお札ですが、お焚き上げをお願いできますか?」と相談する方法もあります。郵送受付をしている社寺もあるため、公式サイトに案内がないかチェックしてみると良いでしょう。

お礼参りは、「ご利益があったかどうか」を採点する場ではなく、「一年を振り返って、無事に過ごせたことへの感謝を伝える時間」です。厄年の3年間の締めくくりとして、お礼参りの時間を持てると、心の中の区切りもつきやすくなります。


第5章:厄年をチャンスに変える!山形ならではの楽しみ方アイデア

5-1:厄払いとセットで寄りたい周辺観光スポット(山寺・出羽三山・城下町など)

厄払いに行くなら、参拝だけして帰るのは少しもったいないかもしれません。山形には、神社やお寺の周辺に魅力的な観光スポットがたくさんあります。厄払いを「一年のスタートを整える一日」と考えて、その周辺の時間も含めて楽しんでしまいましょう。

山形縣護國神社の近くには、山形城跡の霞城公園があります。春は桜、秋は紅葉が美しく、散歩をするだけでも気持ちが穏やかになります。近隣には、旧県庁舎・県会議事堂を利用した文翔館や、郷土館などの歴史スポットもあり、静かに過去の時間に触れられるエリアです。

山寺方面では、厄除けの祈祷と合わせて、石段を登って五大堂からの景色を楽しむ王道コースがおすすめです。足に自信がない場合は、途中まで登って引き返す形でも十分非日常感を味わえますし、麓の茶屋や土産物屋をのんびり回るだけでも楽しい時間になります。

庄内エリアでは、出羽三山神社への参拝と合わせて、鶴岡の城下町や、日本海側の海の景色を楽しむコースが人気です。荘内神社がある鶴岡公園周辺には、藤沢周平ゆかりのスポットや、歴史ある建物も点在しており、散策好きにはたまりません。

置賜エリアでは、熊野大社や上杉神社と合わせて、赤湯温泉・小野川温泉などの温泉地に立ち寄る人も多いです。厄払いのあとに温泉でゆっくり体を温めると、心も体もスッキリして、「よし、また一年がんばろう」という気持ちになりやすくなります。

厄払いそのものは1時間もあれば終わりますが、その前後の過ごし方次第で、一日の価値が大きく変わります。自分へのご褒美も兼ねて、「参拝+観光・温泉」のセットプランを考えてみてください。


5-2:御朱印巡りで「厄の一年」を記録に残そう

厄年の一年を、単なる「つらい年」として終わらせるのは少しもったいないかもしれません。御朱印巡りを活用すれば、その一年を「たくさんの社寺を巡った年」として記録に残すことができます。

御朱印は、参拝した証としていただくものです。山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・熊野大社・上杉神社・荘内神社・出羽三山神社・立石寺・庭月観音など、ここまで紹介してきた多くの社寺で御朱印を授与しています。授与時間は社寺ごとに決まっており、直書き対応か書き置き(紙に書いたもの)かも異なりますので、事前に公式情報で確認しておきましょう。

御朱印をいただくときの基本的な流れは、

  1. まず境内を参拝する

  2. 社務所・寺務所に行き、「御朱印をお願いします」と声をかける

  3. 御朱印帳を両手で渡し、初穂料(300〜500円程度が多い)を納める

  4. 受け取ったら、その場で名前や日付を確認する

という形です。

厄年の一年間、行った社寺すべての御朱印を一冊にまとめていくと、年末にその御朱印帳をめくりながら「このときはこんなことを考えていたな」と思い出すことができます。つらい出来事があったとしても、「あのとき、山寺で泣きながらお参りしたな」など、年月が経つと不思議と前向きな記憶に変わっていくものです。

厄年を「何もしたくない年」として過ごすより、「心を整えるために、たくさんの場所で手を合わせた年」として残せたら、きっと後から振り返ったときに、大きな意味を持つ一年になるはずです。


5-3:写真を撮るときのマナーと、神社・お寺でのNG行動

厄払いのときは、服装も少し整えますし、「せっかくだから写真も残したい」と思う人が多いと思います。写真撮影自体は問題ありませんが、神社やお寺には独自のルールや雰囲気があります。マナーを守って、周りの人の祈りの時間を邪魔しないようにしたいところです。

基本的なポイントは、次のとおりです。

  • 拝殿や本堂の内部は、撮影禁止のことが多い

  • 「撮影禁止」「立入禁止」の札や表示がある場所では、絶対に撮影しない

  • 祈祷中は、スマホの電源を切るかマナーモードにして、操作もしない

  • 他の参拝者がはっきり写り込む構図は避ける

  • フラッシュ撮影はなるべく控える

また、境内では、鳥居や山門をくぐる前に軽く一礼する、参道の真ん中を避けて歩く、走り回ったり大声を出したりしない、といった基本的な所作も大事です。特に冬場は雪で足元が滑りやすくなっているため、「写真映え」を狙って無理なポーズをとると、転倒してケガをする危険もあります。

