第1章 和歌山で厄年を迎えたら最初に知っておきたいこと

「和歌山で厄払いをしたいけれど、どこへ行けばいいのか分からない」「厄年と聞いて何となく不安だけがふくらんでいる」。そんな気持ちでこのページを開いた人も多いかもしれません。
厄年は“悪いことが必ず起きる年”ではなく、体や仕事、家族の状況が変わりやすい節目のタイミングです。だからこそ、ペースを少し落として、自分と家族の一年の過ごし方を整えるチャンスにもなります。
このページでは、
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厄年と数え年・満年齢の違い
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和歌山での厄払いスポットの考え方(氏神さま・伊太祁曽神社・日前宮・淡嶋神社・高野山・熊野三山 など)
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日程・予算・服装・持ち物・アクセスの決め方
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当日の流れとマナー
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厄払い後の一年を“和歌山らしく”整えるための実践的なヒント
までを、できるだけ分かりやすい言葉でまとめました。
読み終えたころには、「このタイミングで、この場所に、この人たちと行ってみよう」と、自分なりの答えがきっと見えてくるはずです。不安を少し軽くしながら、和歌山らしい厄払いの一年を一緒に考えていきましょう。
厄年は「不幸の予告」ではなく体と暮らしの節目
「今年は厄年らしい」「お祓いに行かなきゃダメなのかな」。和歌山でも、年末年始や親戚の集まりでこうした話題が出ることは少なくありません。最初に押さえておきたいのは、厄年は「この年は必ず悪いことが起こる」という意味ではない、という点です。
もともと厄年は、体や生活の変化が大きくなりやすい年齢を、「気をつけよう」と意識するための目安でした。仕事で責任が一気に重くなる年代、結婚や出産・子育てで生活のリズムが変わる年代、体力が落ちて無理がききにくくなる年代は、どうしてもケガや病気、仕事や家族のトラブルが起こりやすくなります。
そうした節目の年に、「ここで一度立ち止まって、自分や家族の暮らしを見直そう」「これから一年、安全に過ごせるように準備しよう」という意味を持たせたのが厄年です。ですから、厄払いも「行かなかったら罰が当たる」というより、「不安を一度リセットして、落ち着いて新しい一年を歩き出すための区切り」と考えたほうが、現実的で気持ちも軽くなります。
信仰心の強さは関係ありません。「節目としてケジメをつけたい」「最近、心配事が多いから一度きちんとお願いしておきたい」と感じたら厄払いに行けばよく、「今は時間やお金に余裕がない」「まずは生活を整えたい」という状況なら、近所の神社にいつもより丁寧にお参りするだけでも十分です。
大切なのは、「怖いから何となく行く」のではなく、「自分と家族にとってちょうどいい形を自分で選ぶ」という姿勢です。この考え方を先に決めておくと、和歌山でどの神社・お寺に行くかを決めるときも、迷いが少なくなります。
男性・女性の厄年年齢と「地域差」のポイント
全国的によく使われている代表的な厄年の年齢は、次のように整理されます(数え年の例です)。
| 区分 | 性別 | 本厄とされる年齢(代表例・数え年) |
|---|---|---|
| 若い頃 | 男性 | 25歳 |
| 女性 | 19歳 | |
| 働き盛り | 男性 | 42歳(大厄) |
| 女性 | 33歳(大厄)、37歳 | |
| 節目 | 男女共通 | 61歳(還暦にあたる年) |
多くの神社では、この「本厄」の前後1年を「前厄」「後厄」として、3年間をまとめて特に大事な時期と考えています。
ここで非常に大事なのが、「全国一律の決まりではない」という点です。神社本庁や各地の神社の解説でも、厄年の年齢は「地方や社寺によって異なる場合がある」と明記されています。同じ和歌山県内でも、
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61歳を男女とも厄年に含める神社
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男性だけ・女性だけに61歳の厄を設ける神社
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前厄・後厄の年の数え方を少し変えている神社
など、細かな違いがあります。
そのため、
「インターネットで見つけた厄年表 = どの神社でも絶対に同じ」
とは考えないほうが安全です。
和歌山で厄払いを受けるなら、最終的には「実際に行く予定の神社・お寺が出している厄年表を必ず確認する」ことがいちばん大切です。心配であれば、電話やメールで
「今年◯歳ですが、御社では前厄・本厄・後厄のどれにあたりますか」
と素直に聞いてしまうのが、もっとも確実で間違いがありません。
数え年と満年齢の違いをシンプルに理解する
厄年の話では、必ずと言っていいほど「数え年」という言葉が出てきます。今は役所の書類も運転免許も満年齢で管理されているので、余計に分かりづらく感じるかもしれません。
数え年の考え方は、とてもシンプルです。
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生まれた年を「1歳」と数える
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誕生日ではなく、元日(1月1日)を迎えるごとに年齢を1つ足す
この2つが基本です。
ただ、毎回一から数え直すのは現実的ではありません。日常生活では、次の目安で考えれば十分です。
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今年まだ誕生日が来ていない → 数え年は「今の満年齢+2」くらい
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今年すでに誕生日を迎えた → 数え年は「今の満年齢+1」くらい
たとえば、現在の満年齢が37歳で誕生日前なら「数え39歳くらい」、誕生日を過ぎていれば「数え38歳くらい」とざっくり捉えるイメージです。厄年かどうかを大まかに知りたいだけなら、この程度の理解でも十分役に立ちます。
もう一つ大切なのが、最近は数え年ではなく満年齢で厄年を数える神社も増えているという点です。
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厄年表を「数え年」で作っている神社
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「満年齢で見ていただいてもかまいません」としている神社
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「うちの厄年表の見方については、社務所に相談してください」と案内している神社
など、運用はさまざまです。
そのため、インターネットで見つけた早見表だけで判断するのではなく、2025年11月時点での各神社・お寺の公式サイトに掲載されている厄年表や説明を確認し、それでも不安なら直接問い合わせる、という二段構えで考えるようにすると安心です。
子どもの年齢・七五三・十三参りの位置づけ
大人だけでなく、子どもにも「節目」として大事にされている年があります。代表的なのが七五三と十三参りです。
七五三(3歳・5歳・7歳)は全国的に広く行われている行事で、「ここまで無事に育ってくれました」というお礼と、これからの成長を願うお参りです。男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳という形がよく知られていますが、地域や家庭によって違いがあることもあります。
十三参りは、主に関西や関東の一部で行われている行事で、数え13歳前後の子どもが、知恵や学業の上達、無事な成長を願ってお参りします。これも「厄年」というより、人生儀礼としての意味合いが強い行事です。
子どもの「厄年」については、もともと全国共通の決まりはなく、寺社ごとの考え方にかなり差があります。
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1歳・3歳(または4歳)・7歳・13歳を節目とするところ
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七五三と十三参りだけを特に大事にするところ
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1歳・4歳・7歳・10歳・13歳・16歳など、細かく節目を設けるところ
など、本当にいろいろなパターンがあります。
和歌山でも、高野山周辺のお寺や市内のお寺などで十三参りを受け付けているところがあります。実際にお参りする場合は、「十三参り 和歌山」「十三まいり 寺院名」といったキーワードで調べ、2025年11月時点の各寺院の公式情報を必ず確認してください。
ここで強調しておきたいのは、この章で挙げている子どもの年齢は「厄年そのもの」ではなく、あくまでも「成長のお礼やお願いをする節目」として扱われることが多いということです。厄年とごちゃ混ぜにして心配しすぎないようにし、実際にお参りするときは、それぞれの神社・お寺の考え方を確認してから決めるようにしましょう。
不安になりすぎないための情報との付き合い方
厄年について調べていると、インターネット上には本当にさまざまな情報が出てきます。その中には、
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「この年にお祓いをしないと大変なことになる」
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「この神社に行かないと意味がない」
といった、読んでいるだけで不安が膨らんでしまう表現もあります。
こうした情報に振り回されないために、次の3つのポイントを意識してみてください。
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書き手が誰かが分かるか
自治体や神社・お寺の公式サイト、新聞社や公的機関など、「責任を持って情報を発信している場所」かどうかを一つの目安にします。 -
いつの情報なのかが分かるか
受付時間や祭礼の日程、初穂料などは、数年ごとに見直されることがあります。2025年11月時点の内容なのか、それより前なのかを意識しながら読むと、「今も同じかどうか」を冷静に判断しやすくなります。 -
極端な表現が多くないか
「絶対にこうしないと不幸になる」「ここさえ行けば何もかも解決する」といった強い断定が多い文章は、一度距離を置いて読むくらいがちょうどいいでしょう。
どうしても不安が大きいときは、
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家族や信頼できる友人
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地元の神社・お寺の社務所
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病院の先生やカウンセラーなどの専門家
といった「顔の見える相手」に相談するのがおすすめです。一人で検索結果だけを眺め続けていると、かえって不安が大きくなることがあります。
インターネットの情報はあくまで道具の一つです。最終的な判断は、自分や家族の体調・生活状況・気持ちを大事にしながら決めていきましょう。
第2章 和歌山ならではの厄払いスポットの考え方
まずは自分の「氏神さま」を知ることから始める
和歌山で厄払いを考えるとき、有名な神社や世界遺産の霊場ばかりが頭に浮かびがちです。しかし、昔から大事にされてきたのは、「今住んでいる土地を守る身近な神さま」、つまり氏神さまへのお参りです。
氏神さまとは、その地域に暮らす人たちを見守ってきた神さまのことで、「この一帯を長く見守ってきた存在」と考えるとイメージしやすいかもしれません。
和歌山市内や紀北、紀南の町の中にも、小さな神社やお社が点在しています。こうした神社でも、
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厄除け
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家内安全
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交通安全
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商売繁盛
など、一般的なご祈祷を受け付けていることが多く、「名前の知られた神社に行かないと厄払いにならない」という決まりはありません。
氏神さまの良いところは、とにかく「近い」ことです。
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通勤や通学の途中で立ち寄れる
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子どもや高齢の家族を連れて行きやすい
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体調がすぐれない日でも短い時間でお参りできる
といった、現実的なメリットがあります。
「自分の氏神さまがどこか分からない」という場合は、
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市役所や支所、地域の公民館に問い合わせる
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近所の人や自治会に聞いてみる
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近くの神社に「この住所の氏神さまはどちらですか」と相談する
といった方法があります。
厄払いのご祈祷は別の神社で受けるとしても、「ふだんの報告や感謝は氏神さまに」という選び方も立派です。和歌山の中で、「特別な日のお参り」と「日常のお参り」をうまく使い分けてみてください。
伊太祁曽神社での厄除けと卯杖の意味
和歌山の厄除けでよく名前が挙がる神社の一つが、和歌山市にある伊太祁曽神社です。主祭神は木の神さま・五十猛命で、「木の国・紀伊」の守り神として古くから信仰を集めてきました。
五十猛命が大国主神を災いから救ったという神話から、伊太祁曽神社では「いのちを守る神」「厄難除けの神」として大切にされてきました。厄除けや家内安全の祈願に訪れる人も多く、和歌山県内外から参拝者が訪れます。
毎年1月中旬の卯の日には、「卯杖祭(うづえまつり)」という行事が行われます。卯杖祭では、
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邪気や災いを祓うとされる「卯杖(うづえ)」
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一年の吉凶や豊作を占う「粥占(かゆうら)」
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無病息災を願ってふるまわれる小豆粥