どうしても撮りたい場所があって不安なときは、社務所や寺務所で「このあたりで写真を撮っても大丈夫ですか?」と一言確認しましょう。許可をもらってから撮影すれば、自分も周りも気持ちよくその時間を過ごせます。


5-4:この一年を「リセット&スタートの年」にするための日常の心がけ

厄年の一年を、「何か悪いことが起こるかもしれないから、じっと身を縮めて過ごす年」にしてしまうのは、もったいない気もします。どうせなら、「心と体のリセットをして、新しいスタートを切る年」にしてみませんか。

日常でできる小さな心がけを、いくつか挙げてみます。

  • 眠る時間を削りすぎない(最低でも6時間は目標に)

  • 年に一度は健康診断を受ける

  • 食事で野菜と水分を少し意識して増やす

  • 夜寝る1時間前は、できるだけスマホを見ない時間にする

  • 週に一度、または月に一度「予定を入れない日」を作る

これだけでも、体調や心の状態はかなり変わってきます。

山形は四季の変化がはっきりしているので、季節ごとの楽しみを生活に取り入れやすい土地です。春はお花見、夏は川遊びや山歩き、秋は紅葉狩り、冬は温泉と雪景色。そうした季節行事を、「自分を整えるための休息日」と位置づけて予定に組み込むだけでも、生活のリズムはだいぶ整ってくるはずです。

厄払いに行った日をきっかけに、手帳やカレンダーに「自分を大切にする日」を書き込んでいくのも良い方法です。忙しいときほど、「あの日に厄払いをしたんだから、今日は少し早く寝よう」と、自分を労わる理由になります。


5-5:山形グルメ&温泉と合わせて、心も体もスッキリするモデルコース例

最後に、厄払いと山形の魅力をセットで楽しむための、簡単なモデルコースをいくつか紹介します。自分の住んでいるエリアや交通手段に合わせて、アレンジして使ってみてください。

【山形市内・日帰りコース】

  1. 午前:山形縣護國神社または里之宮湯殿山神社で厄払いのご祈祷

  2. 昼:山形駅周辺で、山形ラーメンや板そば、芋煮定食などを味わう

  3. 午後:霞城公園や文翔館、郷土館などを散策しながら、山形の歴史に触れる

  4. 夕方:蔵王温泉や市内近郊の日帰り温泉施設でゆっくり温まり、心身ともにリセット

【置賜エリア・温泉付きコース】

  1. 午前:熊野大社または上杉神社で厄払い

  2. 昼:赤湯や米沢市内で、米沢牛や地元野菜を使ったランチ

  3. 午後:米沢城址公園や上杉博物館を見学

  4. 夕方:赤湯温泉や小野川温泉の日帰り入浴でゆったり過ごし、帰路へ

【庄内エリア・自然満喫コース】

  1. 午前:出羽三山神社や荘内神社で厄除けの祈祷

  2. 昼:海沿いの食堂や市場で、庄内浜の海の幸を堪能

  3. 午後:羽黒山の杉並木を散策したり、日本海に沈む夕日を眺めたりしてリフレッシュ

  4. 夜:時間に余裕があれば、湯野浜温泉やあつみ温泉などで一泊してゆっくり休む

こうしたコースはあくまで一例ですが、「厄払い=緊張する行事」ではなく、「自分をいたわる一日」として楽しめるように工夫することが大切です。自分だけのオリジナルプランを作って、厄年の一年を前向きな時間に変えていきましょう。


まとめ

山形で厄払いを考えている人に向けて、厄年の基本的な考え方から、山形県内の主な神社・お寺の特徴、祈祷の流れやマナー、Q&A、そして山形ならではの楽しみ方まで、一通り紹介してきました。

厄年は、男性25・42・61歳、女性19・33・37・61歳とされることが多い一方で、子どもの4歳・13歳や、高齢になってからの70歳・77歳・80歳などを重視する地域もあります。数え年の考え方や地域差をふまえつつ、「自分の住んでいる地域やお世話になりたい社寺でどう扱われているか」を確認することが大切です。

山形には、山形縣護國神社・里之宮湯殿山神社・諏訪神社・熊野大社・上杉神社・出羽三山神社・荘内神社・立石寺・庭月観音など、厄払い・厄除けでよく名前が挙がる社寺が数多くあります。多くの場所で通年のご祈祷受付や予約制度が整っており、生活スタイルに合わせて参拝しやすい環境が整っています。

服装や持ち物、初穂料の目安、御札やお守りの扱い方、お礼参りのタイミングなどを事前に知っておけば、当日の不安もかなり減ります。不安や落ち込みが長く続く場合は、神社・お寺だけに頼るのではなく、医療機関や公的な相談窓口も含めて、頼れる場所をいくつか用意しておくことも重要です。

そして何より、厄年は「不幸な年」ではなく、「自分や家族のことをあらためて見つめ直す年」と考え直すことができます。山形の社寺と豊かな自然、温泉やグルメに支えられながら、厄年を「リセットとスタートの年」に変えていきましょう。

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