などを通して、その年の安全と豊作を祈ります。卯杖を受けて家に祀ることで、「一年の災いをはねのける」という意味を持たせる人もいます。
2025年11月時点の公式情報では、伊太祁曽神社では厄年の祈願を一年中受け付けており、「厄年祓の御祈願はいつでもお受けしています」と案内されています。ただし、「年頭から厄年に入る」と考えるため、できれば年明けから早い時期にお参りする人が多いようです。
ご祈祷の受付時間や初穂料の金額などは、今後見直される可能性があります。出かける前には、必ずその時点での最新の公式サイトや電話で確認したうえで計画を立てるようにしてください。
日前神宮・國懸神宮の特徴と仕事・家内安全の祈り
和歌山市にある「日前神宮(ひのくまじんぐう)・國懸神宮(くにかかすじんぐう)」は、あわせて「日前宮(にちぜんぐう)」とも呼ばれ、紀伊国一之宮として古くから崇敬されてきた神社です。
ここでは、
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厄除け
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家内安全
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商売繁盛・社運隆昌
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工事安全・交通安全
など、個人から企業までさまざまな祈願が行われています。
2025年11月時点の公式案内によると、個人のご祈祷については年中無休・予約不要で、日中の決められた時間帯に随時受け付けを行っています(会社・団体の祈祷については、事前相談や予約が必要な場合があります)。
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「厄除けと一緒に、仕事やお店のこともお願いしたい」
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「家族の健康と商売の今後をまとめて祈願したい」
という人にとって、日前神宮・國懸神宮は心強い存在になるでしょう。
祭典や社会情勢によって、受付時間や祈祷の体制が変わる可能性もあります。必ず最新の情報を公式サイトや電話で確認し、「今どういう形式で受け付けているか」を確かめてから参拝するようにしてください。
加太・淡嶋神社と女性や家族の願い事
和歌山市加太にある淡嶋神社は、「人形供養」で全国的に知られている神社です。境内には奉納された人形がずらりと並び、全国から届いた人形の供養が行われています。ひな祭りの時期には、海にひな人形を流す「雛流し」が行われる年もあり、その様子がテレビや雑誌で紹介されることもあります。
淡嶋神社は、人形供養だけでなく、女性の安産・子授け、婦人病平癒を願う人たちからの信仰も集めています。女性の体調や家族のことが気になっている時期に訪れる人も多く、「女性に寄り添う神さま」として親しまれています。
もちろん、厄除けや家内安全など一般的な祈祷も行われています。
ただし、
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雛流しなどの年中行事の日程
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人形供養の受付方法や納め方
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ご祈祷の時間帯や予約の要・不要
などは、年ごと・社会情勢ごとに変わる可能性があります。2025年11月時点での情報を基準にしても、数年後には変更されているかもしれません。
必ず最新の公式サイトや電話で確認し、「今どういう形で受け付けているか」「事前の準備は何が必要か」を確かめたうえで参拝するようにしてください。
加太は海沿いの景色も魅力的です。厄払いをきっかけに「気持ちを整理したい」「家族で静かに話す時間を持ちたい」と感じているなら、参拝後に海辺を散歩しながら夕日を眺めたり、この一年のことをゆっくり話し合ったりするのも良い過ごし方です。
高野山・熊野三山と世界遺産エリアの歩き方
和歌山の厄払い・祈願の場として忘れてはならないのが、高野山や熊野三山などの霊場です。これらは、ユネスコの世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されています。
「紀伊山地の霊場と参詣道」は、
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熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)
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高野山
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吉野・大峯
という三つの霊場と、それらを結ぶ熊野古道などの参詣道から構成されている世界文化遺産で、和歌山・奈良・三重の三県にまたがっています。2004年に登録されて以来、多くの参拝者や観光客が訪れています。
このうち、和歌山県には、高野山や熊野三山、熊野古道の一部など、古くから信仰を集めてきた場所が多数含まれています。
高野山は標高約800メートルの山上にある盆地で、近畿地方の中でも冬の寒さが厳しい場所です。真冬には気温が氷点下になる日も多く、積雪や路面凍結が起こることも珍しくありません。
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冬場は、厚手のコート・手袋・マフラー・ニット帽など、本格的な防寒が必要
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春や秋でも、和歌山市内などの平地より1〜2枚多めに着てちょうどよい
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夏でも肌寒い日があるため、羽織り物と雨具を持参すると安心
といったイメージで服装を考えると、体調を崩しにくくなります。
熊野三山は、それぞれ別々の地域にあり、車でも移動に時間がかかります。一日ですべてを回ることも不可能ではありませんが、距離や階段、山道の負担を考えると、
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一社または二社にしぼる
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近くの温泉地に一泊し、余裕を持って巡る
といった計画のほうが、体にも心にもやさしくおすすめです。
高野山・熊野エリアは国内外から多くの人が訪れる人気の場所でもあります。
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駐車場の混雑状況
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冬場の道路の通行情報
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ケーブルカーやバスの運行時間
などは、2025年11月時点の情報を目安にしつつ、出発前に改めて最新の状況を確認するようにしてください。
第3章 日程・費用・アクセスを現実的に決める
いつ行くかを決めるための季節と混雑の目安
厄払いのタイミングとしてよく言われるのが、「年が明けてから節分までに行くと良い」という目安です。これは、「新年を迎えた時点で厄年に入る」と考える神社が多いためです。
ただし、2025年11月時点で見ると、和歌山県内の多くの神社・お寺では、一年を通して厄除けのご祈祷を受け付けています。「その時期を逃したら厄払いができない」というわけではありません。
和歌山の気候や混雑状況をふまえた季節ごとの目安は、次のようになります。
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冬(1〜2月)
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初詣・正月三が日・成人の日・節分前後は特に混みやすい
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高野山や山間部は気温が低く、路面凍結・積雪に注意
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春(3〜4月)
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気温が安定して動きやすい
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桜の時期は観光地周辺の渋滞や混雑が起きやすい
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夏(7〜8月)
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海沿いは日差しが強く、熱中症対策が必須
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山間部は比較的涼しいが、雷雨や台風の影響を受けることもある
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秋(10〜11月)
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高野山・熊野エリアの紅葉シーズンは特に人気
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日没が早くなるため、帰りの時間を早めに設定したほうが安心
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混雑をなるべく避けたいなら、
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三が日を外した1月中旬〜下旬の平日
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大型連休や祭礼の日程から少し離れた時期
などを選ぶと良いでしょう。
ただし、ご祈祷の受付時間は神社ごとに決まっており、多くの神社では夕方以降は受け付けていません。出かける前に、2025年11月時点での公式サイトの案内を確認し、心配なら電話で最新情報を確認するようにしてください。
初穂料(祈祷料)の目安と考え方
厄払いを考えるとき、「いくら包めばよいのか」は多くの人が気になるところです。
全国の神社の例を見ると、2025年11月時点で「一般的なご祈祷の金額の目安」としてよく紹介されているのは、
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5,000円〜1万円くらい
という金額帯です。お宮参りや厄除け、交通安全、家内安全など、個人向けの祈祷がこの範囲に入っていることが多いようです。
一方で、実際の受付としては、
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3,000円程度から受け付けている神社
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5,000円と1万円の2段階を基本にしている神社
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特別祈願として2万円以上の金額を設定している神社
など、かなり幅があります。
ここで注意したいのは、こうした金額はあくまで「よく紹介される目安」であって、「全国どこでも必ずこの金額」という意味ではないということです。
和歌山県内でも、
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神社ごとに決めている初穂料
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祈願の種類(厄除けのみか、家族全員分をまとめてか)
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お札の大きさや授与品の内容
などによって金額が変わります。
ですから、インターネットで見た金額だけを当てにするのではなく、
「厄除けのご祈祷は、おいくらからお願いできますか」
と、2025年11月時点での各神社の公式情報や社務所で直接たずねるのが一番確実です。
「相場」という言葉にこだわりすぎるより、
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自分の無理のない範囲の中で
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その神社が示している金額にしたがって
初穂料を考える、というスタンスで問題ありません。
車・電車・バスでの移動を計画するポイント
和歌山は車での移動が中心になりやすい地域です。厄払いも、マイカーで出かけるケースが多くなります。
車で行く場合に、事前にチェックしておきたいのは次のような点です。
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神社・お寺の専用駐車場の有無
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駐車場までの道が狭くないか、急な坂はないか
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駐車料金が無料か有料か
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初詣や祭礼の時期など、満車になりやすい時間帯や日程
高野山や熊野方面など山間部へ向かう場合は、
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カーブの多い山道
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トンネルの連続
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冬場の路面凍結や積雪
などにも注意が必要です。
長距離運転になる場合は、
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前日にしっかり睡眠をとる
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当日は早めに家を出て、道の駅やサービスエリアで休憩をはさむ
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帰りも余裕のある時間設定にして、暗くなる前に戻る
といった基本を守るだけでも、安全度はぐっと高まります。
電車やバスで行く場合は、特に南紀・熊野方面や高野山方面の「本数」に気をつけてください。
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特急列車やローカル線は、時間帯によって本数が限られている
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山あいのバス路線も、運行本数が多くない時間帯がある
といった状況があり、乗り継ぎを考えるときには、時刻表を細かく確認する必要があります。
そのため、
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行きの時刻だけでなく、帰りの最終列車・最終バスの時間
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乗り継ぎに必要な時間の余裕
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乗り遅れたときに、別ルートや別便があるか
まで、あらかじめチェックしておくことが重要です。
山間部ではスマホの電波が弱い場所もあるため、時刻表や路線図はスクリーンショットを撮ったり、紙に印刷して持参したりしておくとより安心です。
和歌山の気候を踏まえた服装と持ち物
和歌山は「温暖な県」というイメージがありますが、海沿いと山あい、県北と県南で気候がかなり違います。服装を考えるときには、「どのエリアに行くか」を意識しておくことが大切です。
ざっくりとした目安をまとめると、次のようになります。
| 季節 | 和歌山市周辺(沿岸部) | 高野山など山間部 |
|---|---|---|
| 冬(12〜2月) | セーター+コート。マフラーがあれば安心 | 厚手コート+手袋+マフラー+ニット帽。靴は滑りにくいもの |
| 春・秋 | 長袖シャツ+カーディガンや薄手の上着 | 平地の「冬」寄りの服装をイメージ |
| 夏 | 半袖+薄手の長袖シャツ。帽子・日焼け止め必須 | 涼しい日も多いが、羽織り物と雨具があると安心 |
持ち物としては、次のようなものを準備しておくと安心です。
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ハンカチ・ティッシュ
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飲み物(ペットボトルなど)
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折りたたみ傘や簡易レインコート
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日焼け止めと帽子(春〜秋)
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使い捨てカイロ(冬の山間部)
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申込書を書くためのボールペン
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お札やお守りをしまう小さなサブバッグ
靴は、砂利道や石段でも歩きやすいスニーカーやローヒールの靴が基本です。ヒールの高い靴やサンダルは転倒の原因になりやすいので避けたほうが無難です。
荷物を持ちすぎるとそれだけで疲れてしまうので、「寒さ・暑さ・雨への対策」と「最低限の身の回り品」にしぼり、できるだけ軽くまとめるように意識してみてください。
事前に神社・お寺へ問い合わせるときのコツ
出発前に、神社やお寺に一度問い合わせをしておくと、当日の不安がぐっと減ります。特に確認しておきたいのは、次のような事項です。
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ご祈祷が予約制か、随時受付か
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受付時間と、ご祈祷が行われている具体的な時間帯
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駐車場の場所・台数・料金
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子どもや高齢の家族も一緒に昇殿できるか
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同席できる人数の制限の有無
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服装の目安(スーツがよいのか、きれいめの普段着でよいのか)
電話で問い合わせるときは、
「厄払いのご祈祷をお願いしたいのですが、◯人で伺ってもよろしいでしょうか」
「子どもと高齢の親も一緒ですが、同席してお参りできますか」
といった形で、素直に事情を伝えれば大丈夫です。
2025年11月時点では、伊太祁曽神社や日前神宮・國懸神宮など、公式サイトで祈祷内容や受付時間を分かりやすく説明している神社も増えています。ただし、祭礼や社会情勢の変化によって体制が変わることもあるため、
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公式サイトで最新情報を確認する
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さらに不安なら電話で直接聞いてみる
という二段構えを意識しておくと安心です。
少し聞きすぎかな、と遠慮する必要はありません。むしろ事前に疑問を解消しておいたほうが、神社側にとっても当日の対応がスムーズになり、お互いの安心につながります。
第4章 厄払い当日の流れとマナー
受付前後の基本的な動き
厄払い当日の大まかな流れは、神社やお寺ごとに細かな違いはありますが、一般的には次のようなイメージです。
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鳥居の前で一礼して境内へ入る
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手水舎(てみずや)で手と口を清める
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本殿・本堂の前で、まずは軽くお参りする
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社務所や受付で祈願の申込用紙を記入する
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初穂料を納め、待合場所で呼ばれるのを待つ
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案内にしたがって本殿・本堂に入り、ご祈祷を受ける
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お札やお守り、おさがりを受け取って終了
手水の作法は、神社によって案内板が出ていることもあります。基本的な流れは、
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柄杓(ひしゃく)で水をくみ、左手を清める
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柄杓を持ち替えて右手を清める
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再び持ち替え、左手に水を受けて口をすすぐ
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もう一度左手を清める
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柄杓を立てて柄の部分に水を流し、元の位置に戻す
といった順番です。
すべてを暗記しようとする必要はありません。「順番が分からなければ、周りの人の動きを見ながら、静かな気持ちで丁寧に行う」くらいの感覚でかまいません。
受付では、
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氏名
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住所
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生年月日
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祈願内容(厄除け・家内安全・商売繁盛など)
を書き込むことが多いです。家族の分をまとめて申し込む場合は、誰の名前をお願いするかをあらかじめ決めておくとスムーズです。
ご祈祷は、複数の参拝者と一緒に行う「合同祈祷」の形が一般的です。祝詞やお経が上がるなかで、神職さんの合図に合わせて頭を下げたり、二礼二拍手一礼をしたりします。分からないときは、前列の人や神職さんの動きを見ながら真似をすれば問題ありません。
待ち時間を落ち着いて過ごすための工夫
混雑する時期や時間帯に行くと、受付を済ませてからご祈祷が始まるまで、ある程度の待ち時間が生まれます。その間、何もせずにスマホを眺めていると、かえって疲れてしまったり、不安な情報ばかりに目がいってしまったりすることもあります。
そこでおすすめなのが、「待ち時間にやること」をあらかじめ決めておくことです。
たとえば、
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小さなノートとペンを持ち、「これから一年で大事にしたいこと」を箇条書きにする
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境内の案内板や由緒書きを読み、その神社・お寺の歴史を知る
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家族と、「今年気をつけたいこと」や「楽しみにしていること」を静かに話し合う
といった過ごし方があります。
ノートに書き出す内容は、難しいものでなくてかまいません。
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体調が悪くなりそうなときは早めに休む
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予定を詰め込みすぎない
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家族や同僚に「ありがとう」を意識して伝える
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お金の使い方を月に一度見直す
など、自分なりの「一年の約束ごと」を10個ほど書いてみると、気持ちが少し整理されます。
子ども連れの場合は、静かに遊べる塗り絵や本、お絵かき帳などを用意しておくと安心です。どうしてもじっとしていられないときは、順番が来るまでの間に境内の外や車の近くを少し歩いて気分転換する、といった工夫も大切です。
御朱印・写真・おみくじとの付き合い方
御朱印や写真、おみくじは、厄払いの日を思い出に残す手段として人気がありますが、マナーと「ほどよい距離感」を大事にしたいところです。
御朱印は、本来「その神社・お寺にお参りした証」としていただくものです。
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先に本殿や本堂へ参拝する
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御朱印帳を渡すときは、向きやカバーの外し方など、職員さんの案内にしたがう
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混雑時は時間がかかることを理解したうえで、余裕を持ってお願いする
といった基本を押さえておきましょう。
写真撮影については、
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鳥居や参道、境内の風景:撮影可能なことが多い
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本殿の内部やご祈祷中の様子:撮影禁止が一般的
といった傾向があります。「撮影禁止」の表示がある場所では、カメラやスマホをバッグにしまい、その場の空気を目と心で味わうようにしましょう。
おみくじは、「一年の心構えを考えるヒント」として活用すると、結果に振り回されずに済みます。
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大吉だからといって油断しすぎない
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凶だからといって落ち込みすぎず、注意書きの部分を大切に読む
といった受け止め方をすると、書かれている言葉が生活に生きてきます。気に入った一文を手帳にメモしておく、スマホで写真に残しておくなど、自分なりの活かし方を考えてみてください。
家族や友人と一緒に参拝するときの注意点
家族や友人と一緒に厄払いに行くときは、「誰のペースを基準にするか」を最初に決めておくとトラブルが減ります。
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小さな子どもがいる → 子どもの体力と機嫌を最優先
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高齢の親がいる → 休憩の頻度や段差の少ないルートを優先
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妊娠中の家族がいる → 坂道や階段の少なさ、トイレの位置を重視
というように、一番体力が弱い人のペースに合わせた計画を立てるのが基本です。
また、
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集合時間や待ち合わせ場所
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誰が運転するか、交代するか
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ご祈祷料や交通費、食事代をどう負担するか
といった細かな点も、出発前に軽く話し合っておくと安心です。金額の話は少し言いづらいですが、そこをあいまいにしたまま出かけると、かえって気をつかってしまうことがあります。
和歌山の神社やお寺は自然の中にある場所も多く、階段や坂道が続くこともあります。「せっかくだから」と予定を詰め込みすぎず、
「厄払い」+「近くで一つだけ楽しみ」
くらいのシンプルなスケジュールにしておくと、全員の負担が軽くなり、気持ちよく一日を終えやすくなります。
帰り道とその日の夜をどう過ごすか
厄払いを終えて帰る道のりは、心も体もほっと緩みやすい時間帯です。このタイミングで、「今日一日で感じたこと」を少し振り返っておくと、その後の一年の過ごし方が変わってきます。
帰りの車や電車の中で、
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一番印象に残った場面
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これから一年、気をつけたいこと
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守っていきたい習慣
などを、家族や友人と話してみてください。口に出すことで、ふんわりしていた気持ちが少し形になってきます。
家に着いたら、いただいたお札やお守りの置き場所を決めます。
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ほこりが少なく、清潔な場所
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目線より少し高い位置
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テレビや冷蔵庫の上など、騒がしくて振動の多い場所は避ける
といった点を意識して、家の一角に小さな「落ち着くスペース」を作ってみてください。神棚がなくても、タンスの上や棚の一角に布を敷き、その上にお札やお守りを置くだけでも十分です。
その日の夜は、できるだけいつもより早く寝て、体を休めましょう。スマホやテレビをだらだら見続けるのではなく、温かいお風呂にゆっくり浸かり、軽いストレッチをしてから布団に入ると、心も体も整いやすくなります。
翌朝、目が覚めたときに、「昨日からどんな一年を始めたいか」を1分だけ思い返してみてください。それだけでも、厄払いの日が「特別な一日」で終わらず、「一年のスタートライン」として心に残りやすくなります。
第5章 厄払い後の一年を和歌山らしく整える
防災・交通安全・健康を「現実の厄除け」に変える
厄払いを受けたからといって、地震や台風、事故、病気がまったく起こらなくなるわけではありません。しかし、「厄年だからこそ、現実的な備えを見直す」という考え方は、とても意味があります。
和歌山は、海や川沿いの地域が多く、地震・津波・水害への備えが欠かせません。
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自治体が発行しているハザードマップを確認する
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家族で避難場所と避難ルートを共有する
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防災リュックや非常食・飲料水の内容と賞味期限を見直す
といったことを、厄年のタイミングで一度まとめて行ってみましょう。
交通安全の面では、ふだんの運転や歩き方、自転車の乗り方を振り返ることが大切です。
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運転中にスマホを触らない
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黄色信号で無理に進まない
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疲れているときはスピードを落とし、早めに帰る
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夜道ではライトを早めに点灯し、反射材を活用する
など、小さな心がけが事故のリスクを大きく減らします。
健康面では、
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健康診断・人間ドックを定期的に受ける
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睡眠時間を30分だけ増やしてみる
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間食や甘い飲み物を少し減らす
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和歌山の魚や野菜、梅干し、柑橘類を意識して取り入れる
といったことから始めてみましょう。大きな変化を目指すのではなく、「これなら続けられそう」という小さな改善を積み重ねることが大切です。
神社やお寺で受ける厄払いと、こうした「現実の厄除け」をセットで考えることで、厄年への不安はかなり小さくなります。
お金・片づけ・働き方を少しずつ見直す
厄年には、「お金で大きな失敗をしないか」「仕事で取り返しのつかないミスをしないか」といった不安が強まりやすくなります。そんなときこそ、家計や暮らしを少しずつ整えるチャンスと考えてみましょう。
お金については、紙やスマホのメモに、次の3つに分けて書き出してみます。
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毎月必ず出ていくお金(家賃・ローン・光熱費・通信費・保険料など)
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月によって変わるお金(食費・ガソリン代・交際費・レジャー費など)
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貯金や積み立てに回しているお金
書き出してみると、「このサブスクはほとんど使っていない」「この保険は内容を見直してもいいかもしれない」といった気づきが生まれることがあります。
片づけについては、一度に家全体をやろうとすると疲れてしまうので、
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キッチンの引き出し一段だけ
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クローゼットの右半分だけ
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車の中だけ
といった小さな単位に分けて進めるのがコツです。不要なものが減ると、掃除の手間も減り、「何をどれだけ持っているのか」が分かりやすくなります。
働き方についても、「今のペースをあと数年続けたら体は持つか」「どこを変えれば少しラクになるか」を考えてみてください。
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残業の上限を自分の中で決める
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週に一日は完全オフの日を作る
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就業時間外には、すぐに返事をしない時間帯を決める
など、自分の裁量で調整できる部分から見直していくことが大切です。
和歌山の厄払いをきっかけに、こうした「暮らしの基盤整え」を少しずつ進めていくことは、厄年だけでなく、その先の人生全体の安心にもつながっていきます。
海・山・川と付き合うリフレッシュ習慣
和歌山の大きな魅力の一つは、豊かな自然です。海・山・川が身近にある環境は、心のリセットにも大きな力を持っています。
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海:加太、和歌浦、白浜、串本など
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山:高野山、龍神、紀美野町の里山など
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川:紀の川、有田川、日高川、熊野川 など
少し足を延ばすだけで、さまざまな風景に出会うことができます。
月に一度でもいいので、「自然に会いに行く日」をカレンダーに書き込んでみましょう。
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海沿いの遊歩道を30分だけ歩く
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近くの里山や公園の木々の間を散歩する
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河川敷のベンチや堤防に座って、水の流れをぼんやり眺める
といったシンプルな過ごし方でかまいません。外の空気を吸い、目を遠くに向ける時間を少し持つだけでも、気分が整いやすくなります。
忙しいときほど、「休みの日は家で寝ていたい」と思いがちですが、思い切って外に出ることで、かえって疲れが抜ける人も多いはずです。厄払いで整えた心を、こうした小さな自然との付き合いで支えていきましょう。
心が折れそうな日のための3分リセット
どれだけ準備をしていても、うまくいかない日や、理由ははっきりしないけれど気分が重い日があります。そんなときのために、「3分だけでできるリセット方法」をいくつか持っておくと、自分で気持ちを整えやすくなります。
一つ目は、「呼吸に意識を向ける」方法です。
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4秒かけて鼻から静かに息を吸う
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6秒かけて口からゆっくり息を吐く
これを数回くり返すだけで、緊張していた体が少しゆるみ、頭の中も落ち着いてきます。
二つ目は、「窓の外や遠くの景色を見る」ことです。海や山が見えない場所でも、空や雲、遠くの建物をぼんやり眺めるだけで、目と頭の疲れが少し軽くなります。
三つ目は、「体を小さく動かす」ことです。
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首を前後左右にゆっくり倒す
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肩をすくめてからストンと落とす
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背伸びをして背中を伸ばす
といった、イスに座ったままでもできる動きで十分です。
近くに小さな神社やお地蔵さんがあれば、3分だけ歩いてお参りに行き、「今日はしんどい日です」と心の中で伝えるのもよい方法です。特別な言葉を考えなくても、ありのままの気持ちを静かに置いてくるだけで、少し楽になることがあります。
「しんどくなったら、まず3分だけ立ち止まる」。このルールを自分の中に用意しておくと、厄年の一年も、少しラクに乗り切りやすくなります。
お札・お守りの扱いと次の節目への準備
最後に、お札やお守りの扱い方について整理しておきましょう。
厄払いでいただいたお札やお守りは、一年間の拠りどころになります。扱い方の基本は、
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清潔で、ほこりの少ない場所に置く
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目線より少し高い位置にお祀りする
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テレビや冷蔵庫の上など、騒がしくて振動の多い場所は避ける
といった点です。
神棚がなくても、タンスの上や棚の一角に布を敷き、お札やお守りを置くスペースを作れば十分です。方角について指示がある場合は、その神社やお寺の案内にしたがってください。
一年が終わる頃には、お札やお守りをお返しするタイミングがやってきます。多くの神社・お寺では、古いお札やお守りを納める箱が設けられており、
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年末の感謝のお参り
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初詣
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節分のころ
などにお返しする人が多いです。
遠方の神社でいただいたお札については、
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その神社へ郵送で返送できるか
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近くの神社で受け付けてもらえるか
などを、あらかじめ問い合わせておくと安心です。
次の節目に向けては、「不安が大きくなる前に、何を整えておくか」を考えてみましょう。
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数年ごとに健康診断の内容や受診先を見直す
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大きな買い物や契約は、忙しくない時期に決める
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家族や仕事の状況が大きく変わる前に、相談できる人を増やしておく
といった準備を少しずつ進めておくことで、厄年だけでなく、その先の人生全体の安心につながっていきます。
和歌山の海・山・川、そして土地の神さま・仏さまに見守られながら、厄年という節目を「不安の年」ではなく、「暮らしを整えるスタートの年」として過ごしていけるとよいでしょう。
まとめ
和歌山で厄払いを考えるとき、いちばん大切なのは「自分と家族の暮らしに合ったやり方を選ぶ」ことです。
厄年は、「必ず悪いことが起きる年」ではなく、体や仕事、家族の状況が変わりやすい節目のタイミングです。全国的によく知られている厄年の年齢はありますが、実際には神社や地域によって細かな違いがあり、数え年で考えるところもあれば、満年齢を基準にするところもあります。
和歌山には、
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身近な氏神さま
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木の神さまを祀る伊太祁曽神社
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紀伊国一之宮の日前神宮・國懸神宮
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人形供養や女性の祈りで知られる淡嶋神社
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世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる高野山・熊野三山
など、厄払いと相性の良い場所がたくさんあります。
一方で、どこに行くかだけでなく、
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いつ行くか(季節や混雑、体調とのバランス)
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どのくらいの費用と時間をかけるか
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当日をどう過ごし、そのあと一年をどう整えるか
といった「暮らしの整え方」までセットで考えることが、厄年との上手な付き合い方につながります。
厄払いは、「全部を神さまや仏さまに預ける時間」ではなく、「自分でもできる準備をしたうえで、見守りをお願いする時間」と考えると、過度な不安から少し離れやすくなります。
和歌山の自然と、地域の神社・お寺の力を借りながら、自分と家族のペースで、静かに、そして確かに一年を整えていきましょう。


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